『第七話です。見事に雰囲気をぶち壊します』
ラブコメになるだって?俺はその幻想をぶち壊す!!!w
宮沢さんはその場で春菊の持ってたラブコメ本に
目から緑色のセンサーみたいな光を出して全ての本をスキャンする
わざわざ読まなくてもこれだけで内容が分かるらしい
ドッチボールの突風もそうだったが、色々ハイテクだなぁと思った
「なるほど・・・こういうのが『リア充』、『恋人』と言うのですね。認識が浅かったです」
「なんなら今試してみれば?観客3人から指摘もらえるよ」
「・・・ちなみにそれ僕の許可は?」
「勿論ないよ?」
「なんで勿論ないの!!!」
僕が相田君に反論してる間に
宮沢さんがづかづかと僕に迫ってくる
僕は思わず「うわぁ〜ちょっ、ちょっとまって!」と叫ぶが
宮沢さんはそれを無視して、吐息がかかりそうなほどの距離まで詰めてくる
ままままさかこれは・・・キスされる!?
恋愛経験のない僕は顔がすごく熱くなるのを感じる
「とりあえず・・・・まずは壁ドンですね」
宮沢さんが何か呟いた後、私の顔の横スレスレにドン!と手をつく
・・・・までは良かったが、威力が強すぎてそのまま壁がバコッ!と貫通して穴が空いてしまう
その勢いで宮沢さんはバランスを崩し、妙に体が密着してしまう形になった
ドキドキしてしまう展開から、中々宮沢さんが動かなくなったので
どんどん顔の熱りが冷めて冷静になる
「ちょ、大丈夫宮沢さん・・・?動けそう?」
「・・・ご心配ありがとうございます活田早希さん、ですが腕が引っかかって抜けそうにありません」
「・・・だと思った」
僕はなんとか宮沢さんを押してみるが
まるで人間のような温もりと柔らかさに
どこか鋼鉄の硬さを感じるだけで
全く動く気がしない
「ちょ、皆!引っ張って!お願い!」
「もーしょうがないなぁ」
撫子と春菊が息を合わせて宮沢さんをなんとか引っこ抜く
相田くんが穴の空いた壁を張り紙で隠す
「ここそんなに古い校舎じゃないのに、よく破れたね」
「力が入りすぎたのかもしれません」
「あんちゃんってどんぐらい力あるん?」
「たしか3t程のものなら何でも持てます」
「へーじゃあさっきーは余裕やね」
「そうですね、持ってみましょうか」
会話の流れに怪しさを感じた頃にはもう遅く
逃げる前に僕を姫様抱っこする
久しぶりに感じる浮遊感に思わず「うわぁ!!?」と変な声が出る
「すごく軽いですね、ちゃんと食べてますか?」
「余計なお世話!てか微妙に揺れるのやめて!赤ちゃんじゃないから!」
「お、さっきー今産まれたのか!?」
「ようこそ世界へ活田さん!」
「え、あ、よ、ようこそ?」
「違うわ!どんな解釈してんの!とにかく降ろして!」
「分かりました」
僕の願いでにすぐに返答した宮沢さんは
その場で僕を離し、思いっきり尻もちをつく
「いだっ!?いやちゃんとゆっくり降ろしてよ!」
「おや、これはダメでしたか、メモメモ」
「ねぇあいあい、このカップルめっちょおもろいんだけど」
「だね、俺もめっちゃ推しになりそう。はよ付き合え」
「もう付き合ってると思うよ・・・・?」
終始撫子と相田君が振り回して、僕が振り回されて、春菊が困惑して
それに加えて無自覚暴走機械が加われば僕の苦労が倍になる
はあ・・・・こんなんでいいのかなぁ・・・・
僕の心配をよそに、昼休みの予鈴のチャイムが鳴り響いた
小説のストックがあると1ミリも小説を書かないというサボり気質になってるので
次回から頑張って2日投稿に戻して自分を追い込もうと思いますw