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永円の旅  作者: かずキチ
第1章 始まりの朝
4/9

§ 004 ~例年通りの作業~

「」……セリフ

『』……思考

【】……技名

となっております。

 さっそく玉座の前についた私は国王へ会うためにドアを開けるのだった。

「失礼まう。六賢者のディアナでしゅ」

『あ…噛んでしまった。二回も』そう落ち込んでいると。

「入りたまえ」

と言われので、ドアが開いて私は玉座へと入っていった。

「先ほども会ったが改めて、久しいなディアナよ」

「お久しぶりで国王様」

「おっと、確かお主は人見知りじゃったの。すまんがお前ら、少しディアナと二人きりにさせてくれ」

と国王がいうと、玉座にいた兵士が全員外へ行ってしまった。

「これでお主も話しやすくなっただろう

」「はい!とても楽になりました。」

「さっそくじゃが、一年間の活動報告と土産話を頼もうかな」

と言われたので私は旅をした一年間を国王に話したのだった。


 2時間ほどすると私の一年間の旅の話は終わってしまった。

「毎年楽しい土産話感謝しているぞ。」

「いえいえ。とんでもないでございますよ。」

「さっそくじゃが、今年もあの時期でな。頼んでもよいかの?」

と私に聞いてきたので、

「いいですよ。現状況を教えてください。」

そういうと私は国王から詳しい状況を教えてくれた。私が頼まれたことは簡単なことだ。要約すると城の防衛任務である。毎年この時期になるとドラゴンが城の近くを通りたまに人間や城に対して攻撃を仕掛けてくることがあるので、私は被害が出ないように攻撃的なドラゴンが出たら退治するのが私の仕事なのだ。ドラゴンと言っても古代の話に出てくる大きくて全身が黒く、とても禍々しい気を出しているようなものではなくて、もっと小柄で赤色のごく普通のドラゴンである。それでもドラゴンに変わりないので、非常に強く魔術師も自分が放った魔術がなかなか当たりにくく苦戦することが多いため、ドラゴン退治は基本騎士が担当することが多かったりするのだ。それでも、私は年に一度この仕事で六賢者としての実力を見せ、さらに仕事代として一年間のお給料をもらっているのだ。今年は今日の夕方あたりからドラゴンが4,5匹ほど来ると予想されており、それに向けて準備をすることにした。状況説明を受けた私はとりあえず夕方までは暇になるのでそれまでは自室でゆっくりと研究をしようと思い、さっそく自室へと戻るのだった。


 自室へ戻った私はコーヒーを入れて机の上に論文などを出して作業に取り掛かろうとした瞬間、ゴンゴンゴン!

「ディアナ!あんたがここにいるのはわかっているのよ!早く私の部屋に来なさい!」

すっかり忘れていたのだ。国王様の話が終わった後に雷の賢者シオンの部屋に行かなければいけないのだということを。正直かなり面倒なことが起きそうだと思ったが、これ以上興奮状態の彼女を放置してしまうと強制的に連行されてしまうので、結局行かなければならないのならさっさと行こうと思いさっそくシオンの部屋へと移動するのだった。


 コンコン「シオン。ディアナです。」

ガチャ「もー遅いじゃんよ。こっちは魔力探知であんたの居場所と何をしているのかとか全部わかるんだから抵抗しない方がいいんだよ?」

私にプライバシーというものはないのかというツッコミを心の中でしてしまった。

「ところで、何か用なの?特にないんだったら私は夕方からドラゴン退治しないといけないから部屋でゆっくりしたいのだけれども」

「えー。用事がなくても別にいいじゃんー。じゃあ、今年もあんたの旅の物語を教えてよ」

と言われたので私は国王の時と同じように私が一年過ごして体験したことなどをすべて彼女に話したのだ。正直同じ話を一日に二回もするのは結構疲れる。


 そして、話し終わると夕方も近かったため私たちはいったん解散して、私はさっそく城の屋上へ向かっていった。ドラゴンは空を飛ぶので城の屋上から魔法を放つのが一番いいのだ。屋上に到着することそこにはアーサー率いる騎士団が30人ほどいたので、私は逃げ出そうとすると

「おっと。どこ行くんだ。お前はここでドラゴンを退治するんじゃないのか?」

「退治したいのはやまやまなのですが、ひ、人が多すぎます」

「これくらい我慢しろ。まあ、別にあんたがいなくても今年は我々騎士団がドラゴン退治をしてしまうから君の出番はないかもしれないぞ」

「き、期待してます」

と会話をしていると、ガォォォォーガォォォォーと山の方からドラゴンが3匹飛んできたのだ。

「あぁ、今年ははずれ年だ」そういうと

「どういうことだ?」

とアーサーが言った瞬間に3匹すべてのドラゴンが【炎の息吹】をこちらに放とうとするのだ。さすがのディアナでもここにいる全員をドラゴンの【炎の息吹】から無傷で助けることはできないと判断したので、【闇の書 第9章 特級 エターナルブリザード】

と呪文を唱えると、ドラゴンの口に向かって紫色の氷柱が一直線に走っていきドラゴンにしっかりと命中しなんと炎の息吹を止めることができた。

「す、すげー」

とアーサーがいうと近くにいた騎士団は全員私に向かって拍手をしたのだ。私はつい恥ずかしくなってしまい城内へを逃げ込んでしまったのだ。といってもまだドラゴンは倒していないのですぐに屋上へ戻ってきた。おそらく先ほどの一撃によって怒ってしまったドラゴンは確実にこの城を潰しに来るので、その前にドラゴンを消してしまおうと考えた。

