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イソジンと恋愛

恋愛異常恋人未満

作者: イソジン

あんまり好かない内容かも知れません

誰かが言っていた。

「愛は水で、好きなひとが器」だと。

聞くに愛せる量は決まっていて、それの配分だということだ。それが一人しか愛せない理由だと。

しかし俺は思うのだ。中には水の量が多い人がいて一人に注いでしまうと溢れてしまうこともあると。。



「…ん。コウくん…おはよう。」

「おはよう、ナナ。仕事だろ?ご飯つくって置いたから服着て用意しな。」

ナナは前のバイト先で出会った2つ下の子で相談をのっているうちに俺のことが好きになってしまったようで、今やこういう関係だ。

「ありがとう。コウくん…。今日の夜は家に帰ってくる?」

「あー…いいや。ごめん。今日は部長の家で食事会があってそのまま部長の家に泊まってくると思う。」

口から流れるように出る嘘に自分でも驚く。しかし、付き馴れた嘘に罪悪感はない。

「そっか…わかった。」

きっと彼女(ナナ)は嘘だってことはわかっている。あえて、それ以上聞かないのは今の状態に満足しているか、または関係が壊れるのが嫌なんだろう。可愛いものだ。

だが愛していないわけではない。きっと彼女一人では俺の愛には耐えられない。だから分けているのだ。平等に…



「コウサク!今日はどこに行くの??」

「先週、サツキがみたいって言ってた映画を見に行こうと思って。予約して置いたんだけど、どう?」

サツキは高校の同級生だった。大人になってから再開し、すきになったので2ヶ月間猛アタックの末、ようやく3か月前付き合うことになった。

「え、うそ…うれしい。コウサクだいすき!」

「あんまりくっつくなよ。暑いだろ?」

「もー!」

映画の後、コンビニでご飯を買い。車で食べる。その後はいつものホテルだ。


「コウサク…すき…」

「俺もサツキがすきだよ。」大好きだ。サツキも…




「あ、もしもしコウ?カノンだけど!今から会えない?」

「んー、今すぐは無理だけど2時間後なら。いつもの場所で大丈夫かな?」

いつもの場所とはカノンの家の近くのゲーセンの駐車場だ。カノンとは4年ほど関係が続いている。

親友のおねぇちゃんで小さい頃から知っていた。

「コウ!!おそいぞ!2時間15分かかってるけど?」

「悪い…これ買ってたら遅れちゃって…今日で4年だろ?(笑)」

「わっ…うれしいんだけど…本当にちゃっかりしてるんだから…」

「手紙もついてるから読んでくれよ。」

ケーキと花に手紙を添えて渡す。手紙は思いを伝えるのにすごく便利だとおもう。

「えーと。カノンへ…いつもありがt…」

「いや、今じゃなくていいよ?(笑)」



何人を好きになっても。何人と肌を重ねても、俺の愛は満たされない。人は俺をクズというだろう。そんなことわかってる。

でもみんな同じように同じだけ好きだし、同じように愛しているのだ。きっとみんな気づいている。

この関係も長くは続かない。誰とも次には進まない。そんなことはわかってる。これまでもそうしてきたのだ。でも満たされない。何度関係を持っても。何人と関係を持っても。

きっと湧くのが普通であろう愛から来る嫉妬や妬みも、湧くことはない。

この状態を無くしたくないがためにつく、みがってな俺の嘘が相手を悩ませることも…自分が嘘が上手でないことも、なにもかもわかっているのにやめることができないのだ。


冒頭でいった愛の話でいうのなら多分、俺の水は注いでも注いでも増えてしまう。

近いうちに今の3人の器は一杯になるだろう。そしたらまた新しい器を探さないといけない



「コウくん?なんで泣いてるの?なんかあったの?大丈夫?」

ナナはいつも優しく抱き締めてくれる。

小さい頃これを味わっていたら少し違う人生だったのかもしれない。



「ごめんな…俺って最低だな。」

「そんなことないよ。私はここにいるから…ね?泣かないで」

「ありがとう…大好きだナナ…」

「私もコウくん大好き…」





人の優しさに漬け込む俺はきっと、一生幸せにはなれないな









おやすみなさい

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