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婚約破棄された上に、追放された伯爵家三男カールは、実は剣聖だった!これからしっかり復讐します!婚約破棄から始まる追放生活!!  作者: 山田 バルス
第一章 剣聖、黒衣の騎士 カール=キリト誕生編

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第70話 グリーンドラゴンの咆哮

プリン食べたい!婚約者が王女殿下に夢中でまったく相手にされない伯爵令嬢ベアトリス!前世を思いだした。え?乙女ゲームの世界、わたしは悪役令嬢!レベル99になってシナリオをぶち壊す!

「グリーンドラゴンの咆哮」




咆哮と同時に、風が爆発した。


グリーンドラゴンの翼が一振りされただけで、空気が唸りを上げ、谷全体を吹き飛ばすかのような突風が襲いかかる。


「くっ――風の魔力か! 全員、岩陰に!」

カールの叫びに、セリアとリアナ、アッシュが即座に行動した。数十メートル先の岩場へ飛び込み、吹き荒れる風を防ぐ。


「これが……伝説の竜……!」

セリアの青い瞳が、竜の姿を見据える。青緑に輝く鱗、鋭い爪、そして尾にまで巻きついた風の力。全身から魔力が噴き出し、空すら歪ませている。


「逃げ場はない。戦うしかない……!」

カールは剣を抜き放ち、地を蹴った。その一閃は風を割り、ドラゴンの爪へと斬り込む。


ガンッ!!


金属をも凌ぐ硬さの鱗が火花を散らした。だが、ダメージは通らない。


「クソッ……!」

すぐさま後退。直後、竜の尾が地を薙ぎ払い、岩を粉砕した。


「リアナ、援護を頼む!」

「了解!」


リアナの杖が天を突く。雷の魔法陣が瞬時に展開され、次の瞬間、谷全体に轟音が響いた。


「雷精霊よ、我が声に応じて雷槍を――《ヴァル=クラスタ》!」


雷の槍が空を裂き、竜の頭上に直撃。火花と光の奔流が爆ぜる。


――だが、グリーンドラゴンは怯まない。


「効いてるけど……耐えやがっただと!?」リアナが顔をしかめた。


「氷で動きを止める!」

セリアが駆け出し、細剣に魔力を込める。魔法陣が地面に浮かび、冷気が辺りに広がっていく。


「《氷封結界・ブルーミルヴァ》!」


氷柱が地面から湧き上がり、グリーンドラゴンの右脚を包み込んだ。脚の動きが鈍くなる。


「今だ、アッシュ!」


「任せろ……!」

アッシュは二本の短剣を抜き、一気にドラゴンの腹部へ跳躍。連続斬撃が鱗の隙間を探りながら突き刺さる。


「おおおおおおっ!」


ズシャッ――!


腹部に浅く裂傷が刻まれ、竜の咆哮が谷にこだまする。血が、緑色の光を放ちながら地面を染めた。


「効いてる! このまま――」


だが、その瞬間。


「く……っ!? 風が……逆流してる!?」


セリアの叫びと同時に、グリーンドラゴンの全身から突風が吹き出した。まるで空気そのものが爆発したような衝撃波。


「――全員、伏せろッ!!」

カールが地に伏した瞬間、空気が弾け、岩が舞い、砂が吹き飛ぶ。


「うああああっ!」

リアナが後方に吹き飛ばされ、アッシュも空中でバランスを崩す。セリアの氷壁が防御の要となったが、砕け散るのに時間はかからなかった。


――そして、グリーンドラゴンの口元が、緑に光る。


「……まさか、ブレス……!」


カールが顔を上げた時、そこには竜の魔力が集束する光の奔流――《風雷混合の極大魔法ブレス》が展開されていた。


「避けきれん!」リアナが叫ぶ。


だが、その瞬間――


「……セリア! 連携するぞ!」


「ええ!」


カールはセリアと目を合わせ、叫んだ。


「《剣技・疾風雷閃》!」


カールが地を蹴った。空間が切り裂かれる。セリアの氷魔法と連携し、空気を冷却して風圧を抑制。カールの剣が風を切り裂く軌道を描きながら、ブレスの直前にドラゴンの口元へ跳躍――!


「これで終わりだあああああっ!!」


光と風の中、剣が閃く。


ドゴォォォォンッッッッ!!!


爆発。音と衝撃が空を割る。谷に轟音が響き、地が揺れ、砂が舞い上がった。


静寂が……訪れた。


谷の中心で、カールは膝をついていた。剣の先に、沈黙したグリーンドラゴンの巨体が横たわっている。


「……倒したのか?」アッシュが呟く。


「……ええ、でも、油断は禁物よ」セリアが慎重に様子を見ながら近づく。


リアナが魔力を集中し、竜の気配を探る。「魔力の流れ……止まってる。完全に沈黙したわ」


一同が息を吐いた瞬間、ようやく安堵が訪れた。


「……はぁ、まさか、本当に倒せるとはな」

アッシュが苦笑した。「ちょっと見直したぜ、剣聖さんよ」


カールは剣を鞘に納め、顔を上げる。「いや、皆のおかげだ。連携がなければ、倒せなかった」


セリアは微笑み、リアナは少しそっぽを向きながらも、口元は綻んでいた。


谷には、再び風が吹いた。


それは、静かな祝福の風だった。



その後、カールたちはグリーンドラゴンの死骸を調査し、巣の奥にあった《緑の宝珠》を発見する。そこには、古の風竜族の封印が関係している可能性があることが、リアナの鑑定で明らかになる。


「これは……ただの討伐じゃなかったのかもしれない」リアナが真剣な面持ちで言った。


「風竜の遺産……か」カールは、宝珠を手に取り、空を見上げた。


「この力、必ず……王国の未来に繋げてみせる」


こうして、彼らの“新たなる冒険”は、一つの終わりと、次の始まりを迎えたのだった。








【新作始めました】プリン食べたい!婚約者が王女殿下に夢中でまったく相手にされない伯爵令嬢ベアトリス!前世を思いだした。え?乙女ゲームの世界、わたしは悪役令嬢!レベル99になってシナリオをぶち壊す!

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