【闇の書 第2章 6級 ダークボール】

と唱えるとディアナの周りに突然現れた3つの紫色の物体は一直線に3匹のドラゴンの脳天を貫きドラゴンはどんどん落ちていき、最終的には城の前に墜落したのだった。毎年なら1,2匹しかドラゴンを倒すことはないのだが、稀にすべてのドラゴンが攻撃的で、致し方なく全匹倒さなければならないときもある。もちろん今回の件も例外ではない。それでもディアナは魔法が強力であり、なおかつ正確性である。正確性で彼女の右に出るものはこの国にいないのだ。なぜ魔法がそんなにも正確なのかというと、それはディアナが単に数学が好きなため演算能力がずば抜けて高く、どこにどのタイミングで魔法を放つとよいのかを頭の中で計算することが可能なのだ。それだけでなく彼女は同時に5つの魔法を操ることのできるまあまあの天才なのだ。本来なら1つずつしか扱えない魔法を同時に5つも扱えるのだ。したがって、彼女は六賢者の中でも一番有名じゃなくて名前が知れわったっていないのだが、おそらく彼女は六賢者の中でも上位の実力を持っているのだった。

「す、すごすぎる」とアーサーと周りの兵士が言うと、

「六賢者の魔術はすごいだろ」

と言いながらやってきたのは上機嫌の国王様だった。

「今年も派手にやったなー」

と言ったのは国王と一緒に来たであろうシオンの声であった。今年もすべてが無事に終わった。そう思いこの場の全員の気が緩んだ瞬間だった。死んだはずのドラゴン3体のうち、どれかはわからないが、1体から変な感じをディアナは感じ取った。危険だと判断した私はシオンの腕を引っ張りながら屋上から飛び降りて

【闇の書 第7章 1級 ダークウォール】

というとドラゴンの近くに壁を作った。そして、その壁の中にはドラゴンとディアナとシオンがいた。なぜこうしたのかというと、国王様に危険が生じる可能性があるのと、あまり一般人に見られてはいけないからだと判断したからだ。この空間に入った瞬間にさすがのシオンも私と同じように変な気配を感じ取ったようだった。この状況に私とシオンは緊張感を高めた。すると、確実に脳天を貫いて死んだはずのドラゴンが1体だけ目を開けたのだ。しかし、そのドラゴンの目は本来の目の色と違い、真っ赤に光っていた。「なんだなんだ、このドラゴン死んでないじゃんか」

「そんな、確実に脳天を貫いた。計算も間違えていないはずなのに」

そう、ディアナが計算ミスをすることなどありえないのだ。

『脳天を貫いても生きているっていうことは、弱点は脳以外なのかな?それとも、死なない不死のドラゴン?』

いや、この世に不死という者は存在しない。ディアナは生物学はそこまで詳しくはないため、なぜ不死が存在しないのかは詳しくは知らないが、不死は存在しないというのは過去に読んだ絵本の中にあったのを思い出した。

「ねえ、シオンさん。不死のドラゴンっていると思いますか?」

「知るかそんなもん。そんなこと私に聞いてまともな答えが返ってくるとでも思ったのか?だとしたらお前は私より馬鹿だな(笑)」

『そうだった、この人は確か相当頭が悪いんだった。一年もあってないとすっかりと忘れてしまうな』

馬鹿にされて少しディアナは怒ったが、特に気にしなかった。

「しかし、このドラゴン。目を覚ました割にけっこうおとなしいな。こちらの様子でもうかがっているのか?」

「分かりませんが、普通のドラゴンとは全然違うということだけは確かな気がします。」

とりあえず何も行動しないただこちらを見ているだけのドラゴンに対して警戒しても逆にドラゴンを怒らせて暴れてしまう可能性もあるかもしれないので、ディアナとシオンはこの不思議なドラゴンを観察することに全力を注いだ。5分ほどドラゴンを観察していると

「にしても、本当にこのドラゴンおとなしいですね」

と私が言いながらドラゴンを見た。この時、私は完全にこのドラゴンが動かないことに対して警戒心を解除してしまったことがいけなかったのだった。なぜなら、次の瞬間ディアナとシオンがたまたま同時に瞬きをして、目を開けるとそこにいたはずのドラゴンはもう私たちの目の前にはいなかったのだ。どこに行ったのか探そうとすると、パリン!と何かが割れたような音がした。その瞬間に私たちは結界の中にいて少し薄暗いはずだったのだが、急に目の前の視界が明るくなったのだ。そう、ドラゴンは警戒心を解いてしまい、次第に結界を維持することより、ドラゴンを観察することに意識が言ってしまったために、結界の精度が落ちていたのだ。ドラゴンは私の薄くなってしまった結界を簡単に破って空に飛び出してしまったのだ。ドラゴンはそのまま帰ってくれればよかったのだが、そんなわけなく、ドラゴンは攻撃の準備をしていたのだ。

ブックマークや星などの評価をつけていただけると嬉しいです!


まだまだ、文章がおかしなところがあるので、たくさん鍛えながらこの作品を仕上げていきたと思っていますので、意見などありましたらどんどん言ってほしいです!


次回も来週のこの時間に投稿しますのでよろしくお願いします

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