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第1話

私の二作目にあたる作品です。

なんとなく読んでみよう、という気持ちで見ていただければ私にとって幸いです。

「先輩のことが好きです! 付き合ってください!」


 学生たちの青春の聖地。つまり学校の屋上で髪を一束のポニーテールにまとめた一人の後輩は、顔を赤らめながらも目の前の男に告白した。


「ありがとう、とても嬉しいよ! だけどごめん君とは付き合えない……。でも僕は君のように真っ直ぐな目を持った可愛い人に告白されたことを誇りに思うよ。君ならこれから先どんな人を好きになっても告白したほうがいい。だって君は可愛いからね」


「い、いえ! この気持ちを伝えることができただけで十分です。頑張ってください!」


 顔を真っ赤に染め上げ、校舎内へと続く階段目指して駆け出す一人の恋する少女。そして少女を振った男は少し悲しそうな、しかしそれでいて優しげな表情を浮かべながら少女の背中を見遣る。  


 どこにでもありそうで実はあまりない後輩からの告白光景。


 たくっ、俺のようなモテ男はつらいぜ。


「ねぇ! 行っちゃいましたよ。でも、何なんですかねあれは……、相手の心情を慮り、 そしてなおかつ未練も残させない……、さすが学園の貴公子。バラの最も似合う高校生という異名は伊達じゃないですね――って、指を咥えながら恍惚に表情を歪めて、どうしたんですか先輩? 見るに耐えないほど気持ちが悪いのでやめてください」  


「幸せ……、モテてるって最高だな……。もういっそこのまま最期を迎えていいや……」


「さあ、 目を覚ましましょうね先輩。あなたはあちらのモテ男ではなく、こちらの非モテ男ですよー」


 清々しい告白シーンの裏で、うっとおしい会話を繰り広げる無骨者というか、ただの空気読めない先輩と後輩の二人組。 


「ああ、モテ男っていいな……」


 後輩どころか同級生にも告白されたことなんてない僕は屋上に設置されている給水タンクの影で小さく呟いた。

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