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甘い物は無い。


今現在下にある物は…?

そこに一人ただただ立っている血まみれの少女

は痛々しそうで、

たすけたくなりそうだ。


そして、少女はこういった。


「怪我をして、痛い、訳じゃ、ない。

みんなが、死んじゃったから、

泣いているの」


そう、途切れ途切れになりながらもひとつひとつ呟いている。



そして、その少女の兄がきた。


「…やっぱり、ここは望ましいわけじゃなかった

んだ。分かったか?

これが俺ら鬼の子の運命だ。


現実味は苦味なんだ」



そういった。悲しみがわかるぐらいに。



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