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9話:お泊まり会 中編2

私が最初にお風呂に入る。体をざっと流して湯船に浸かる。

暫く待っていると浴室の扉が開いた。

そこにはタオルで体を隠している優奈さんがいた。恥ずかしいのか顔も真っ赤にしている。


「優奈さん、そこに座ってください、背中流しますよ」

「えぇ!?いいよ、恥ずかしいし」

「気にしないでくださいって」


湯船から出てスタイルのいい体を優奈さんの前に晒す。

身長に伴ってバランスのいいスタイルをしていると思う。

優奈さんは私の裸を恥ずかしがりながらもじっくり見ている、そんな優奈さんの背中を押し椅子に腰掛けさせる。


石鹸を泡立てて背中を擦る。

優奈さんの肌はもちもち肌でハリがある。柔らかい優奈さんの背中を擦り終わりシャワーで流す。


「前は自分でやりますよね?」

「う、うん、もちろん」


私からタオルを受け取り自分で前を洗い始める。

その間私は湯船に戻り優奈さんが洗い終わるのを待つ。


優奈さんが洗い終わると今度は私が洗う番。


「あの、私も背中流してもいいかな?」

「うん、お願いします」


優奈さんに背中を洗って欲しかったから先に私が優奈さんの背中を洗ったのだ。しなければ多分優奈さんはやらずに1人で終わると思うから。


椅子に座り後ろに優奈さんが立つ。タオルに泡をつけて私の背中にそっと添える。

力が入ってるのか入っていないのか分からないくらいの強さで擦る優奈さん。気持ちよさよりくすぐったさの方が強い。


「もう少し強くてもいいですよ?」

「わかった」


少し強くなる。そのまま背中を洗ってもらい前は私がやる。

最後に頭を洗って終わりだ。


私が湯船に浸かろうとすると優奈さんは膝を曲げて3角座りをしてくれた。

開いたスペースに私も座り向かい合って入る。


誰かとお風呂に入るなんて久しぶりだ。狭いけど裸の付き合いだ。色々開放感がある。


「気持ちいいね」

「そうですね」

「・・・・・・麗華ちゃんは」


少し難しい顔をして私に何かを話そうとしていたけどそのまま口を閉ざしてしまう。聞きたいけどこっちから聞くのはなんかダメなような雰囲気を出されてしまい私も何も出来ず湯船に浸かっていた。


体が温まったのか先に優奈さんが上がる。

その後私も上がった。ワンピースタイプの寝巻きに着替えてリビングに行く。

優奈さんは猫のパジャマを着ていた。全身一体型のパジャマで触り心地の良さそうな材質をしていた。


机の上には2つの飲み物が置いてあって優奈さんの表情はまだ硬い。

とりあえず優奈さんの向かい側に座り飲み物をひとくち飲む。

入れてあったのは麦茶で温かい体に冷たいのが染み渡っていく。


優奈さんも麦茶を飲み深呼吸をする。お風呂の中で話そうとしたことを今話すために気持ちを落ちつけているんだと思った。

覚悟が決まったのか、優奈さんが顔を上げた時には私の目をしっかりと見つめていた。

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