10話:お泊まり会 後編
「麗華ちゃん、聞いて欲しいことがあるの、私の昔の話なんだけどいいかな?」
「いいですよ」
優奈さんが話したいと思っている話、優奈さんにとって重要な事なんだろう。
「私ね高校生の時に女の子同士で付き合ってたことがあるの」
わーお、百合の人だったのか優奈さんって、道理で男に靡かないはずだ。
「でもねその時私達が女の子同士で付き合ってるってバレちゃってね、2人していじめを受けたの、女の子同士で有り得ない、気持ち悪いとか言われてね、最初は2人で大丈夫。好きなんだもん大丈夫!と励ましていたけどある時ね、いじめがエスカレートしていってついに私の彼女が階段から突き落とされたの、幸い5段上くらいから落ちたので腕を骨折した程度で済んだからよかったけどそのせいでね、ついに彼女の心は折れてしまったの、もうこんな目に遭うなんて嫌だって、そしてその子は私に別れを告げずに転校していった」
「それでも私に対してのいじめはなくならなかった。そして卒業して私は誰もいない他県の大学に入学した。それがここ」
私もしっかり優奈さんの話を聞いた。同性が付き合う時の事を、私にとっても無縁ではないと思ったから、今後ありうるかもしれない未来のために。
「私、麗華ちゃんの事好き、好きになっちゃった、あの日私を助けてくれた人日から、でも怖いの受け入れられなかったらって思っちゃって、麗華ちゃんは可愛いしカッコイイ、直ぐに他にも寄ってくる人がいる。だからその前にと思って伝えたかったの、麗華ちゃん、私と付き合ってください」
・・・・・・おぉー告白だ!優奈さんからして貰えた。
嬉しいな。あんなことを聞いた後だとリスクあると思う。でもねそういったいじめを行うのはごく1部、大学にまで行けば大人として見られることの方が多い。いじめなんて行為は出来なくなる。
それにわかってくれる人にわかってもらえればそれでいいと思うんだ。私。
「優奈さん、私も好きだよ、付き合いましょ、わかってくれる人にわかってもらえればそれでいいですから」
「ありがとう・・・グス好きって言ってくれて告白受けてくれてグス」
優奈さんは涙を浮かべてそう言ってくれた。
優奈さんにとってここは分岐点だったんだろう。高校生の時のトラウマ。ここで拒否られてたらもう優奈さんは恋愛なんて出来なくなっていたかもしれない。だから嬉しいんだ。最後に私が選んでもらえたから。
私は優奈さんを抱きしめた。
私の胸の中で優奈さんはずっと泣いていた。しばらくしていると胸の中からスピースピーと寝息が聞こえてきた。
泣き疲れたのか寝てしまった見たい。
優奈さんをお姫様抱っこして寝室に運んだ。ってか優奈さん軽すぎ!私でもお姫様抱っこ出来るとかどんだけ軽いんですかね?
優奈さんの隣に私も潜り込み、その日は一緒に眠った。
「おやすみなさい」
ドロドロした恋愛、ライバルありの恋愛も捨て難いのですが今作はすんなりと付き合います。
どっちかと言えばイチャラブになる予定なので。