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『第五話です。ラブコメらしくなるらしいですよ』

ようやくラブコメっぽくなる?

僕は目を瞑りながら一心不乱にそのボールを受け止める

すごく手がジンジンしていたかったが、何とかキャッチすることが出来た


「うお、キャッチするんかい。凄いねさっきー」


「いったぁ・・・・・少しぐらい手加減してよぉ・・・・」


キャッチしたはいいものの、これで投げても当たる確率なんてゼロに等しい

外野に投げたいところだが、僕にそんな肩力はない

というかその間に撫子が阻止するだろう

次はキャッチ出来る気がしない、いさぎよく負けるか?

いや、折角宮沢さんが一対一に持ち込んでくれたんだ

ここで諦めるなんて、宮沢さんに失礼だ


僕は思いっきりボールを投げるが、無駄に横回転がかかっただけでスピードも何もない

あぁ、やっぱり無理だった

撫子は「オーライ〜」と言いながら軽めにキャッチするが

回転が掛かってたせいでポロッとボールを落としてしまう

・・・・あれ?落としたということは?



「勝負あり、Bチームの勝ちだな」


ほぼ諦めていたクラスメイトが一気にどよめく

ほとんど聞き取れない激励の言葉に僕は慌てる

正直、ここまで喜ばれるとは思わなかった、たかが体育のドッチボールで


「まさか活田がここまで頑張るとはな、体育の先生に言っとくわ」


先生が転がるボールを拾いながらそう言って、倉庫に行く

やった・・・球技大会でも頑張るけど、評価は上がりそう!

と思ってると撫子が突進してきて、もろに食らってしまう


「おうおうおう!油断しちゃったぜさっきー!よーしよしよし!」


「ちょっ、撫でないで!嬉しくない!」


「フフフ、早希ちゃんお疲れ様。大活躍だったね」


「いやいや、宮沢さんのおかげだよ」


そこまで言ってから急に宮沢さんが僕の手を取る

機械とは思えない柔らかい手の感触に思わずびっくりする


「・・・・素晴らしい」


「へ?」


「素晴らしいです。何事にも諦めないその姿、感銘を受けました」


「あ、ありがとう・・・?」


「素敵な女性です・・・・是非私と付き合ってください!」


「はぁ!!!??!?」


まさかこの状態で大胆な告白をしてくるとは思わず

僕はほおが熱くなる感覚を覚えた

今日が初対面の人に告白されるだけでも初めてなのに

よりによってなんでアンドロイドに!?

てかそんな感情持ち合わせてんの!?


「いやいや!何言ってるの宮沢さん!」


「私は本気です。この心がポカポカする感覚、初めて味わいました、きっとこれは恋です!」


「いや、決めつけるのは早いんじゃ「いいじゃんさっきー付き合っても」


驚きもせずに聞いてた撫子が僕の言葉を遮って言ってきた

春菊は驚いて口に手をやってるし、隣の相田君はゲラゲラ笑っている


「そうだね、別に彼氏いないんだし付き合えば?」


「相田君までそんなこという!?」


「付き合って無理だったら別れれば良いじゃん」


「ちょっと撫子ぉ!?話進めないで!」


「付き合えるんですか!?」


「まだそこまで言ってない!!」


「駄目・・・・・・・ですか?」


宮沢さんはこれでもかとキラキラした目で僕を見てくる

うっ、や、やめて!そんな目で僕を見ないで!

なんか断ってる僕がちっぽけみたいじゃん!


「あぁもう分かったよ!」


「ありがとうございます!」


「「こいつちょろいなぁ・・・・」」


「ちょっと撫子ちゃん!瑠樹君!口に出ちゃってるよ!」


流れに流されて、こうなっちゃったけど

恋愛経験ゼロなのにこれからどうすればいいの!?

はぁ・・・・不安しかない・・・・

早希ちゃんは基本的にちょろいですw

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