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第一話 著者カーシュ・ギルフォイルより
――今から綴られる物語を後生に残す。
彼らは勇敢だった。
どんなに追い込まれても、どんなに蔑まれても、彼らは屈しなかった。
思いはただ一つ、『幸せを取り戻すため』に。
その思いが彼らを強く支え続けた。
思いは時を越え、世界を越えた。……そして今がある。
どこかで聞いているだろうか? 見ているだろうか?
……いや、きっと見守ってくれているはずだ。
そうだろう?
親友と呼ぶにはあまりにも偉大な騎士へ。
キミを決して忘れはしない。
「ありがとう」も「さよなら」も言えず、止まったままの記憶をここに残す。
再会を信じて。
カーシュ・ギルフォイル