第1戦:さくら、挑みます!(57)
第1戦の57を公開します。
予定よりさらに30分程遅れてしまいましたが、何とか公開出来ました。
お待ち頂いていた方々、ほんとうに申し訳ありません。
その分、熱いバトルになったます。
予定より字数も増えてしまいました。。
スフレの思いを込めた熱いバトル。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(6)
〔MC〕「さーて、時間だー!
準決勝のー、第2試合がー、始まるぞー!
観客達ー、盛り上がる準備はいいかー!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
準決勝第2試合の開始時間になり、しゃべ九郎の煽りで観客達が沸き上がった。
〔MC〕「準決勝2戦目はー、少女同士のー、熱い一戦だー!
まっずはー、人気急上昇中のー、可愛い悪魔、メッルメー・ルルー!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
待機室から姿を現した、見た目小学3〜4年生くらいの黒ゴスロリ衣装のメルメに野太い大声援が轟いた。
てくてく歩きながら可愛く手を振って闘技場に近付き、うんしょうんしょって感じで階段を上がり、可愛らしくお辞儀した。
それがメルメの演出だと気付かない一部の男どもが、メロメロになっていた。
そんなメルメを見て、
「おばさん、キツ過ぎなのですわ。
中身の歳を知った時の観客達の顔が見ものなのですわ。」
そんな事を呟きながら、京姫は自分が呼ばれるのを待った。
〔MC〕「そっしてそしてー、メッルメ選手を迎え撃つのはー、"最強女王"京姫ー!」
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
客席の大半から大歓声が沸き起こる。
メルメの人気が上昇しているとはいえ、京姫には全然及んでいなかった。
待機室を出た京姫はいつものように客席の声援に答えながら、悠然と闘技場に向かって行く。
その姿に、
『お子様が、いつまでもいい気になってんじゃないっての。
その人気、今日で終わらせてやるっての。』
にこにこ笑顔の裏で苛立ち、毒づいていた。
京姫が開始線の前に立つや、
「よろしくおねがいしま〜す、おねえさん。」
メルメが可愛く微笑みながら、右手を差し出した。
その手を叩き、
「気持ち悪いなのですわ、おばさん。
いい歳して、小学生のふりとか痛過ぎなのですわ。」
京姫があきれ気味に挑発した。
一瞬、表情を強張らせかけたが、
「な、なんのことか、メルメわかんな〜い。
おねえさん、めがわるいの〜?」
何とか持ち堪え、可愛く挑発で返した。
「まぁ、いいなのですわ。
ちょっと事情があって手加減出来ないなのですわ。
覚悟しておく、なの、です、わ。」
急に京姫の口が回らなくなった。
『こんなのに簡単に引っ掛かるなんて、やっぱお子様だっての。
これで"最強女王"とか笑っちゃうっての。』
一瞬、メルメが悪い顔になったが、誰も気付いていなかった。
〔MC〕「開始前からー、バッチバチ火花が飛んでるぜー!
いーったいー、どーんな戦いになるのかー!
少女達の戦いー、」
5、4、3、2、1、ファイッ!
〔MC〕「開始だー!」
開始の合図と共に動き出したメルメ。
と、まったく動かない京姫。
間近まで近づいてきたメルメに、
「あん、た、何した、なの、ですわ!」
上手く動かない口で、語気を荒げて問い掛けた。
「へぇ、しゃべれるんだ〜。
ふつうならしゃべることもできないんだけどな〜。
さすがは"最強女王"だね〜。」
すっとぼけるメルメに、
「答え、る、なの、ですわ!」
再度、言い放ったが、
「メルメ、わっかんな〜い。」
可愛い笑顔ですっとぼけると、
「それじゃぁ、こうげきしちゃうよぉ。」
ふわふわのスカートの中から短い棘付きの棍棒を取り出した。
※長さ40センチくらいで、真ん中が持ちやすい様に細くなっている棒の両端がトゲトゲになっている武器
そして笑顔のまま、京姫が倒れない様に加減して、頬を棍棒で殴った。
ぐふっ
京姫の顔が歪み、HPが5%程減少した。
〔MC〕「おおっとー、京姫選手がー、無防備に攻撃されているぞー!
まっさか京姫選手もー、メッルメ選手に魅入られてしまったかー!」
しゃべ九郎の言葉通り、メルメとこれまでに対戦した選手は皆、無防備に攻撃を受け、敗退していた。
それが可愛い悪魔と呼ばれる所以だった。
そして京姫もまた、悪魔に魅入られたかのように動かなくなっていた。
メルメは、
「あはははは〜、なんではんげきしないの〜?
もしかして〜あたしの"みりょく"でかたまっちゃった〜?」
笑いながら、京姫が倒れない様に加減して、体のあちこちを棍棒で殴りつけた。
〔MC〕「まさか京姫選手がー、一方的にやられてるぞー!
こおーんなにあっさりとー、"最強女王"が負けてしまうのかー!」
しゃべ九郎の戸惑い気味の言葉が響く中、京姫のHPが徐々に削られていく。
一方的に攻撃される京姫の姿に、観客も声を失くしていた。
「いいぞー、メルメちゃーん!」
「やっちゃえ、やっちゃえー!」
一部の男どもを除いて。
そうして京姫のHPが残り10%程になった時、
「そろそろ満足したなのですわ?」
言いながら、棍棒を受け止めた。
「な!?」
突然、動き出した京姫を見て、
「なんで動けるっての?
