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永円の旅  作者: かずキチ
第1章 始まりの朝
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§ 001 ~始まりの朝~

 カーテンの隙間から朝日がこぼれ、その光で私は目を覚ました。私は自分の人生でこのような朝を何度繰り返し、何度同じ行動をしたのかは数えたことがないのだが、私はいつもの朝と同じように支度をする。

 

 私の朝の日課は、まず目を覚ますためにホットコーヒーを作るのだ。私は旅をしているためおいしいコーヒー豆がどれなのかを旅で会った人たちに聞いているため、選ぶコーヒー豆もコーヒーの入れ方も完ぺきといってもいいほどなのだ。そして、今日も我ながらとてもいい匂いのするおいしいそうなコーヒーができた。

 自慢のコーヒーを一口飲むと口の中には酸味がなく苦いもののしばらくすると甘みもあるように感じるのだ。そうして私は自分を覚醒するのが毎日の日課である。


 宿の朝食を食べて、チェックアウトを済ませると私は次の目的地である〈王都セレスティア〉にあるセレスティア城へと歩いてゆく。


 私は一人が好きである。たくさんの人と一緒にいると話し声が大きな雑音に聞こえ、頭が痛くなる。それだけではなく、人間は何を考えているのかなんてわかったもんじゃない。もしかしたら自分は殺されるのかもしれないなんて何度考えたことか。だから、私は多くの人の前へは行きたいとは思わない。それでも人の多い王都へと1年に1度行く。その理由は2つある。

 一つ目は、私は旅人であり、旅人という職業は誰も給料を与えてくれるわけではない。なので、私は年に1度王都に行ってお給料をもらえる人の所へ行って一年分の旅費を調達する。

 二つ目は、この世界には魔導書と言われる魔術を使う時に詠唱文と魔方陣が書かれている本を必ず必要とされていて、その本を使って魔術を使う魔導士という人が存在したり、様々なものを媒体として魔道具をつかう魔兵士という者が存在する世界なのだが、実はいうと私は六賢者[闇の賢者](ディアナ・ワイアット)という名前で、六賢者というのは王国セレスティアで魔導士団の最高峰の機関に所属している偉い人なのである。その六賢者は1年に一度王国で行われる建国祭に必ず顔を出さなければいけないという掟があるのだ。私はその掟に従って今年もいやいや王都へと歩みだしているのだ。

もちろん、私は旅をしているのでお給料は渡すことができないのだが、年に一度この建国祭ときのみ必ず城に顔を出すのでその時に1年分のお給料を一括でもらっている。私はそのお給料を使って一年間魔術の修行をしたり、数学が大好きなので数字のことを考えたり、魔導書を深く理解したりと旅をしながら魔術についても勉強している。そして得た成果は魔術の短縮詠唱である。普通ならば魔導書の詠唱文を読み上げると1つの魔術を発動させるのに1分近くはかかるのがふつうである。それに、魔法の難易度が上がると詠唱時間が増えるのは非常に使い勝手が悪い。そこで私は魔導書の詠唱文の余分な部分を落とし、落としまくった結果詠唱文はがかなり短縮されたのだ。その功績をたたえ、セレスティア王国の現国王であるオリヴァー・ウィリアムが私を国の魔導士団の最高峰の六賢者の称号を与えてくださったのだ。


 独り言はここまでにするとして、いつも通りなにもないただの道をぼーっと歩いていると、お昼が近くなりお腹がすき始めたので私は、近くに何か食べるところはないのかを探しながら歩いていた。今いるところは周りにお店がないためいつもなら近くの動物などを狩って調理したりするのだが、今日はそんな気分ではなかったので、カバンの中に入っているパンと牛乳を取り出して軽い昼食を食べ始める。


お昼ご飯を食べ終わってから2時間ほど歩くとそこには王都セレスティアの城壁が見え始めた。私は大きな正門の方へと歩きだして、入国調査の列に並ぶのだった。


 1時間ほど並んでいると入国審査の番が私に回ってくるのだった。入国審査では、私の身分証明賞を門番の人に見せ、入国の理由と滞在期間が必要なのであれば滞在期間も聞かれたりする。また、怪しい人は身分の確認などが発生するため確認のために時間がかなりかかるのだった。今日の門番は私の2倍くらいの体の大きさで筋肉がもりもりであり、ハゲのザ兵士って感じの人だった。ちょっと怖かったが、私はいつも通り門番に身分証明書を見せる。

 私の身分証明書にはしっかりと肩書に【六賢者 闇の賢者】と書かれているので、門番は必ず私が本当の六賢者なのかを疑ってくるのが毎年の恒例行事である。この季節になると建国祭が近くなるため、六賢者の入国や出国の頻度が上がるため、それを利用して六賢者のなりすまし事件があったりする。そのため、今の時期は特に厳しく六賢者の入国と出国の確認に力を入れているのだった。もちろん私も例外ではないので、六賢者の確認のために時間をとられるのだった。正直言ってこれがかなりの時間をとられるし面倒なので毎年国王にやめてほしいという者のその声は一度も届いたことがない。そんなことはさておき、

「あなたが六賢者かどうかを証明してもらうために別室にご同行していただけますか?」

と、見た目のわりにハイトーンで聞かれたので、もちろん私は兵士に連れられて部屋へ連行された。


 この別室でやることは、六賢者の特徴とその人物が一致するかである。六賢者というほどの人物は何かしら他の一般の魔導士とは違うずば抜けた才能があるわけだからそれが本人確認の証拠となるわけだ。私の才能は世界で唯一の魔術の短縮詠唱仮名能な人物なので、魔術を披露するだけでよい。正直言うと楽勝だ。

【 闇の書 第2章6級 ダークボール 】

と魔術を唱えると私の指先に紫色の光った小さな魔力の玉が作り出される。すると、

「すごい……本物だ。」

と審査員の人が言うので

「あ…ありがとう…ございますぅ」

といった。そう、私は先ほども言ったがたくさんの人間が苦手。つまり初めて会う人間も苦手であるただの極度の人見知りだったりするところもあるため、私がこの検査を嫌がる理由は魔術を披露するのが面倒だからではなく、知らない人に話しかけられるのが怖くいていやだからやめてほしいのだ。そしてもちろん私が人と話すのが苦手という情報は有名であるので審査員の人もこれ以上何も言うことなく

「あなたの入国を許可します。」

といって私をセレスティアへといれてくれるのだった。


これから毎週日曜日のこの時間に投稿していこうと思っています。私自身受験生のなので勉強につかれた合間に書いたりしているので文章がぐちゃぐちゃになりがちです。ぜひ読者の皆さんのアドバイスなどをお願いします!

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