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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

蜂蜜ボーイ

作者: wino

僕はキース、双子の兄がいる。彼の名前はケビン。

僕たちはいつも一緒にいた。

着るものも一緒だったし、好きなものも一緒だった。

僕はそれが嬉しかった。

いつも僕を頼ってくれるし、僕も頼る。

彼には自分の悩みをなんでも言えた。

僕は彼を運命共同体だとさえ思っていた。


でも1つだけ、誰にもいっていない事があ

る。




僕は彼を愛している。

中学生になる前にはこの気持ちに気付いていた。

いけないし、おかしいし、あり得ない事だって事も分かっている。

それでも、本当に好きなんだ。

手を繋ぎたいし、キスもしたい、抱き合って寝たい…彼を愛しているから。


こんな事誰にも言えない。

言ってしまったら、この先どうなるか分からない。

苦しい…………。

いつもみたいに話せば、同じ気持ちでいてくれたりするの?

怖くて言えないんだよ……

苦しい。



_____________________________________________



僕はケビン。僕は双子で生まれた。

もう一人の僕の名前はキース。


僕は生きているのが辛い。


僕がゲイという事はキースしか知らない。父さんと母さんにも打ち明けていない。

僕はなんでもキースに打ち明けた。

いつも同じ気持ちでいてくれたんだ。彼もゲイだった。ただ嬉しかった………


ただ、僕は彼と違うところがある。

人が怖いんだ。

彼は人気者だけど、僕だけいつも仲間外れにされるんだ。

だけどキースは僕を省いたりしない。

キースがいないと何もできない。

僕たちはいつも一緒。


そう僕はキースに依存している。

キースがいないと生きていけないのだろう。

きっと死ぬ時も一緒だろうなんて思っている。



_____________________________________________


苦しい…

涙が止まらない。

僕は、ここにいてはいけないだ。


ケビンと離れて暮らそう。

ケビンと離れても他に好きな人ができるだなんて思ってない。


でも彼と一緒にいると我慢できなくなりそうなんだ。もう限界だ。いけない事なんだ。


ケビンが生きていれくれればそれでいいんだ。



彼に気づかれないように外へ出た。

深夜の電車に乗って、デトロイトまで行くことにした。

涙が止まらない。

幸せになる事を願って……


_____________________________________________


朝起きたらキースがいなかった。

学校から帰ってもキースはいなかった。


消えた。

荷物もなくなってる。

連絡もつかない。

どうして……


涙が止まらなかった。同時に怒りも込み上げてきた。


僕のことが嫌いになったの?



彼がいないとどうやって生きていけばいいのか分からない。

彼がいないこの世で僕は幸せになれる…?


____________________________________________


冬を越すことができなかった。


この双子の運命。



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