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“彼女が俺に一生! 私の事を好きにならなくていいから結婚して”と言ってきた。

作者: 七瀬
掲載日:2023/02/18







俺は10年ぶりに、以前通っていたスナックに足を運んだ。

当たり前だが、10年ぶりに行ったスナックは随分と変わっており

俺が通っていた時に居た女の子が、“今のスナックのママ”になっていた!





『あら? 珍しいお客さんが来たのね!』

『あぁ! あの時の女の子?』

『そうよ、ワタシ、このお店のママになったの!』

『じゃあ、“前のママは?”』

『田舎でのんびり暮らしてるわ!』

『へーえ、ママがね!』

『ワタシが働いてた時から、ママが田舎でのんびり独りで暮らしたいって

話してたのよ。』

『そうなんだ。』

『それより今は若い女の子も入ってくれてね! ゆずちゃんとハナちゃんよ”』

『初めましてハナです。』

『ゆずです。』

『俺は昔、ココに通ってた“元客”なんだよ。』

『だから、ママと仲が良いんですね。』

『まあね!』







・・・俺はこの日から、この店にまた通い始める。

懐かしさもあり、一人で家で飲んでるよりも女の子達と話もでき

るので楽しかった。

だが、特に誰がいいとかはなかった。

ひとりで飲む酒は旨くない。

誰か横に居て一緒に酒を飲んでくれるだけで良かったのだ。





でもそのうち、ゆずちゃんから俺はこんな事を言われる。



『角さん!』

『うん?』

『“私の事、一生好きにならなくていいから私と結婚してくれますか?”』

『えぇ!?』



突然!? スナックの若い女の子にそう言われて俺はただただ驚いた。

でも、冷静に考えて俺は彼女と結婚する事に決めたんだ。



俺は好きでもない女性ひとと結婚する。

“結婚式は挙げず、籍だけいれる。”





・・・俺は彼女と籍を入れる前に、予めいろいろと話していた事がある!

この先、俺は彼女を本気で好きになる事もないし、一緒に暮らす気もないと。

それでも彼女は俺と結婚したいと言った。


ただ、彼女から月に1回でいいから“私と一緒に居てほしい”と言われる。

ただ彼女の作るご飯を一緒に食べて、同じテレビを見、ただ一緒の時間を過ご

してほしいと。

ただそれだけでいいと言う彼女。




それに彼女は、お店に来る常連のお客からえらく気に入られていて。

彼氏も居ない彼女は、その男に目を付けられていた。

でも? 俺と籍を入れた事で、彼女の薬指に俺があげた指輪が付けられる。

それを見た! 彼女の事が好きな客は、こう彼女に聞いたらしい。



『えぇ!? ゆずちゃん前からそんな指輪付けてたっけ?』

『“新しくなった旦那様から貰ったんです。”』

『旦那?』

『つい最近、ここの常連客と私結婚したんですよ。』

『えぇ!? ゆずちゃん、そうなの?』

『えぇ!? 誰? まさか角さんと?』

『まあ、角さんなら! 優しい男性ひとだから安心だけど。』

『・・・そ、そう! 角さんと結婚したんだ!』

『“どんな男だよ! その角って男は、、、?”』

『とっても素敵な男性ひとなんですよ。』

『優しいし!』

『今度! そいつを連れて来い!』

『まあまあ、少し落ち着いて、加藤さん。』

『“オレのゆずをろくでもない男に取られてたまるか!”』

『・・・オ、オレのゆず、』







俺はゆずちゃんに言われて、スナックに行く。

そこには既に、ゆずちゃんの事が好きな常連の客が座って居た!


『お前か、オレのゆずと結婚した奴は?』

『ゆずちゃん、この男性ひとか?』

『うん!』

『“オレのゆずとオレの目の前でイチャイチャするな!”』

『あのさ、“俺の嫁にオレのゆずとか言わんといてくれ!”』

『はぁ!?』

『結婚してんだよ、俺達!』

『まあまあ、角さんも少し落ち着いて。』

『熱くなってんのは、この男性ひとでしょ!』

『おい! テメー! やんのか?』

『やる訳ない! 俺はれっきとしたゆずの旦那だ! 俺の嫁に出を出すな!』

『・・・ゆ、ゆず、』

『ごめんなさい、加藤さん! “私が心から好きなのは彼よ。”』

『・・・ゆ、ゆず、』

『もう俺の嫁に手を出すなよ!』

『・・・あぁ、分かったよ、ハナちゃん! 一緒に飲もうか。』

『オッサン! ハナちゃんも結婚前提の男が居るんだぞ!』

『えぇ!? そうなの?』

『・・・あぁ、はい。』

『なんだよそれ? もういいよ! オレ帰るわ!』

『えぇ!? 加藤さん、あ、ありがとうございました。』







・・・それから、あの常連の客はもう来なくなったんだって!

俺に物凄く彼女は感謝してくれてたよ。

でもさ、彼女のアノ時の言葉がずっと俺の頭の片隅に残っているんだ。


【私が心から好きなのは彼よ。】



俺はもう誰も好きになる事はない!

恋愛はもう疲れちゃったんだ。

俺は一生、“この先、独身だと思っていた。”

でもまさか!? 若い彼女と結婚するとは思ってもみなかった。


彼女が俺の事を想って言ってくれた言葉を俺は叶えてあげられない。

・・・本当に、ごめんな。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 短過ぎて背景がさっぱりわからないです(涙)
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