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二日目~昼~

「ですから!あなた方は国家が破滅したらどう責任をとるって言うんですか?!」

「それはあくまで可能性の話ですよね?可能性だけで人を1人殺すとおっしゃるんですか?!」

そのやり取り何回目だよ………。

今朝、予定表を確認してみると、13時から昨夜パーティーが催されたのと同じ会場で賛成派と反対派の討論会となっていたので、予定通り来たのはいいものの………。

「ですから!…………。」

「それはあくまで…………。」

またやってるよ………。何回このやり取りをすればこの人たちは気がすむのだろう。

そんなことをボンヤリと考えていたら…。

「ねぇ?!あなたもそう思いますよね?!」

さっきから刑の執行に賛成している中年女性が僕に同意を求めてきた。

「そんなことはない!無罪の人の命を絶って存在する国家なんか必要ない!そうだな?!」

と、反対派も負けじと僕に同意を求めてくる。

「えっ?いや、あの……。」

そんな同意を求められても………。

それが分かったら苦労はしてないと思う……分からないから僕は今、迷っているわけで…。

けど、そんなこと言うと話がややこしくなりそうだったので、僕は代わりに質問することにした。

「今はどちらが合っているかとかは置いておくとして、どれくらいの方が………その…彼女の『刑』の執行に賛成されているのでしょうか?」

これは僕がずっと気になっていたことだった。

すると、進行役らしき眼鏡をかけた男性が立ち上がって……

「えっとですね……有識者のうち、彼女の『死刑』に賛成派が59%、反対が32%で残りの9%が中立派となっています。」

「…………っ!ありがとう……ございます…。」

眼鏡の男性は会釈を1つしてから座った。

それにしても……何の躊躇いもなく『死刑』って言葉を使うのか。

「ほらね?!多数決の原理にのっとれば迷う必要は無いんですよ!今すぐ、死刑に処すべきです!」

賛成派の女性は声を張り上げて言った。

たしかに、この国の今の司法制度……民主主義に従うなら彼女の言うとおりである。

「しかしですね、だからといって罪のない人を殺せとおっしゃるんですか?」

反対派の男性も負けじと言い返す。これは反対派に賛同かと思っていたら、賛成派の中から1人の男性が立ち上がって叫んだ。

「お前ら、人の命がどうとかよく言えたな!

『あの女を有効活用する方法を見出だす方が利益になるから反対派に寝返る気はないか』と言ってきたくせに!」

「な?!そ、それは………その……。」

反対派の男性と目があった。どうやら、僕の賛同を得ようと嘘をついていたようだ。

僕はこれを聞いて目の前が真っ暗になりそうだった……有効活用?彼らは純粋に人の命を救おうとしていたのではない。ただ、自分達の利益のために彼女を利用したかっただけなのだ。

「すいません………色々なお話を聴かせていただきありがとうございました。失礼します。」

僕は会場を出るなり、全速力で駆け出した……。


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