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あんよは上手

「だーー」

マーリンが手を離すとイザベラはよたよたした足取りでダイロスに向かって歩き始める。緊張した面持ちで見つめるのはアーニァくらいだ。横にはくろちゃんとぷなちゃんが付きたまちゃんは安定のぷなちゃんの上。ダイロスは大きく手を広げ

「こっちこっち」とか「おいでおいで」と笑顔で言っている。サドスとタニアに至っては木陰のチェアーで読書と編み物だ。10歩ぐらいでこけそうになるとくろちゃんの尻尾がそっと受け止める。安定の子守である。

ぽすっ…っと尻尾に倒れるとアーニァが駆け寄り抱き上げる。たまちゃんも飛び下りてイザベラの様子を伺う。また歩き始めると定位置に戻る。ダイロスの所までつくと頭を撫でられマーリンの方に向かってたたせ目で合図を送る。するとマーリンも大きく手を広げたりおいでおいでをして声を出す。「まー」反対側に歩き始めるがしばらくすると足取りが覚束なくなりだんだん…

「あら、疲れちゃった?じゃぁお部屋に戻ろっか」

そう言ってイザベラを抱き上げ部屋へと向かう。ぷなちゃんとたまちゃんも一緒に後に続く。たまちゃんと一緒にベッドへ寝かし、あとをぷなちゃんにまかす。

「早く大きくなぁれ」

そっと頭を撫でて部屋をあとにする。しばらくしてイザベラが目を開ける。たまちゃんは安定の睡眠中だ。ぷなちゃんは片目を開けちらりと様子を伺うがまだ伏せたままだ。子供用のベッドの柵に手をかけて下を覗くと、哀れイザベラ頭から真っ逆さまに…

落ちない。ぷなちゃんの尻尾が危なげなく受け止め床におろす。ドアまで行くが開けられない。窓も開かない。そして見つけたのはたまちゃん用の押し開きの出入り口だ。廊下に出る前ちらりとぷなちゃんが動いた気がしたが気にせず進む。ハイハイしていると大きな影が…

くろちゃんだ

ペチペチ叩いて追い払う。その頃ベッドでたまちゃんが起きる…っとイザベラがいない。ぷなちゃんが尻尾で方向を知らせるともーダッシュで追いかける。イザベラを見つけるとギアを上げて追いかける。イザベラも高速ハイハイで逃げる が一人と一匹はあっさりタニアに捕まる。部屋に戻されベッドの上へ。寝る。脱出 の繰り返し。アーニァが食事の準備が終わったので呼びに来たがいない。焦ってさがすアーニァ。逃げる一人と一匹。今度はマーリンに捕まり食堂へと連行される。

「誰に似たのかしら?」

「イザベラ様の脱出は、やんちゃな頃のダイロス様そっくりです。」

「その通りです奥様。ちっともじっとしていませんでした」

言われたダイロスは何か言いかけたが…思い当たる節があるのか下を向いて

「よせよ 昔のことだろぅ」

つぶやくダイロスにマーリンは

「今でも十分やんちゃよ」

トドメをさした

皆の笑顔が食卓に咲いた。

 

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