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終演
そんなわけで俺は、ついに最高級品の紙に、限定万年筆と書いたわけだ。
そうしたら女神がヤギみたいに紙をもしゃもしゃ食べ始めた。
どうやらファックスやメールなんかとおなじようなことらしい。
で。結果は。
「あのね。ダメなんですって。あなたわたしをだまして蒔絵の万年筆を手に入れたでしょう? それだけでも違反になるから、今回は大人しく蒔絵万年筆だけにしなさいって上から怒られてるの」
「誰が?」
「わたしが。だからこれでさよならよ。バイバイ」
「お〜、やっと自由の身か」
女神は俺の捨て台詞を聞いただろうか?
とにかく女神のおかげで、どこにも売ってない完璧な蒔絵ちゃんを手に入れることができた。
だが、ダンプカーが意外な方向から向かってきたら、ちゃんと逃げるんだぞ? それだけは言っておかなけりゃあな。
と、いうわけで、どうせなら骨が奇跡的な回復力を見せて治りが早まった、と願うべきだったと気づくには、もう少しの時間が必要となる。
全世界の万年筆オタクに告げる。
俺なんてまだまだビギナーだぜ。
おわり




