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春が来てチョコメロは⋯⋯
ここはとある森の中ーー 不思議生物チョコメロは、きょうも自宅で目を覚ます。
チョコメロはこの森に来て長かったような、短かったような。 そんな日々を、毎日過ごしていた。
自分が何者かも、どこから来たのかもわからない。 ずっとチョコメロだけで、孤独な気がするし、いつでも誰かがいる気さえする。
ぼんやりとあたりを見当せば、チョコメロの知り合いはたくさんいる。
すでにここはチョコメロにとっての故郷なのだ。 今更、どこかに行くつもりはない。
でも、ふと思う。 消えかけた昔の思い出ーー 自分を呼ぶ優しい声。 記憶の彼方に響くたび、心が高鳴る。
少しでもいいーー もう少しそばで囁いてーー
チョコメロの目から、涙がこぼれます。
いつかまた会えるのだろうか? チョコメロは見えない幻影にふと思う。
見上げれば、桜が満開だった。
綺麗な景色にチョコメロは儚く微笑むのだった。




