ウォルシャオンライン1.5
ゲームマスター(以下GM)と言えどゲームの中の一定の公平性を保つために逸脱した強さを持たせなかった。これは過去に他のオンラインゲームで一般プレイヤーの能力から逸脱したGMスキルを私利私欲のために使った者が後をたたなかったために決められたことだと思う。
無敵の強さを持たせなかったがそれでも一般プレイヤーよりは確かに強くはある、その強さなら初期~中級程度のプレイヤーならばいくら束になってもかなうことはなかった。だがゲーム開始から半年が立ちゲームシステムをある程度理解し、レベルも上がった後のプレイヤー達。そして団結することを覚えた。つまりはギルドという存在が形として出来上がったのである。
一人一人ならばログアウト用のスキル・デジョン・ド・プリズンを簡単にかけることも出来たが集団となったギルド単位で襲われたらGMとてかないはしなかった。これらが意味することは・・・、
そう、本来あってはならない事。
ゲームの秩序を守る番人であるGMを”狩り”始めたのだ。
このGM狩りは最初こそ罪悪感から否定するものもいたが、一人また一人とGMのデジョン・ド・プリズンでログアウトさせられていく仲間を見る度に変わっていった。3、4週間もすればこのGM狩りを否定するものはいなくなり、GM狩りはゲームからログアウトを拒絶したプレイヤー全員の暗黙のルールとなっていた。