7話:お泊まり会 前編
『優奈さん、今日お泊まりに行ってもいいですか?』
そう連絡をする土曜日の午前中。土日はバイトはお休み。だから暇なのせっかくだし優奈さんとパジャマパーティーでもしようかなと思って朝起きてから連絡をしてみた。さすがに急過ぎて無理かと思ったけど・・・・・
『いいですよ、今夜はご馳走ですね』
OK貰った。
リュックに着替えを入れて準備完了。
まだお昼前、今から行くのは迷惑かな?とか考えることも無く私は優奈さんの家に向かって行った。
優奈さんの家は家から30分くらい離れたアパートの一室だ。
結構最近できたアパートみたいで綺麗な外観をしている。
ピンポーン
「優奈さん来ました~」
「はーい」
優奈さんからの返事が聞こえ暫くしてドアが開く。
中からはノースリーブシャツに短パンというラフな格好の優奈さんがいた。目には赤い眼鏡がかけられている。
「お邪魔します」
部屋に入り、ソファに座ってから気になっていることを尋ねる。
「目悪いんですか?」
「あ、そうなの、いつもはコンタクトなんだけどね家の中だと眼鏡の方が楽だから」
「似合ってますよ」
「・・・ありがとう」
私が褒めたことにより顔が赤くなる。毎度可愛い反応をするのでついつい照れさせたくなる。
元々赤くなりやすいのかと思えばそうでも無い。この前優奈さんと待ち合わせの時にナンパされてたけど顔を赤くするどころか冷めた目で見ていたので違うのだろう。
優奈さんの友達との時にも赤くなることは無かった。私だけ、優奈さんを照れさせることが出来る。ここまで状況把握出来ると流石に気づかないなんてことは無い。私は鈍感では無いから。
優奈さんは私のことが好きなんだろう。私も優奈さんのことは好き。恋愛的好きかどうかは正直わからない。百合なんてなった事ないしどう言った感情になるのかもわからない。
でも優奈さんなら私のことを好きでいてくれるのでは?男とは違う、女の子同士、お互い好きでないと長続きなんてしないとてもプラトニックな関係じゃないと無理だから。
優奈さんは私の事が好き、それは多分私が優奈さんのキスを奪ってしまったからだと思う。
私から行くのはなんか違う気がする。
優奈さんから求めて欲しい。優奈さんから切り出して欲しいそう思ってる私がいる。今日のお泊まりで言ってくれるかな?そんな気持ちを持ちながら私は優奈さんとの会話を楽しんだ。
次回17時に更新します