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一日目~夜~

「ただいま~っと………ま、1人暮らしだから返事は返ってこないんだけどな。」

19時から駅前ホテルのレストランでパーティーがあって、それに参加して終わったのが22時。

そこから酔い醒ましがてら、30分くらいかけて徒歩で帰ってきた。

「あ~………疲れた…。」

思わずそんな言葉をもらしてしまう。

今夜のパーティーの出席者は彼女の刑執行に賛成でも反対でもない、いわゆる中立派の人たちだ。

そのパーティーの席で初めて知ったのは、この賛成者や反対者っていうのは知識人の中でのというだけで、全国の人は賛否はおろか、彼女が天秤にかけられていることすらも知らないようだ。

だからというわけでもないが、彼ら中立派は何というか………すごく腹立たしかったのだ。


********************


「いや~君もついてないねぇ~。こんな面倒事を押し付けられて。」

「え?ええ…………まぁ…。」

いきなりこんな風に話しかけられた僕は愛想笑いをするしかなかった。

ただでさえあまりいい気はしなかったにも関わらず

彼らはさらにこう続けたのだ……

「ま、最悪適当に決めたらいいんじゃない?」

「あ、なんなら俺が今からサイコロふって決めましょうか?」

そう言って彼らは笑った。

「いえ、大丈夫です………。」

これが、僕が出来た精一杯であった。


*********************


信じられなかった。アイツらは人の命を……彼女の命を何だと思っているんだ!?

気分が優れないのでさっさと寝てしまおうと思い、サッとシャワーを浴びてから布団に入った。

その時、ふと気付いたのだ。

(…じゃ、僕は人の命を何だと思っているんだろう)

さすがに、パーティーのときにいた連中と同じだとは思いたくなかった……………だが。

もし、自分が今の立場じゃなかったとしたら……。

彼らのように、自分とは関係が無いと言って笑って過ごしていたかも…いや、そもそも刑のことすら知らずに、のうのうと生きていたに違いない。

そう考えると彼らだけを責めるのは間違っている気がしてきた。

じゃ、そもそも誰が合っていて誰が間違っているのだろう?

「う~ん…………分からない…。」

答えが出ることなく、いつの間にか僕は深い眠りについていた。


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