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《殲滅の魔女》は虚弱体質 〜魔力無限の最強魔導師ですが、コミュ障なので学園潜入任務はお断りしたいです〜  作者: ことりとりとん


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45.テスト勉強



 補習がつい最近終わったばかりのような気がするが、もう期末テストが近づいて来ている。

 キアラは実技試験では学年2位だけれど、筆記の赤点数では堂々の1位になってしまった。


 総合成績には実技も考慮されるが、1年前期の段階では、ほとんど座学の成績だ。

 しかも、筆記テストが悪かったら、実技が良くても補習はある。


 だから、今回こそは赤点を取らないように、キアラは頑張っている。


「キアラ君、勉強するなら付きあうよ」


 今日の生徒会は文化祭準備の話を少しして終わりだったが、ルーレストが声を掛けてくれた。


「何の科目をするの? 得意科目だったら教えてあげるわよ」


 イヴも、心配そうにそう言ってくれる。


「それぞれ得意分野があるから、得意な相手に聞けばいい。ちなみに僕は術式学と詠唱論が得意だよ」

「私は魔法学史が得意ね」


「……ぁあ、ありがとうございます。よろしく、お願いします」


 皆が自分のことを心配してくれて、申し訳ないけれどちょっと嬉しい気持ちになった。


 先輩達が言ってくれた通り、ルーレストには術式学、イヴには魔法学史を教えてもらい、他の人にもそれぞれ得意分野を聞く。


 ちなみに、古代語も覚えないといけないとは思っているけれど、今回は既に手一杯なのでアシェに頼むことにしている。

 (ホントは、自分で覚えないといけないんだけどなぁ……魔族の言葉が分かりませんでした、って言ったら怒られそうだし)


 点滴時間の都合上、生徒会室には6時前までしか居られないので、点滴が終わってからは寮で勉強をしている。

 カリナとソフィアや、寮の先輩のアイリーンとラウラなど、色んな人に教えてもらう。


 もちろん週末はアズーラ中尉が全力で教えてくれる。もはや討伐任務がついでのような扱いだ。


 そうやって、みんながキアラのために時間を割いて教えてくれることが、とても嬉しい。

 もちろんクラスメイトや先輩達だけでなく、先生も教えてくれる。


「カリナ、ごめんね、ありがとう。カリナも勉強しないといけないのに」


 いつも、寮での勉強に夜遅くまで付き合ってくれるカリナに、本当に申し訳なくなる。


「いいのよ、キアラはちゃんと勉強するから、一緒に居たら勉強時間がすごく取りやすいもの。

 一緒に勉強する、って言って、お喋りしかしない子も沢山居るのよ。

 そういう子が相手だと、勉強出来なくて困るから」


「でも、カリナは今も勉強出来てない……ごめん」


「キアラが謝ることじゃないわ。キアラに説明するのも、私にとっての勉強よ。

 それに、キアラはものすごく努力してると思うわ。私が10年近くかかって勉強したことを、半年で詰め込んでるんだもの」


「……ぅぅん、そう、かなぁ……」


「そうよ。キアラは勉強させて貰えなかっただけでしょう? 環境が整えば、こんなに勉強する子だもん。

 キアラが頑張ってるから、みんなが助けてあげたいって思うのよ」


「……カリナ、ぁりがとう」


「うん、どういたしまして。がんばろ!」


 こくり、頷いてまた課題に取り組む。


 今更ながら、任務とはいえ魔法学園に入学して良かったと、心の底からそう思う。

 これから魔法兵団で生きてゆくのに、他の団員が知っていることを、キアラは何も知らないままになってしまう所だった。


 もちろん、何も知らなくても魔法は使える。

 けれど、知っていれば、できることはもっと増える。


 今でも、魔力操作や魔法陣の扱いを含め、できることがかなり増えたし、魔法の扱いが上手くなって、討伐が速くなった。


 何より、上からの命令で渋々魔境任務へ行くのではなく、キアラ自身が大切な人を『守りたい』と思って積極的に討伐に行くようになった。


 それもこれも、全部みんなのおかげでキアラが成長出来た部分だと思うから、もっと頑張りたいと思うのだ。


 正直にいって、人生で一番頭を使っている。

 故郷の初等学校では、読み書きと計算くらいしか習わなかったから、ここまで難しいとは思わなかった。

 しかも、みんなと同じようにやれば良かったけれど、今は違う。


 クラスメイトとは違う人生を過ごしてきた分、学べなかったことを、今、取り返そうと必死に詰め込んでいるから、辛くて当たり前だ。


 でも、その分、先生も先輩達も、全力で応援してくれて、教えてくれる。キアラが一人で勉強するより、テストのことを知っている人に教えてもらう方がずっと分かりやすいし、点数も伸びるだろう。


 だから、きっと出来ると信じて全てを覚える。


 そうしたら、きっと、きっと出来るはずだっ!!


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