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第1戦:さくら、挑みます!(5)

第1戦の5を公開します。

清書してから確認、調整、修正に時間が掛かってしまって、かなりギリギリになってしまった。

あぶなかった。。

そんな今回はいよいよゲーム世界に突入。

まず最初にやる事は?な話になってます。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

第2章


(1)


体に今までに感じた事のない”微妙な違和感”のようなものを感じ、ゆっくり目を開けた。

周りを見ると、3方が壁になっている通路の最端さいたんらしき場所で、前方にしか進めないようになっていた。

体を見てみると首から足先までが黒い全身タイツを着ているような感じになっていて、体のラインがあらわになっていた。

ここまでボディラインがはっきりしていると多少なりとも恥ずかしく感じるのかもしれないが、体操競技の試合で着るレオタードとほとんど変わらないので気にはならなかった。

それよりも、


「ちゃんと自分の足で立ててます。」


しっかりと立っている事の方が嬉しかった。

少し歩いてみた。

意識と動きが微妙に”ズレ”ているような感覚はあるけれど、普通に歩くことが出来た。


「何だか、感動です。」


目にうっすら涙を浮かべながら、パンチやキックの真似事まねごとをして体を動かしてみた。


「思ったように動きます。

 VR、すごくすっごくすごいです。」


感想を口にしながらはしゃいでいると、


「そこで”暴れる”のはご遠慮下さいね。

 初期設定を行うので通路を進んできて下さい。」


優しい声で注意と指示のアナウンスが流れた。

浮かれてはしゃいでいたのを見られていたと気付き、


「ごめんなさい。

 ごめんなさい。」


ぶんぶんと上半身を振ってあやまり、慌てて通路を進んで行った。

通路の突き当りには女性1人が座っているカウンターが設置されていた。

近付くと、


「ようこそ、UFTへ。

 まずは初期登録をお願いします。」


電子音声ではなく、人間の声で話しかけられた。

女性はアバターで、現実空間からリアルタイムで話しかけてきていた。

ゲームに未登録のプレイヤーがアクセスしてくると、受付嬢アバターが対話しながら初期設定等の案内をしてくれるようになっている。

さくら は優しく話し掛けてくる受付嬢アバターに、


「はしゃいでしまって、すみませんでした。」


思いっ切りあやまった。

そんな さくら に、


「フルダイブVRは初めて?」


優しく問い掛けた。


「はい。

 立って動けたのが久しぶりだったので、嬉しくなってしまって。。」


恥ずかしそうに答える さくら に、


「初期設定が終わったら、たっぷり動いて貰いますので、少し我慢して下さいね。」


事務的ではない、優しさのもった声でたしなめられ、


「はい。。」


落ち込んでいる さくら に、


「それでは、初期設定を始めますね。

 私が今後、あなたの主担当になります、ネイビーです。

 何かこまり事などありましたら、おもに私が対応します。

 よろしくお願い致しますね。」


受付嬢アバター(ネイビー)が名乗り、説明を付け加えた。


「えっと、守道しゅどうさくら と申します。

 こちらこそ、よろしくお願いいたします。」


丁寧ていねいに答える さくら に、


「リアルネームは"しゅどうさくら"さん、ですね。

 まずはプレイヤーネームの設定をお願いします。

 20文字までで、リアルネームは使用しない方が無難ぶなんです。」


説明した。


「ほんとの名前は使わない方がいい、とゆう事ですか?」

「絶対にダメ、とゆう事ではないですが、本人情報が特定されやすくなりますので。

 愛称ニックネームのような感じにするのがいですよ。」

「それじゃ、え〜っと、う〜んとぉ、、。」


しばらく考え、


「それでは、平仮名ひらがなで"さくらもち"、でお願いします。」


決めた。


「"さくらもち"、ですね、少し待って下さいね。」


そう言われたが、ほぼ待つ事なく、


「使われていないので大丈夫です。

 それでは"さくらもち"で登録しますね。」


あっさり登録された。


「次に顔周りを設定します。

 今はスキャンした顔を再現しているので自身の顔になってますが、髪型や目の色、顔パーツや輪郭りんかく等、何でも変更出来ます。

 どうしますか?」


受付嬢ネイビーが問い掛けた。

顔や体などの情報はエルドメットの初期設定時にスキャンと音声入力で設定するようになっている。

その情報からゲーム内でのアバターを生成せいせいしているので、初回アクセス時は本人の容姿になっている。

容姿は変更可能なので1つの容姿キャラを複数のゲームで共有したり、それぞれのゲームで違う容姿にしたりする事が出来るようになっている。


「それって今の髪の長さでは無理な髪型にも出来ますか?」


さくら の問い掛けに、


「今の髪型に関係なく、変更はどんな髪型でも可能です。

 ける髪型なら、現実では不可能な髪型も出来ますよ。」


受付嬢ネイビーが説明した。

それから悩む事数分(すうふん)


「それじゃ、両側のこの辺におだんご(シニヨン)付けて、おだんご(シニヨン)から肩までの三つ編みを付けて下さい。」

「全体の髪の長さはどうしましょうか?」

「う~ん、、この長さのままでいです。」

「分かりました。少々お待ちください。」


声を掛け、受付嬢ネイビーが手元で何かの操作を始めた。


ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ


とゆう電子音のようなものが聞こえていたが、


「お待たせしました、髪型を変更します。」


そう言うと、ピッ、と音がして、さくら の目の前に胸元くらいまで映る鏡が現れ、映っている髪型が一瞬で望み通りの髪型に変化した。

試合の時、邪魔にならないようにショートにしていた髪が半年でかなり伸びていたので、2日前に美容院に行って首が半分くらい隠れる長さのふんわりしたショートボブにしていた。

そこに両耳の少し上におだんご(シニヨン)が付加され、そこから肩までの三つ編みが出来ていた。


「わぁ、いい感じです。

 でも何か、、、あっ、そうです。」


鏡に映る髪型を確認していた さくら は少し物足りなさを感じていたが、良いことを思い付いた。


「髪の色を”桜色”に出来ますか?

 それと三つ編みの編み終わりの所に桜の花びらみたいな白い髪止め付けて下さい。

 あと、目も髪と同じ”桜色”に変えて下さい。」


さくら の追加依頼に、


「こんな感じですか?」


対応した。

さくら は鏡に映っている顔を見て、


「はい、すごくいいです。」


満足していた。


「顔周りはそれで良いですか?」

「あ、はい。これで良いです。」

「目を桜色にした方は初めてだと思います。

 個性的で可愛いですよ。」


受付嬢ネイビーめられ、


「あああ、ありがとうございます。

 嬉しい、です。」


照れて顔が真っ赤になった。

ゆでだこ状態で"ぷしゅ〜"っと頭から湯気を出してるかのような照れ さくら に、


「ふふ、このくらいの年頃のはほんと可愛いわ。

 今回は当たりだわ。」


受付嬢ネイビーつぶやきは聞こえていなかった。

如何だったでしょうか?

初期設定を頑張るさくら。

おいおいなネイビーさん。

しばらく2人のやり取りで進みます。

次回は水曜12時更新予定。

楽しみにして頂けたら嬉しいです。

よろしくお願い致します。

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