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ゲーム内でチートと言われてきた能力をガン積みされて若返り異世界転移したおっさんですけど、性別が女の子でした  作者: echo


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36 ゴブリンとの闘いです

 敵の将を討たないと、この戦争に終わりはない。

 ゴブリンとの闘いとは、そういうものだ。

 だから、戦争のセオリーとなっているような戦い方はしない。普通では起きないような戦形になっていくものだ。現に、今の戦形がまさにそうで、騎士様がゴブリンを止めて守りを固め、私たち冒険者が中央に居るであろうキングを求めて突出しているから、ωの様な形になってしまっている。

 あまり褒められた戦い方ではないが、ゴブリンは頭を倒さなければ引く事が無いので、仕方がないのだ。

 当然冒険者で固められた一軍は危険にさらされる事になるが、そこはゴブリンと戦い続けてきた者だけあって、上手く対処していた。

 冒険者にゴブリンキングの討伐を依頼したのは、正解だったな。

 身分差もあるだろうに。

 努力をしてその地位に辿り着いたという、騎士様達にもプライドがあるだろうに、サッとその道のプロである冒険者に任せる事ができる指揮官は、かなりのやり手と見て良い。

 この国には、出来る奴が多いようだ。

 それに応えるように、冒険者の一軍は、ゴブリンの群れの中を一直線に進んでいった。

 私を先頭にして。


 「おるぁ!!キング、出て来いやぁ!!」


 一撃で最低五匹のゴブリンを屠りながら、道を切り拓く。

 股間を盛り上がらせたゴブリンを、切り刻む。

 槍だけではない。

 槍を支点にして蹴りを繰り出し、ゴブリンの頭を割る事もある。

 私はありとあらゆる手を使って、ゴブリンを仕留めていった。


 「騎士過程の学生の戦い方じゃねぇな」


 「ありゃ、俺達の方に近いわ」


 余裕のある冒険者がそんな事を言っているが、これが私の戦い方だ。

 スマートじゃないと言われようが、これが私の戦い方だ。

 異論反論は認める。

 が、戦い方を変えるつもりは無い。

 効率重視だ。

 しばし。

 その甲斐があってか、私たち冒険者の一軍は、快進撃を続けた。

 だが、肝心のゴブリンキングの姿が見えない。

 これはおかしい。

 そう思って、私は近くで両手剣を振り回すレベル700台のおっちゃ・・・・お兄さんに声をかけた。


 「おっちゃん、これ、おかしくないですか?」


 「まだ、お兄さんだ。で、何がおかしいって?」


 「ここまで攻め込んでおいて、まだゴブリンキングが姿を現さないのって、ちょっと違和感を覚えると言うか」


 「そう言われると、そうだな」


 私達は既に、森の近くの所まで攻め込んでいる。

 五千と言われていたゴブリンの数も大分減らした。

 にも拘らず、ゴブリンキングの姿はまだ見えない。

 これは、もしかして、


 「ゴブリンは、もっと、居る?」


 「その可能性も捨てがたいな」


 「キングを追って、森の中に入るのは危険ですね」


 「だな」


 私とおっちゃんの意見は一致した。

 なので、


 「ちょっと、引くぞ」


 「了解」


 一致した意見の下、おっちゃんに冒険者への指示を一任する。


 「皆!!ちょっとおかしい。ゴブリンの数に対して、キングの姿が見えねえ!!ここは一旦、戦線を下げるぞ」


 おっちゃんはランクが上なのか、皆、その指示に従って、戦線を下げた。


 「やっぱり、おかしいな」


 ぽつりと呟く。

 戦線を下げたというのに、ゴブリンは出てくるが、キングの姿は見えない。知能の低いゴブリンであれば、これ幸いにとキングが姿を現しても良さそうなのに、まだキングの姿は見えない。

 これは。


 「おっちゃん。ゴブリンはもっと居るのかもしれませんよ」


 「だな」


 五千と言われていたゴブリンは、もっと居るのかもしれない。


 「長期戦になりそうだ」


 おっちゃんはそう言って、腰の袋からポーションを取り出し、一気に飲んだ。


 「おっちゃん。騎士様達に伝令を。第二波が来る」


 「ああ・・・・・」


 おっちゃんは自分のパーティーメンバーに向かって、伝令を飛ばすように指示をした。

 伝令がすぐさま走っていく。

 そして。

 あらかた、ゴブリンを半分ほど狩り終わろうかという段になって。


 「第二波、来たぞ!!」


 思っていた通り、ゴブリンの第二波が押し寄せてきた。

 その数。


 「おいおい。さっきよりも多いんじゃねぇか?」


 おおよそ、一万。


 「こっちの戦力は?」


 「まだ戦えるが、さっきのゴブリン討伐で怪我人も死人も出ている。八割くらいまで減ってると思って良い」


 「でも、これで打ち止めですよね」


 そう言った私の目に映ったのは、中央で指揮をする、ゴブリンを二回りほど大きくしたキングの姿だった。

 さすがに一万五千のゴブリンを従えるだけあって、キングは五匹程見受けられた。

 遠目に見て、レベルは650から660。

 下手したらおっちゃんでも喰われる。

 さて。


 「あれに立ち向かおうという気概のある冒険者は?」


 「三パーティもあれば良い方だろ」


 充分。


 「おっちゃん」


 「なんだ」


 「あのゴブリンキングは、私が獲ります。足止めできるパーティを編成して、足止めに専念してください」


 「出来るのか?」


 「余計なゴブリンが居なければ、五匹同時でも行けますよ」


 「そうか」


 そう言って、おっちゃんは自分のパーティーメンバーを見た。


「聞いたな。俺達は足止めで良いらしい。Aランクの俺達には、ゴブリンキングの足止め程度がお似合いとの事だ」


 で、私を見て、


 「出来るんだろうな?」


 と再確認してくる。


 「出来ない事は言いませんよ」


 レベル的に大した相手じゃない。

 数の暴力が無ければ、簡単に倒せる相手だ。

 これまで一緒に戦ってきたんだから、それ位の実力は分かるだろう。


 「じゃぁ、任せたからな」


 そう言って、おっちゃんは自分のパーティへと戻っていった。

 私もホムンクルス達を見て、


 「ブルーオーガの時と一緒です。気負わないように」


 とだけ言った。


 「やる事は簡単です。キングの下まで行って、狩る。それだけ。皆は皆の役割をしっかりとこなして、キングの周りに居るゴブリンを一掃してください」


 「承知いたしました」


 さてと。

 シャラ・スーの身体の損傷から想像するに、恐らく、いや間違いなくゴブリンキングがやったものだった。

 彼女を犯ったのは、殺ったのはどいつかね。

 シャラ・スーは、さぞかし苦しかっただろう。

 シャラ・スーは、さぞかし気持ち悪かっただろう。

 シャラ・スーは、さぞかし痛かっただろう。

 殺してやんよ。

 全部殺したら、敵討ちになるだろ。


面白かったらブクマ、評価の程よろしくお願いいたします

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