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再会

 遠い目をする蛇仙女さんに狐仙女さんが問いかけた。


「そんなことわかってたはずじゃない。人の生は、短いってずっと言ってたのは、蛇ちゃんでしょ。もういないってわかってたはずじゃない。」

「そうね。そうなのよね。でも、ふと、外の世界に戻って、その子を見たときに、人が生まれ変わりをするんだって思えたのよ。」


 そういう蛇仙女さんが私を見つめる。


「ん?どういうこと?生まれ変わり?」


 自分で自分に指さしながら考える。私が誰の生まれ変わり?


「ねえ。由利ちゃん梅って。あの時みたいに呼んで。」


 『わたしは、由利ちゃん???生まれ変わったの?』


「そうね。そうよね。記憶はないわよね。しかたないわよね。康栄さまもわかってらっしゃらないし。」


 『出た康栄様…。ひーーーー。もしかして、圭太?お前なのか?圭太?』


 圭太の顔を見ると私と同じように自分で自分の顔に指さしている。二人で頭の中は、パニック状態ながら思わずテレパシーで会話する。


『おい!お前、由利ちゃんなのか?』

『ああああ圭太こそ康栄さんなの?』

『わかるかよ~。』

『だよね…。こんな時、たぬきちと子鬼がいれば…。心だけでもなごむのにね』

『そうだな。今頃、ほら連れて行けばよかったじょとか言ってそうだ。』


 テレパシーで話している私たちに気づいた蛇仙女さんがずいと近づき手を握ってきた。


「お願い 『うめ』って呼んでみて。」


蛇仙女さんの潤んだ瞳に推され思わず声が出ていた。


「うめ。」


 そう言っただけなのになぜか脳裏に色んな映像が映し出されて…。涙があふれてきた。ああ~。本当に私は、生まれ変わったのかもしれない。勝手に言葉が出てくる。


「ごめんね。うめ。忘れるつもりはなかったのよ。神様はね、わざと記憶を消してしまうの新しい人生のために。だから、うめが今手を握ってくれて思い出したのよ。会いたかった。あの後、一度だけここで会ってお別れしたんだったね。おおきくなったね。桜。」

 

そのまま、私は、ふっと倒れこんでしまった。あわてて三橋君が駆け寄って抱きかかえた。


「おい。大丈夫か?友香!!起きろよ~。どうなったんだよ!!」

「大丈夫よ康栄様。」

「いや。俺は、康栄様じゃ…。」


 蛇仙女さんが手を握り話しかけると圭太にも同じ現象が起こったようだ。前世の梅との別れをちゃんとできなかった康栄の悔しさが、零れ落ちたのを見て蛇仙女さんが梅として、謝って泣いていたらしい。異形のものが違う次元で子供を産むのは大変な事や、戻ろうとしたことで大雨が降ったことで結局、康栄様が亡くなってしまったとずっと謝りたかったのだと言っていたのだ。


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