第1戦:さくら、挑みます!(7)
第1戦の7を公開します。
チュートリアル編前半。
ゲームの説明です。
さくらとネイビーのやり取り。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(2)
入り口を通り、受付嬢と さくら が入ったのは教室くらいの広さの部屋だった。
室内には幅1メートルくらいの通路があり、奥は床から1メートルくらいが白く、そこから天井までが透明の壁で仕切られ、中が1つの部屋になっていた。
その壁には入り口が1つあり、中で戦闘を体験したり出来るようになっている。
「まずはこちらへ。」
受付嬢は通路の端のイスが設置されている場所に さくら を案内した。
イスの前の壁面には大きめのモニターのような物が付けられていた。
「座って。これから”UFT”の簡易説明をしますので。」
着席を促し、目の前に操作パネルを出してモニターの操作を始めた。
さくら が座って、モニターに目を向けているのを確認すると、説明を開始した。
「”UFT”はUltimate Fighting Tournamentの略称です。
今の所、フルダイブVRゲームでは唯一の格闘ゲームです。
登録者は高齢の方から小学生までおよそ5千人くらいですが、全てが闘士とゆうわけではないです。」
受付嬢は言葉の後にモニターにピラミッド図を表示した。
「このゲームには先程少し触れましたが、ランクとゆうものがあります。
ランクはA~Eの5段階で、Eランクが1番下のランクです。」
いつの間にか持っていた指し棒を使って、モニターのピラミッド図を指し示した。
指し示した5段の上下各1段が少し隙間を開けて描かれていた。
「そしてこの上の段。これは”Sランク”です。」
受付嬢が熱く語り出した。
「”Sランク”に昇格するには”Aランク”で50連勝とゆう超高難度の条件をクリアしなければならないんです。
なので”Sランク”の対戦はもう”凄い”の一言なんですよ。」
受付嬢の熱量にちょっと引き気味に、
「そんなすごい人がどれくらい居るのですか?」
さくら が尋ねた。
「現在、男6女2の8人です。
”特殊タイプ”の使い手も含まれていますよ。
ここまで到達出来れば”UFT”の頂点だと言えますね。」
「Sランク。頂点。
なら、私の目標は”Sランク”しかありません。
もう、ハートが炎上しちゃいました!」
さくら の心が燃え上がった。
「あなたなら出来そうな気がしています。
期待していますよ。」
受付嬢も さくら にかなり肩入れしているようで熱が入っていた。
「では、説明を続けますね。
下の方、こちらは戦闘をしない”観客タイプ”です。
”観客タイプ”だけは有料になっていて、それが運営資金の一部になっていたりします。
戦闘の観戦や街で買い物をしたり、施設で遊んだり、賭けに興じたりしています。
”UFT”登録者のおよそ半数が”観客タイプ”ですね。」
「街、があるのですか?」
「闘技場を中心とした街になっています。もちろん闘士も街で遊べますよ。」
「やっぱり、すごくすっごくすごいです。」
さくら はゲームの世界がこんなに大規模だとは思っていなかったので、ワクワク感が膨れ上がっていた。
ここでなら 妹とショッピングとか楽しめそう、なんて事を夢想しかかっていると、
「ランクの説明に戻りますね。」
受付嬢の声に引き戻された。
「ひゃい、お、お願いします。」
慌てて取り繕う さくら を生温かく見つめながら、
「ランクはポイントを貯める事で上がります。
Eランクは0ポイントから始まって、規定のポイントに到達すると1つランクが上がります。
基本1試合1ポイント、勝てばプラス、負ければマイナスになります。」
受付嬢の説明が続いた。
「0ポイントの時に負けるとどうなるのですか?」
「Eランクは0より下がらないので0のままですが、D~Aでポイントが0になるとEランクからのやり直しになります。」
「結構、きびしいのですね。」
「それも、醍醐味なんだと思いますよ。
あと、大会は独自ルールになるのでポイントが大きく動きます。」
「そういえば、また大会がありますよね?」
「はい、ありますよ。第2回最強決定戦が。
開催はGWの頃なので、1ヶ月後くらいですね。
参加してみますか?」
「してみたい、と思っています。
でも闘った事なんてないので、不安、です。」
「まだ少し先なので、経験を積んでいけば大丈夫ですよ。」
「そうですよね。やる前からあきらめてたらダメですよね。
参加できるように、がんばります!」
胸の前で両手を握り、小さくガッツポーズをする さくら を優しく見つめながら、
『ああもう、ほんと可愛いわぁ。。
運動能力は高そうだし、絶対強くなるわ。
そうそう、試合のモニタリングと記録が出来るように設定しておかないと。
成長が楽しみだわ。』
受付嬢がそんな事を考えている、なんて気付くはずが、なくはなかった。
「受付嬢さん、なんだか表情が怪しくなっていますよ。。」
しっかり顔に出ていた。
「おほん。それでは次に進みます。」
咳払いし、表情を引き締めると、説明を再開した。
如何だったでしょうか?
概ねそうゆうゲームです。
どうでしょうかねぇ?
興味持って頂けてますかねぇ?
説明回は次回で終わり、その後はバトルに入っていきます。
楽しみにして頂けたら嬉しいです。
感想など頂けるともっと嬉しいです。
よろしくお願い致します。




