表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/10

第5話:闇堕ちルート?待って、それ私じゃない!

「私が……闇堕ちする……?」


夜の部屋で開いたシナリオメモを見ながら、私は震えていた。

そう、セリーナ・グランフォードには**"闇堕ちルート"というサブイベント**が存在する。


恋愛も友情も失い、心を閉ざした彼女は、魔導器に取り込まれ――暴走。

王都を半壊させて最終的に“討伐対象”になる、もうひとつのバッドエンド。


「やばいじゃん……! 失恋して落ち込んだら、世界崩壊するの!? どんだけ情緒不安定なのよ、この悪役令嬢!」


ただし、これは王子から「君に愛はなかった」と言われたあと、味方が一人もいなければ発生するルート。


でも待って。今の私、なぜか好感度爆上がりだし、王子もアレインも味方……どころか、恋愛対象になってる感あるし……。


──となれば、このルートには入らないはず。


はずなんだけど。


最近、学園の生徒たちの視線が、ちょっと怖い。


「……なによ、あの子。王太子殿下と騎士団長、両方に気に入られてるって噂じゃない?」


「前はマリアちゃんに優しかったのに、最近じゃやけに距離取ってるし……」


「本性を隠してるだけなんじゃないの?」


そう。

“断罪イベント”は、民衆や生徒たちの「悪役令嬢セリーナへの嫌悪感」が最終的に爆発することで発動する。


つまり、どれだけ攻略対象に好かれていても──

周囲の空気が悪化すれば、断罪イベントは起きる。


しかも、周囲に誰も味方がいなければ、それは“闇堕ち”へ直結する!


「ちょ、ちょっと待って!? それじゃあ……今の私、“闇堕ちフラグ”立ってるのでは!?」



焦った私は、マリアに話しかけに行った。

もう一度、友好ルートに戻して、味方を作っておくために。


「マリア、少しお話できるかしら?」


「あっ、セリーナ様……はい、もちろん!」


笑顔で答えてくれるマリアに、少しだけホッとする。けど……どこか目が笑ってない。


「……セリーナ様って、王子様やアレイン様に好かれてますよね」


「え? い、いや、私はむしろ婚約破棄を……」


「羨ましいです」


その瞬間、マリアの瞳がすっと冷たくなった。


「私、前世でこの世界の“ゲーム”をプレイしてたんです。ヒロインが、みんなに愛されて幸せになる話」


「えっ……まさか……」


「なのに今、セリーナ様が全部、持っていってるじゃないですか」


──やっぱり、このマリアも転生者!?


「私は、絶対にセリーナ様を“断罪”します。あなたがどれだけ猫を被っていても、私は知っています。……あなたは、“悪役令嬢”ですから」


マリアの笑顔の裏に、ゾッとする殺意が見えた。



「まずいまずいまずいまずい!!!」


部屋に戻った私は、頭を抱えて叫んだ。


まさかヒロインが闇堕ちしてるなんて誰が予想した!?


──いや、待てよ。

本来、闇堕ちするのはセリーナのはず。

でも今、その兆候が出ているのはマリア……だとすると。


「この世界、フラグがすべて入れ替わってる!?」


主人公が悪役に、悪役が主人公に。

断罪されるのは、もしかして──


「……マリア?」


もうこれは、断罪回避だけじゃ済まない。

私は、生き延びるだけじゃなく、物語の構造そのものを変えなきゃいけないのかも……!


私、まだ死にたくない!!

なんとしても、死亡エンドも、闇堕ちエンドも、全部回避してやる!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