〜なんでこうなったんだ?〜
僕の処女作です!コメント欄でばしばしコメントお願いします。アンチコメント、お褒めのコメント大歓迎です。
新学期早々の、遅刻。この2文字が脳の中を駆け巡っている。
「はぁはぁ。」息が切れすぎて死にそうだ。とにかく、走る。走る。走る。ありえない速度で走っている自覚があった。とはいえ、運動を最後にしたのはいつだったか....。肺は正直なものですぐに走れなくなってしまった。
誤った。完全に誤った。よりによって、走れなくなってしまい、止まったのが横断歩道のど真ん中だったなんて..。前を見た。疲れすぎて、何が何やらわからない。ただ、赤い物体があるのだけはわかった。次の瞬間、僕はとてつもない衝撃をくらい、それとともに意識を失った。
何時間経っただろうか。いや、何日経っただろうか。気づけば僕は、病院のベッドにいた。どうやら、まだ数時間しか経っていないようだ。
周りを見渡そうと体を動かすと、体中が悲鳴をあげた。はっとして男の秘宝を確認したが、よかった。こいつは無事なようだ。
単刀直入に言うと、全身打撲したのである。
おれの高校生デビューはいつになるのやら..。
やることもなくっていうか、やれることがなく、俺は寝た。こんなことあるかよ...という思いに揺れながら。
「.....?ここはどこだ?」
眠りに落ちたはずなのに、僕は椅子に座らされていた。ただひたすら白い空間に僕は一人だけ座っていた。
「ようやくお目覚めかい?全く、君は寝てから起きるのが遅いようだ。」
どこからともなく声がした。
「お前は誰だっ!ここはどこだっ!説明しろ!」
「まぁまぁ、そう焦らずに。君にはある提案があるんだよ。」
「....提案?」
「そうだ。単刀直入に言おう。異世界に行かないか?」
十分な、いや、十二分な沈黙の後に、俺は言った。
「え?」
「あぁ、ごめんごめん。直球すぎたかな?まずは僕の自己紹介といこう。僕は、
エミル=キープという名前の、死神さ。気軽にエミルと呼んでくれ。色々と都合があって、君の前に姿を晒すことができない。これに関しては申し訳なく思っている。すまない。まぁ、それとこれとは関係ない。行くか?行かないか?」
「いやちょっと待て。説明が足りん。お前の名前はわかった。エミル、ここはどこだ?」
「そうだねぇ。強いていうなら、君の夢の中とでも言うのかなぁ。僕が君の脳に直接アクセスしてる。信じられないかもしれないけど、信じてね☆ あ、あと、君はベッドで寝ていたつもりかもしれないけど、あの時点で君、死んでるから。」
「えええええええー!!!!!なんだよそれ!でもまぁいい。もう驚き慣れた。」
「なぜ俺が異世界に行かなければいけないんだ?」
「その話はここから始めないといけないね。君があの時死んだのは実は運命ではないんだ。」
「どうゆうことだ」
「君は、何度も運命を変えているんだ。本当なら、君は今ここにいないし、高校受験にも失敗している。だから、君を異分子として生きてはいけない存在にされてしまったんだ。天界の人々によってね。そしてひかれて死んでしまった次第さ。
さすがに死ぬのだけはかわいそうだから君を異世界に引き入れようという話が出た。もちろん、君の体は理想の体にして異世界に送り届けよう。」
「..!.」
最後の一言につられてしまった。今思えば
ここで引き返せばよかったのだ。理想の体なんかに興味がなければ引き返せたかもしれないのに....。
「異世界か...。今から現世に戻ることはできないのか?」
「そうだねぇ。君、ベッドで寝ている時女の子が見えた?」
「あぁ。みたよ。女の子というよりは女性よりだったけどな。足がなかったぞ。
「それならダメだ。あの女の子は本来死人にしか見ることができない。そして、今頃君の葬式が執り行われているころだ。まぁ、難しいだろうね。」
「そうか...。異世界か。良いぜ」
「え?そんなに軽くて良いの?」
「あぁ。早く連れてってくれ。中学時代のボッチには戻りたくない。」
「よしわかった。君はある親子の元に生まれる。現世の記憶は引き継ぐぞ。日本語は通じるから安心しろ。それじゃ僕につかまって」
その瞬間、まばゆい光が目の前を覆った。
「おんぎゃーおんぎゃー」おれは産声をあげた。そして、おれの名はメスト=フリとなった。メストとは、我ながら良い名前だと思う。
いかがだったでしょうか?これからもよろしくお願いします