適正魔術
一歳になった。親がとても親切なお陰で、なに不自由なく生活することができた。まだ言葉は話せないが、読み書きはできる。だから、この世界の仕組みを知るために、たくさん本を読んだ。すると、いろいろなことがわかった。まず、ぼくが生まれたこの家は、とても高潔な貴族であること。そして、この世界でも有数の裕福であること。だからなんでも買ってくれる。基本的には、本を買ってもらうことしかしなかった。そして、この世界では、魔術が使えることを知った。また、「目」がとても大事だと知った、
この世界には色々な種類の目がある。
①透明眼 色々なものが透けてみえる。この世界の人間の体には、魔力が宿っている。それは、人間の体を循環しているため、この目を使えばその流れを断つことができる。
②影操眼 影を操ることができる。人の影ならその影を操り相手に攻撃できる。
③創造眼 自分の考えたものをそのまま具現化することができる。しかし、実際にあるものしか作ることができない。また、そのものの重さ、見た目、色を知っていなければ使えない。
④魔眼 トップクラスの強さを持つ眼。
魔物を召喚し、操ることができる。自分よりも強い魔物は召喚できない。世界で5人しかこの眼を持つ者はいない。
⑤石眼 見た人を石にできる。強い者は調節が可能だが、弱い者は調節できないので、誰でも石にしてしまう。これを防ぐため、眼鏡やサングラスをかけている。
⑥錬成眼 この世にないものでも錬成することができる。ただし人の錬成はできない。
⑦全能眼 全ての目の能力を持ち合わせた眼。世界でこの眼を持っている者はいないが、はるか昔、全能神ビフォが持っていたとされている。
このほかにも、沢山の目がある。目の種類は数えきれないほどたくさんあるが、上の6つが全人口の約9割を占めている。
目が発眼しない者もいる。
ちなみに、俺はまだ発眼していない。
できれば錬成眼がいーなぁー。
そして、2年の時が経ち、僕は三歳になった。この世界にはアカデミー(現世で言うところの小学校。6歳から入学)があり、幼稚園はない。最近は喋れるようになったし、歩けるようにもなった。そして、魔術が使えるようになる年齢は、三歳なのである。だから、今日から魔術を練習していこうと思う。
とりあえず、親に基本魔術の本を買ってもらった。
ふむふむ..なるほど、人には魔力があるのは知っていたが、人によって魔力量に違いがあるのは初めて知った。まずは...
ん?魔術には適正があるのか?火、光、土、草、闇の5属性があり、それらを混ぜて使うこともできる。まずは自分の適正属性を知れ!!と、書いてあった。適正か...ドウヤッテシルノ....?
また親に本を買ってもらって、適正属性の調べ方を知った。それは、肘を伸ばし手のひらを前に向ける。そして、手のひらに魔力を集める。すると、
自分の適正属性の魔術が発動するらしい。やってみよう!!!
.........。うん。できない。魔力を手に集めると言う感覚が俺にはない。
「うーむ。」こればっかりは本で解決できなかった。どうしようか。完全に行き詰まった。
「....!..そうか、親に聞こう。」
「ん?お前が俺に話しかけてくるなんて珍しいじゃないか。どうした?」
「お父様、魔力を手に集める感覚というのが、僕には理解ができません。どうか、そのやり方を教えていただけませんか?」
「おお。勤勉なのはいいことだ。いいか、まず、手のひらに全神経を集める感じだ。そして、集中する。余計なことは一切考えない。そして、イメージだ。魔力を手のひらから放出するイメージ。これでできるさ。できなかったらもういちど来い。」
よし。やるか。
「ふぅーー。」全神経を手のひらに。余計なことは考えない。集中集中。イメージしろ。イメージ。魔力が放たれるイメージ。
「今だっ!」
バシュンッッッッッー!!!!!
ものすごい音を立てて、魔力を放出した。ふむ。なるほど。自分の適正属性がわかった。俺の適正属性は....
光だ。
その日からたくさん光魔術を練習した。それはそれはたくさん。そして、4歳になった。そして、色々なことに興味が出てくる年頃なのだろう。俺は、自分の適正属性ではない魔術を使おうと試みた。
まぢか。いやまぢか。そんなことあるのか。........結論から言おう。多分、俺の適正属性は、光だけでなく、全てだ。5属性全てがおれの適正属性だ。そして、光が最適性属性なのだと思う。どちらにせよ、全属性に適正を持っていた。
まぢか....。
その日から、魔術についての本を読み漁った。そして、魔術についてわかったことがある。それは、魔術には階級があるということだ。
初級、中級、上級、神級、全能神級だ。そして、今おれは光属性が上級、それ以外の属性は中級まで引き上げた。使える魔術によって何級かが異なるのだ。ちなみに、6歳になる前に上級まで使えるようになるのは天才だと言う。親にめっちゃ褒めちぎられた笑。これで、いい気になってしまった。努力を怠ってしまった。そして、あの事件に巻き込まれることになる.....。