最終日~決断~
~ピピ~ピピ~ピピピピ~
「ん~……朝かぁ…。」
目覚まし時計を見る。時刻は朝8時ちょうど。
昨日はあれから夜の9時ころまで飲み、そのまま寝てしまった。目覚まし時計のアラームをつけたことは、我ながらよく出来たと思う。
「とりあえず、朝御飯だな…。」
そう言いつつ昨日の夕飯になるはずだったものを食卓にならべ、食べ始める。
食べながら、考える。
「う~ん………どうしよう…。」
反対派の意見と、賛成派の意見を思い出す。
双方の主張にも納得出来るところはある。
中立派の考えも、理解出来ないわけではない。
「………だから困ってるんだよなぁ…。」
と、そんなことを言いながら、なんとなくテレビをつけてみると……
『……桜は見頃を過ぎ、ほとんどの桜の花は散っていってしまいました。』
「さくら………か…。」
もう、桜も散ってしまうようだ。
そのとき、ふと彼女の言葉が頭に浮かんだ。
(私は散る運命なのよ………。)
彼女の命も、この街の桜たちとともに散ってしまうのだろうか。
「………いや、散らせない。」
今、僕の仕事が分かったような気がした。
ちょうどそのとき、僕のことを迎えに来た車の音が聞こえてきた。