まだ効果は切れないはずだっての!?」
呟きが漏れた。
〔MC〕「おおっとー、京姫選手がー、突然動き出したー!
いーったいー、どーゆー事なんだー!」
困惑している しゃべ九郎を余所に、
「地が出てるなのですわ、おばさん。」
京姫に指摘され、慌てて次の言葉を飲み込んで、
「なんでうごけるの〜?」
しれっと言い直した。
はぁ
ため息を漏らし、
「あんな小細工に気付いてないって、本気で思っていたなのですわ?
おめでた過ぎなのですわ。」
あきれ気味に発した。
「まさか、"振り"だったっての?」
「握手すると見せかけウィルス仕込むとか、ベタ過ぎなのですわ。
動けない振りって結構大変だったなのですわ。」
そう言って、右手をめくった。
それは肌と同じ色の手袋だった。
〔MC〕「京姫選手がー、右手をめくったー!?
あれは手袋かー!
やっべーぜー、俺、まーったく付いて行けてねーぞー!」
状況が把握出来ないようで、ちょいパニくり気味の しゃべ九郎を置いてけぼりにして、バトルは進んでいく。
「ほんと"現実"でも"UFT"でも小悪党はやる事が同じなのですわ。」
やれやれ、とゼスチャーする京姫を見つめながら、
「そんなの、ありえない、っての。。」
メルメは驚愕の表情で、一歩、二歩と後退さった。
「それじゃ、反撃の時間なのですわ。
さっきも言ったけど、手加減しないから覚悟するなのですわ。」
そう言って威圧してくる京姫に、
「くらえっての!」
後ろ手で腰のリボンに隠していた小さな筒を取り、投げ付けた。
が、目の前に京姫は居なかった。
筒が床に落ち、
ポン
と小さな音を立て、黄色っぽい煙を出したのと同時に、
「遅すぎなのですわ。」
背後から京姫の声が聞こえた。
ひっ
小さな悲鳴を上げ、青ざめるメルメの背後から首根っこを掴み、
「私より小さい子って滅多に居ないなのですわ。
とっても、潰し甲斐があるなのですわ。」
言って、メルメを力任せに押し倒し、顔を床に叩きつけた。
ぎゃっ
うつ伏せにしたメルメの頭を踏みつけ、ぐりぐりと踏みにじる。
〔MC〕「京姫選手のー、反撃だー!
なっにがどうなってるのかー、まーったく分からないがー、メッルメ選手ー、戦意を喪失しているようだー!」
メルメのHPが10%程減った。
この所、ウィルスを使って勝っていたので、攻撃を受けるのはかなり久しぶりだった。
踏まれて床に押し付けられた顔が擦れ、地味な痛みに涙が滲んでいた。
「やめ、、。」
止めて貰おうと口にし掛けたが、
「こっちはたっぷり攻撃されてやったなのですわ。
許すわけないなのですわ。」
京姫に威圧され、言葉を失った。
ゲシ!
ぐふぅ
メルメが脇腹を蹴られ、飛び転がった。
京姫は寝転がって脇腹を押さえ、蹲っているメルメに近付くと、
バキ!
がっ
顔面を蹴りとばした。
「もう、やめて、ください。。」
メルメが顔を涙でぐしゃぐしゃにしながら、土下座で謝った。
〔MC〕「なーんとー、メッルメ選手ー、土下座だー!
可愛ー顔がー、ぐっしょぐしょになってるぞー!」
京姫はあきれ顔で、
「見事な小悪党っぷりなのですわ。」
ぼやきながらメルメのHPゲージに目を向けた。
残りが50%程になっていた。
「終わらせてやるから、立つなのですわ。」
言って、メルメに背を向け距離を取ろうとした。
その時、
「甘いっての!」
立ち上がり、スカートで隠れた部分のストッキングに仕込んでいた左右3本づつ、6本のナイフを取り出し、京姫に向かって投げ放った。
「くたばりやがれっての!」
ナイフが京姫に当った。
と思った瞬間、消えた。
「ほんと、見え見えなのですわ。」
メルメの眼前に現れた京姫は心の中で、
『しっかり見ておくなのですわ。』
呟き、
「覚悟するなのですわ。
五獣激烈!」
今まで見せなかった、連携技を使った。
蛇の手刀が喉を突く
鶴の膝が鳩尾にめり込む
虎の爪が胸をXに斬る
豹の猫手が顎を突き上げる
龍の牙手が頭をを捕らえ、
そして横に、
ゴキン!
捻り折った。
※実際には折れたように感じるくらい捻っただけですよ。
「なのですわ。」
それは、あっとゆう間だった。
メルメはHPが全て削り取られ、崩れ落ちた。
しゃべ九郎も観客もあまりの衝撃的な逆転劇に目を奪われ、言葉を失っていた。
静まりかえった闘技場に、
「しゃべ九郎さん、宣言をお願いするなのですわ。」
京姫の声が響いた。
〔MC〕「おおっとー、あっまりの事にー、見惚れちまったぜー!
ウィナー、スッフレー!」
しゃべ九郎の宣言で、準決勝2戦目が幕を閉じた。
如何だったでしょうか?
かなら力入れて書きました。
楽しんで頂けていたら、すごく嬉しいです。
次回は金曜の13時更新予定。
よろしくお願い致します。




