第2戦:さくら、ペアします!(8)
第2戦の8を公開します。
遅れまくってしまい、申し訳ありません。
その分、かなり内容を厚く出来ました。
お待ち頂いていた方々に少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。
(7)
直接闘技場の待機線の前に転送された京姫の目の前に、自分の倍くらいの体格のジャージ姿の男子が立っていた。
「なにが同じ小学生だから手加減しろ、なのですわ。
でか過ぎなのですわ。」
呟き、威嚇の目を向けてくる京姫に、
「ええ、こんなチビが相手とか聞いてないんだぞ。
つまんないんだぞ。」
巨漢男児が不満げに発した。
その言葉が京姫に火を点けた。
「いい度胸なのですわ。
泣かしてやるから覚悟するなのですわ。」
そんなやり取りをモニター越しに、鑑賞チケットを購入した視聴者がネット生配信で見つめていた。
観客の受け入れは機材の準備などの関係で2か月後の為、観客席に人はいなかった。
静まり返る闘技場に2人のやる気だけがぶつかり合っていた。
京姫の態度に腹を立てた巨漢男児が、
「お前、チビのくせに生意気だぞ。
僕、怒っちゃったんだぞ。
手加減しないんだぞ。」
だんだんと地団駄を踏みながらぷんすかしている。
そんな姿に、
『はぁ、まさかこんな子供っぽいのと戦わされるとは思わなかったなのですわ。。』
心の中でため息をつくと、気持が冷めてしまった。
適当にあしらって終ろう、とか考えていると、
「エキシビションマッチ、小学生の部。
すもう丸 対 京姫の試合を開始します。」
電子音声のアナウンスが流れた。
エキシビションの試合時間は10分間。
HPバーは表示されない。
勝敗の判定はなく10分間のバトルを体験する、とゆうイベントなのだ。
"UFT"内でのバトルはこんな感じなんだよ、とゆうのを選手は体験し、観客は楽しみ方を確認するのが目的となっている。
『す、すもう丸、なのですわ!?』
キャラ名で格闘スタイルをバラしている事に心の中で呆れていると、いきなり四股を踏み、気合を入れ始めた。
そして待機線で蹲踞の姿勢になり、左手を床に軽く付け、京姫を睨み付けている。
『はぁ、暑苦しいなのですわ。』
そんな圧を鬱陶しく感じながら、開戦の時を待った。
そして、
5、4、3、2、1、ファイッ!
電子音声のカウントダウンが終わると同時に右手を床に付け、すもう丸が先手を取って突っ込んできた。
右の張り手が京姫の顔に迫ってくる。
「いきなり女の子の顔を張ろうだなんて、デリカシーなさ過ぎなのですわ。」
すもう丸が女子に対して容赦ない攻撃を仕掛けてくるのに呆れつつも、倒し甲斐を感じていた。
『ま、これならちょっとは遊べるなのですわ。』
ちょっとうきうきしながら張り手を、体をズラして躱しながらその腕を掴み、
「よいっしょ、なのですわ。」
突進力を利用して投げ飛ばした。
ドドーン!!
床が派手な音を響かせた。
想定外の反撃に受け身を取る事も忘れ、豪快に背中から床に投げ落とされた。
何が起きたのか分からず、大の字で寝転がっている すもう丸に、
「いつまで寝てるなのですわ。
それとも、もう終わりなのですわ?」
挑発の言葉を投げつけた。
状況を思い出した すもう丸が大慌てで起き上がり、
「い、今のはチビだから手加減してやったんだぞ。
ここからが本番なんだぞ。」
強がって大声でまくし立てた。
それは京姫の強さを肌で感じ、ビビっているのを気付かれないようにする為だったが、
『腰が引けてるなのですわ。
はぁ、ただのヘタレだったなのですわ。。』
しっかり見抜かれ、がっかりされていた。
すもう丸は気持ちを切り替えるように顔を、
パン
と両手で叩いて気合を入れると蹲踞の姿勢で左手を床に付け、
「はっけよーい、」
言いながら右手を付いて、
「のこっただぞー!」
頭から突っ込んでいった。
勢いを乗せた渾身の頭突きが京姫に、当たらなかった。
「なるほど、なのですわ。」
京姫は すもう丸の突進を余裕で避けていた。
「なんで当たらないんだぞ!
こんなのおかしいんだぞ!」
すもう丸が半泣きになりながら、わめき出した。
「うるさい、なのですわ。
そんな事も分からないなのですわ?」
「分かんないんだぞ。
絶対、オイラの方が力が強いんだぞ。」
「そうね、たしかに力はあんたの方が強いなのですわ。
けど、私の方が速い、なのですわ。」
「だから何だって言うんだぞ!」
「あんたの攻撃は当たらないし、私の力ではダメージにならないって事なのですわ。」
やれやれ、って感じで説明した。
「何なんだぞ。
そんなの全然面白くないんだぞ!
うわーん!!」
すもう丸が、暴れだした。
両腕を振り回して、がむしゃらに京姫を攻撃し始めた。
ただの駄々っ子モードだ。
そんな攻撃も速さが上の京姫にはかすりもしなかった。
「これがゲーム、なのですわ。
能力値の値が勝敗を決める、なのですわ。」
躱しながら、状況を理解する。
これがゲームなのだと。
そして、それがゲームの面白さ、なのだと。
「でも、こうゆうやり方もあるなのですわ。」
呟き攻撃を躱しながら すもう丸の懐に潜り込み、
ズン
蛇の手刀で喉を突いた。
急所である喉への攻撃は力が弱くても、最大の破壊力となる。
「い、いだぁいよぉぉぉ。。」
あまりの痛さに すもう丸が喉を押さえて座り込み、泣き出してしまった。
「しまった、やり過ぎたなのですわ。。」
落ち込む京姫と泣きわめく すもう丸。
そんなハチャメチャの状態で、
「タイムアップ。
エキシビションマッチ、終了です。」
時間になり、試合が終了した。
「はぁ。
これは、後でネイビーに怒られるなのですわ。。」
ため息混じりに呟いていると、闘技場から自室に転送させられた。
これが、京姫の"UFT"での苦い経験の初バトルだった。
(8)
「小学生あいてに〜大人気ないな〜。」
「だね。ちょっ、、かなりやり過ぎだよ。」
さくら と ひまわり の言葉に、
「な、何言ってるなのですわ。
この時は私だって小学生だったなのですわ。
しかも年下だったなのですわ。」
京姫が反論した。
「なおさら〜。」
「ダメだよ。」
2人のダメ押しに、
「やり過ぎ、だったのは、分かってる、なのですわ。
この後、すもう丸は、"UFT"に、ログインしてこなくなった、らしいなのですわ。」
京姫がもそもそ言葉を紡いだ。
あまりの落ち込みようが伝わってきて、
「す、済んだ事だからね。」
「そやで〜反省したんやから〜。」
「いいんじゃない、かな。」
なんとか慰めようとした。
「とにかく、そうゆう事があって、しばらくは試合が楽しくなかったなのですわ。
そんな時、会ったなのですわ、あの女に。」
京姫が少し辛そうな表情で続きを話し出した。
如何だったでしょうか?
文字数が1.5倍くらいになった感じです。
すもう丸、復帰してればいいんだけど。。
そしてスフレは出会う、運命の相手と。
次回は明日2/23の20時更新予定。
を出来るだけ守れるよう、頑張ります。
よろしくお願い致します。




