第1戦:さくら、挑みます!(38)
第1戦の38を公開します。
30分遅れてしまい、申し訳ありません。
なんとか書き上がりました。
今回はスフレ視点から試合開始までの一幕です。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(3)
「4戦終わって勝ったのは、肆、荒神竜虎、メルメ・ルル、太郎ね。
順当、ってところかしら?」
試合を観戦していたネイビーが声を掛けた。
「予想通りなのですわ。」
個室で一緒に試合を観戦している京姫が答える。
「で、シード以外だと誰が上がってくると思ってるの?」
「メルメ・ルルって奴なのですわ。
あの小学生に見える見た目に騙されてるなのですわ。
あいつ、大人なのですわ。」
「気付いてたのね、流石だわ。」
見た目を小学生の容姿にして相手の油断を誘い優位に立つ。
そんな姑息な戦術のメルメ・ルルに嫌悪の表情で、
「これだから大人は信用出来ないなのですわ。」
言い放った。
「それで、勝てるの?」
「余裕なのですわ。
でも、ミーティア・パンチも気付いてるはずなのですわ。
とりあえず任せるなのですわ。」
そんな事を話している間に5戦目、ファイヤカニバルVS立真輝刃の試合が終わっていた。
「さぁ、次はお待ちかねの さくらもち ちゃんの試合よぉ。」
姉がにやにやしながら声を掛ける。
「う、うっさいなのですわ。
別に待ってないなのですわ。」
京姫が真っ赤になって否定するのを、
「そんな顔で否定されてもねぇ。
ほんと分かりやすいんだから。」
「ふん、なのですわ。」
ぷんすかしながらそっぽを向いた京姫が、
「トーナメント表、どれだけ細工したなのですわ?」
ぶっきらぼうな口調で姉に問い掛けた。
「人聞きが悪いわね。
さくらもち ちゃんがそこになるようにしただけで、他はちゃんと無作為抽選で決まったのよ。」
むっとしたような口振りで返しながら京姫の背後に回った姉は、
ぐりぐりぐり
こめかみをぐりぐりした。
「いいい、いたいなのですわぁぁ!」
痛がる京姫を直ぐに開放し、
「ちょっとは"お姉さま"を敬いなさい。」
姉が少し嫌味っぽく言った。
「ちゃんと、感謝してる、なのですわ。。」
聞き取れない程の小さな声で呟いた京姫は、
「そ、それで初戦がアギュリンなのは面白いですわ。」
話題を変えた。
「そうなのよね。
さくらもち ちゃんとはちょっと相性が良くないから、不安だわぁ。」
少し心配そうな表情を見せながら、楽しそうな声で姉が返した。
「アギュリン、結構面倒くさいなのですわ。
そんなのを さくらもち がどうやって倒すのか、楽しみなのですわ。」
京姫は完全に さくらもち が勝つ事を前提に話している。
「たしかにアギュリンの幻惑は面倒よね。
勝負の鍵は さくらもち ちゃんの速さが通用するか、ね。」
「あの時試してた事がどうなったのか、見極めてあげるなのですわ。」
2人が楽しそうに話していると、
〔MC〕『さぁ、6戦目の開始だぜー!』
大型モニターにアップで映っているMCのしゃべ九郎が6戦目の開始を告げた。
2人は話すのをやめ、大型モニターに視線を向けた。
(4)
さくら の前に、
┏━━━━━━━━━━┓
┃闘技場に移動します。┃
┃よろしいですか? ┃
┃ ┃
┃ 30秒 ┃
┃ ┃
┃ [はい] [いいえ]┃
┗━━━━━━━━━━┛
確認パネルが現れた。
30秒以内に[はい]に触れないと棄権と見なされ、出場資格を失ってしまう。
さくら は ひまわり に目を向け、
「よろしくね!」
今日の補佐をお願いした。
「まかしとき〜。
今日は〜横で見てるからな〜。
まずは〜初戦突破や〜。」
ひまわり が声援を交えて返した。
今日から ひまわり を さくら のセコンドとして登録したので、闘技場の横のセコンドスペースに入る事が出来る。
セコンドはマイクで選手に指示を出す事が出来るので、さくら を直接支援する事が出来る。
2人は手をつないで頷き合い、さくら が[はい]に触れた。
緑の3重円が現れ、2人一緒に闘技場の待機室に転送された。
と同時に、大きな歓声が聞こえてきた。
そして、
〔MC〕「先の登場はーーー、幻惑女王、アギュリンだーーー!!」
MCのしゃべ九郎が対戦相手のアギュリンを呼び込んだ。
その言葉に反応したように闘技場の開始線の所で、
ぼんっ!
とゆう小さな爆発音と共にピンク色の煙が現れた。
その煙が消えると、そこに白いワイシャツにピンクのリボンタイを付け、ピンクのシルクハットを被った、ショートパンツタイプのピンクのタキシードに膝上丈のピンクのロングブーツを身に着けた女性が現れた。
ウインクし、客席に投げキッスをしているのが対戦相手のアギュリン。
どうやら さくら に合わせて今回はピンクの衣装にしたようだ。
"幻惑女王"と呼ばれているようで、マジシャンのような衣装でマジックを使った派手な登場を見せた。
湧き上がる観客席をひとしきり煽った後、
〔MC〕「そして対戦者はーーー、最速姫ーーー、さっくらもちぃーーー!!」
さくら を呼び込んだ。
さくら と ひまわり は手をつないだまま待機室を出て、闘技場に向かって歩き出した。
さくら の衣装に観客から大きな声が掛けられる。
さくら は少し照れながら、観客に手を振って答えた。
闘技場の下まで来ると ひまわり は横に設置されたセコンドスペースに上がった。
さくら は闘技場に上がると、いつもように観客におじぎをしてから、開始線まで進んだ。
「可愛くてぇいい気になってるぅお嬢ちゃぁん。
あなたぁ速さにぃ自信があるんですてぇ。
でっもぉ、私のぉ幻惑にはぁ通用しないわよぉ。」
アギュリンが色気のある声で挑発してくる。
「心配無用です。
アギュリンさんこそ、私を見失わないで下さいね。」
さくら がにこにこしながら言い返した。
2人の目と目の間に火花が散っているように見える。
そして、
5、4、3、2、1、ファイッ!
電子音声のカウントダウンが響き、さくらVSアギュリンの試合が始まった。
如何だったでしょうか?
スフレが見守るなか、ついにさくらの初戦が始まりました。
幻惑女王はどんな攻撃を見せるのか?
さくらの攻撃は通用するのか?
次回は水曜の13時更新予定。
よろしくお願い致します




