第2戦:さくら、ペアします!(25)
第2戦の25を公開します。
始まったペアバトル。
先手を取ったのは。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(5)
◆◇◆
カウント終了と同時に、
『まずは、様子見だ。
1対1で相手してやりな。』
獣人2人の脳内にペトーナの声が響く。
『『はい、姉さん!』』
2人は脳内で返事すると、獅子獣人が指でサインを出し、走り出した。
続いて虎獣人が獅子獣人のすぐ後ろに隠れるように走る。
まっすぐに さくら と京姫の間目掛けて走っていく。
そして、左右に分かれようとした瞬間さくら達が、消えた。
○●○
さくら は1度、ゆっくり深呼吸して気持ちを落ち着かせながら、
『落ち着いて、視野を広く、呼吸を合わせる。』
特訓で覚えた事を頭の中で呟きながら、確認した。
『うん、大丈夫。』
そして相手を見据えた。
カウントダウンが終わり、相手が縦1列で走ってくる。
ちらっと京姫を見ると、指を3本立てて さくら に見せていた。
目が合う。
瞬き1つで答える。
そして、
『速度増加、レベル3!』
速度を上げて、京姫に向かって走った。
●○●
さくら が1つ深呼吸をしている。
今日はこれまでのような不安げな表情ではなく、落ち着いているのが分かる。
『いい雰囲気なのですわ。
この感じなら問題なさそうなのですわ。』
心の中で安堵し、獣人達を見つめる。
カウントダウンが終わり、獅子獣人が手を動かしているのが見えた。
『向こうもサインを出してるなのですわ。
コンビネーションに気を付けるなのですわ。』
そんな事を考えていると、獣人達が縦1列で走ってくる。
『まずはこれ、なのですわ。』
指を3本立てて さくら に見せる。
目が合う。
さくら が瞬きで答えた。
『ちゃんと見えてるなのですわ。
それじゃ、”速度増加、レベル3”!』
さくら が使っていた速度増加を使えるようになった京姫が速度を上げ、さくら に向かって走った。
◆◇◆
さくら と京姫が向き合って走りだした瞬間、
「なに、」
「消えた!?」
2人の姿を見失った。
直後、獅子獣人が右に、虎獣人が左に吹っ飛んだ。
2人の動きを冷静に観察していたペトーナが、
「なるほど、速度型か。
けど、それほどじゃないね。」
呟いた。
闘技場では獅子獣人に さくら が、虎獣人に京姫が向かっている。
『どんな技を使うか見るから、2人ともちょっと攻撃受けな。』
『『はい、姉さん!』』
指示を受けている間に、さくら と京姫が間近に迫っていた。
○●○
京姫とすれ違って駆け抜けた さくら は戸惑っている獅子獣人を蹴り飛ばした。
そして体勢が整うのを待たず向かって行き、立ち上がろうとしている獅子獣人の顎を蹴り上げた。
ガハッ
顎が上がり、無防備に曝された喉に蹴りを入れる。
グフッ
獅子獣人が息を詰まらせ、喉を押さえている。
今の連続攻撃でHPが15%削られていた。
カフッ、コフッ
苦しげに咳込み、動きが止まっている獅子獣人から後ろに飛んで少し距離を取り、
『速度増加、レベル3!』
再度加速して、2ステップからの前方倒立回転とびで勢いをつけ、飛び上がる。
獅子獣人の頭上を前方伸身宙返り1/2捻りで飛び越えながら両手を顎に引っ掻け、体を振り落とす。
顎を引っ張られ、体を反らす獅子獣人の背中に曲げた両膝をぶち込んだ。
ガァァァァァ!!!
強烈な衝撃で苦しげな叫び声を上げた獅子獣人のHPがさらに20%削られ、残り65%になった。
●○●
さくら とすれ違って駆け抜けた京姫は戸惑っている虎獣人を蹴り飛ばした。
そして体勢が整うのを待たず、向かって行く。
『虎相手に使うのはちょっと面白いなのですわ。』
なんて事を考えながら間近に近づくと、虎獣人の顔面を虎爪にした両手で斜めに引っ掻いた。
ギャァ
悲鳴を上げ、顔面を押さえる虎獣人。
の、腕を両手でこじ開けるように左右に弾き飛ばし、両目に虎爪の手を押し付け、引っ掻き下ろした。
ギャァァァァァ!!!
猛烈な痛みに叫び声を上げた。
HPが一気に30%削られた。
さらに攻撃しようとした京姫は、顔を押さえている虎獣人が手の隙間から、こちらをニヤリとした目で見つめているのに気付いた。
なにかおかしい。
そう感じ、数歩下がって戦闘体勢で睨み付けた。
ゆっくり虎獣人が立ち上がる。
だが、攻撃してくる気配がない。
『そうゆう事なのですわ。』
相手の意図に気付いた京姫が、
『る~ねぇ、探られてるなのですわ。』
ひまわり に急いで伝えた。
「どやった~?」
「まずは先制攻撃、だったのに。」
「どうやら~こっちの技を探られてたみたいや~。」
「って事は次回は、、。」
「どんな攻防になるんやろな~?」
「でも、負けないんだよ。」
「次回は~5/3の8時更新予定やで~。」
「お楽しみに。」




