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な……何ですって!?

「ルルルゥちゃんが居れば今年の運動会は勝てるかな!?」


「そうだね! 頑張ろう!」


 教室への帰り道、エリカが嬉々として皆に語りかけた。どうやら来月初めに運動会なるイベントがあるらしい。魔法学校の運動会って何をするのかな?


「綱引きとか玉入れをするのかしら?」


 柔やかにエリカに話し掛けると、エリカから発せられた言葉は意外な程に意外だった……


「魔法によるバトルロワイヤルよ!!」


 おぅ……?


「先輩や先生も入り乱れた究極の殺し合いよ~♡」


 オカマが腰をクネクネさせながら恥じらっている。やばい。


「最後まで生き残っていたクラスの勝ち。去年は開始5秒で皆死んだんだよ!」


 ハハハ……と笑い合うクラスメイトを見て、つくづくヤバい所へ来てしまったなと軽く後悔した私。思わず笑顔が引きつってしまった。




 次の授業は座学だ。魔方陣の構成から性質までチンプンカンプンな事をノノ先生が話している。勿論だけどさっぱり分かりませんわ!


  (「じいや、)   (さっぱりよ」)

   (「かしこまりました」)


 後ろで大人しくしていたじいやが、バババと手を振ると、じいやの人差し指が不思議な色の万年筆に変わり果てた。


   (「失礼をば……」)


 じいやが万年筆を私の頭へと近付けると、万年筆とじいやの手は私の頭の中へと通り抜ける様に入ってしまい、そのままスラスラと私の頭の中へ何かを書き始めた……。


     (「一体何を……?」)

   (「お嬢様の記憶を)   (少々改竄して)  (おります」)


 その言葉通り、私の頭の中に聞いた覚えの無い魔方陣に関する学術的な知識が流れ込んでゆく。お陰でノノ先生の授業はあっと言う間に何を言っているのか解るようになってしまった……。


   (「少しじいやの事が)   (恐ろしくなったわ」)

   (「悪用は致しません」)


 ククク、と笑うじいやの顔はどう見ても悪人のそれであった……。


 その後もじいやの万全のサポートのお陰で授業について行ける様にはなったが、これ最初からじいやに習った方が良かったのでは……!?



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