第1戦:さくら、挑みます!(20)
第1戦の20を公開します。
すいません、15分遅れました。
ちょっと細かく書き直していたもので。。
今回はゲームに必要な要素の話しです。
そしてさくらの。。
楽しんで頂けたら嬉しいです。
(7)
「まずは能力値を確認しておくかの。」
そう言うとレイモンが さくら の”ステータスパネル”を表示させた。
師匠として登録されると弟子の能力値を確認出来るようになっている。
内容を確認したレイモンは、
「なんじゃ、これは。
初期値から変わっとらんじゃないか。」
さくら の能力値を見て、呆れ気味の声を上げた。
「お前さん、負荷運動をやっておらんな?」
「負荷運動、ですか?」
問われ、少し考えた さくら が、
「すいません、、やっていませんでした。。」
重要な事を忘れていたのを思い出し、沈んだ声であやまった。
”負荷運動”
それは”UFT”の最重要ポイントだった。
”ルールブック”の”UFTについて”とゆう項目内に書かれていた。
当然、さくら も読んで、知っていた。
「何故、怠ったんじゃ?」
「ずっと勝てなくて、勝ちたくて、模擬戦と試合ばかりになっていました。。」
「負けるのはいやか?」
「はい、嫌、です!
ずっと、負けてばっかりで、悔しいです!」
さくら の言葉に力と必死さがこもっていた。
「ならば、なおさらじゃ。
能力値を上げねば、絶対に勝てん!」
レイモンが言い切った。
ゲームである以上、最も重要なのが能力値なのだ。
力、速さ、防御、それぞれの値の差が勝敗に大きく影響する。
力が弱いと攻撃力が低くなる。
速度が遅いと攻撃に繋げる事も、逃げる事も出来なくなる。
防御が低いと相手の攻撃力を軽減出来ない。
と、デメリットしかなかった。
さくら は”特殊タイプ”を選択したので速度が特化している。
初期値100ポイントが、
速度:50ポイント(+10%)
力:30ポイント
防御:20ポイント(-5%)
のように割り振られている。
”特殊タイプ”だけ補正が掛かり、速度が+10%されるのに対し、防御が-5%になってしまう。
なので、
速度:55ポイント
力:30ポイント
防御:19ポイント
が さくら の現在の能力値になる。
これでは攻撃力も防御力も低い、ものすごく残念な状態なのだった。
「それでは、私が勝てないのは。。」
「うむ。
能力値が最大の要因じゃな。」
「うう、今までの努力って、、。」
「そう落ち込むでない。
全て無駄、とゆう訳ではない。
実戦はいい経験になるのでな。」
レイモンの慰めの言葉に納得し、
「これから巻き返します。
レイモン老師、特訓お願いします。」
決意を新たにしっかりお辞儀をした。
「よかろう。
では、あの池の周りを5週、全力で走ってくるのじゃ。
1周5キロある。
お前さんの年齢じゃと1周4分、5週で20分以内に戻るんじゃぞ。
遅れたら、そうじゃな、そのベンチに立って1曲歌って貰おうかの。」
「歌、ですか。。
それだけはダメ、です。。
絶対、間に合わせます!」
さくら は表情を引き締め、強い決意で駆け出した。
そして、戻ってきたのは28分後だった
「ペース配分がなっとらんな。
ゲームの中だからとて、全力で20分走れるわけなかろう。」
レイモンが呆れ声でたしなめた。
「ううう、すいません。
歌は、ダメなんですぅ。。
お慈悲を。。。」
けれど さくら の耳には届いておらず、涙目で訴えかけていた。
「なんじゃ、そんなに歌が苦手なのかの?」
「歌は超"だめだめキング"なんですぅぅ。。」
「言葉の意味は、まぁなんとなく分かるわい。
しょうがないのう、なら、、。」
レイモンの言葉で安堵の表情を見せかけた、
「校歌くらいなら歌えるじゃろ。」
さくら に追い打ちを掛けた。
「どうしても、歌はないとダメ、ですか?」
「わしの他には誰もおらんでな、さっさとやらんか。」
レイモンの表情が変わり、声に怒気が籠ったのを感じ、諦めて、
「わかりました、歌いますぅ。。」
さくら が涙目のまま校歌を、小声で歌った。
たしかに、かなり残念なレベルの音痴っぷりだった。
歌い終えた さくら は心に大ダメージをくらい、
「うう、心が"ぽきぽきブレイク"ですぅぅぅ。。」
くずおれ、四つん這いになって、落ち込んだ。
「まさかこれほどとはのう。
"歌がヘタ"と書いとったから罰にしたんじゃが、かなり効果があったようじゃな。」
さらっと発したレイモンの言葉に、
「レイモン老師、知ってたのですか?」
ぷんすかしながら顔を向けた。
ジト目で睨まれ、
「そりゃ、初期登録の設問の答えに書いとったからのう。」
レイモンがちょっとバツ悪そうに答えた。
「そういえば、エルドメットの初期登録の時に書いてました。」
さくら はエルドメットの初期登録の時、いくつかあった設問の"苦手な事、もの"欄に書いていたのを思い出した。
「レイモン老師、知っててやらせるなんて酷いです。」
「でないと罰にならんからの。
それはそれとしてお前さん、どうやら考えるより動きを優先するタイプのようじゃな。」
レイモンの表情が変わり、声のトーンが低くなった。
雰囲気から重要な話になったと感じ、正座して背筋を伸ばし、レイモンをしっかり見つめた。
レイモンの言葉は さくら に大きな衝撃を与えた。
それが格闘技をやるのに"最大の弱点"となる指摘だったからだ。
如何だったでしょうか?
ゲームなので当然、ステイタスが低いと勝てないよ、と言う事で。
そして次回はさくらの弱点の話しです。
格闘技をやるのになにが問題なのか?
次回は水曜の12時更新予定。
よろしくお願い致します。




