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第1戦:さくら、挑みます!(25)

第1戦の25を公開します。

2時間遅れになってしまいました。

ぎりぎりまで頑張ったのですが間に合いませんでした。

申し訳ありません。

その分、きれいに纏まったと思います。

今回で修行編完結です。

楽しんで頂けたら嬉しいです。

(14)


うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!


観客席から大歓声がとどろいた。


「うおぉ、さくらもち スゲー!」

「さくらもち ちゃん、かっこいい!」

「なんだよあれ、めっちゃすげー!」

「さくらもち ちゃん、すてきよー!」


さくら の決め技に驚き、賞賛の声が飛び交っていた。

そんな中、ゼンテスがゆっくり立ち上がり、


「やだもう、なにあれぇ?

 凄すぎなんだけどぉ。」


興奮気味に話し掛けてきた。


「あの、あれは、その、がんばったから、かな。。」


もにょもにょとにごす さくら に、


「そうなのねぇ。

 最初に見下すような事言っちゃってごめんねぇ。

 でもあの技、ほんと凄かったわぁ。

 けるの忘れるくらい綺麗だったわ。

 また試合し(やり)ましょうねぇ。」


ゼンテスはうんうんと勝手に納得し、まくし立てた後、


チュッ!


投げキッスをして、去って行った。


「ううう、やっぱり苦手さんです。

 背中が”ぞわぞわマイティ”ですぅ。。」


ゼンテスのオネエ言葉にぞわぞわしつつも、


「ありがとうございました。」


背中に向かって頭を下げた。

そして観客の声援に笑顔で手を振って答えながら、闘技場を下りて待機室に戻ると、


移動ムーブ、街、エリア(エイト)!」


森林公園に移動した。


少し時間を掛けて歩きながら、修行の日々を思い出していた。


「すごく、楽しかった、です。。」


そんな日々が終わる。

そう思うと寂しさが込み上げてきた。


森林公園のいつもの場所。

そこでレイモンが待っていた。

駆け寄ってきた さくら に、


「いい試合バトルじゃったぞ。」


レイモンがねぎらいの言葉を掛けた。


「はい。

 でも、勝てたのはレイモン老師の指導のお陰です。

 ありがとうございました。」


お礼をう さくら に、


「何をっとるか。

 勝利を決めたのは、お前さん自身が長年頑張った成果じゃよ。」


レイモンがこれまでの努力に、その成果に、賛辞さんじの言葉を述べた。


「そう、それです。

 登録情報には書かなかったのに、どうしてその事を知っていたのですか?」


あの時、疑問に思った事をたずねた さくら に、


「わしら"師匠キャラ"はただのイベントキャラではない。

 みな、それぞれ個性を与えられたAI(エーアイ)なんじゃ。

 なので、お前さんらと同じように仮想体アバターで動いておるんじゃよ。」


衝撃の事実が告げられた。


「修行の初日に"スポーツ経験"の事をたずねたのを覚えとるかの?」

「はい、覚えています。

 あの時、わたし隠してしまいましたから。。」

「その時の違和感で、本名から情報を調べさせてもろうた。

 お前さんの情報は盛沢山もりだくさんじゃったわい。」

「それで、体操の事を。」

「そうじゃよ。

 じゃが、すまんかったのう。

 ちょっと強引じゃった。」


レイモンが詫びて、頭を下げた。

それほどのレイモンの思いに、


「頭を上げて下さい、レイモン老師。

 そのお陰で強くなるきっかけを貰えました。

 なので、感謝の、気持ちで、いっぱい、です。

 あいがと、ござ、まった。。」


ついに感極まり、大粒の涙をあふれれさせてしまった。


「なにを泣いておるんじゃ。

 しょうがないのう。」


言いながら、さくら の頭を優しくでた。

その時、森林公園の木々が突然ライトアップされ、桜の木に変化した。

突然の出来事にきょとんとしている さくら に、


「そういえば今夜からじゃったのう。

 春恒例の"桜週間さくらウイーク"が始まるのは。」


レイモンが説明した。


桜週間さくらウイークは"UFT"の季節イベントのひとつで、春の恒例イベントになっている。

毎年春に1週間だけ森林公園の木々が全て桜の木に変わり、夜はライトアップされる。

現実リアルでは天気や気候で見頃を見極めるのが難しいが、"UFT"では期間中いつも満開なので、イベント目当てで登録しているユーザも多いらしい。


そして、桜の花びらが風に舞う演出が始まった。


「ぐすっ、ずっごぐ、ぎで、え。。」


さくら は鼻をすすりながら感嘆の声を漏らした。


「いい卒業の演出になったのう。

 そろそろ、時間じゃ。」


レイモンの言葉で、


「もう、会えない、ですか?」


さくら の思いが言葉になってあふれだした。


「"師匠"として会う事はもうないじゃろう。」

「いや、です。

 もっと、指導して、ほしい、です。。」

「それは、わしにはどうにも出来ん事じゃ。

 じゃが、お前さんがつよおなったら会いに来るとしよう。」

「どれくらい、ですか?」

「Aランクになれたら、じゃな。

 強くなるんじゃぞ、我が弟子よ。

 いつも見ておるからの。

 また会える日を楽しみにしておるぞ。」


そう言い残し、


「はい、がんばり、ます!」


答える さくら を笑顔で見つめながら、風に舞う桜の花びらにまぎれるように、消えた。

完全に見えなくなるまで見つめていた さくら は、


「レイモン老師、ありがとう、ございました。」


レイモンが居た場所に向かって最後にもう一度お礼の言葉を述べ、深くお辞儀した。

涙を流し、思い出を噛み締めながら。


そして。


顔を上げた時には、師の教えを胸に次の闘いにのぞむ闘士の顔になっていた。

如何だったでしょうか?

さくらの闘いはやっと第1歩目。

これから少しづつ強くなっていくはずです。

次回から新章、特訓編に入ります。

楽しみにして頂けたら嬉しいです。

次回は月曜の12時更新予定。

よろしくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 久しぶりに読みにきました! 今頃気が付いたのですが、ルビの振り方が素敵だと 思う。 理解しやすい、わかりやすい。 ルビが難解でないところが、楽しく読める要因だと 感じました。 [気に…
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