『第1話です』
ようやく投稿開始しました!
お楽しみください〜
「お姉ちゃん起きて〜朝だよ〜」
ジリリリと鳴り続けた目覚ましの音と、妹の言葉でようやく目を開ける
ん・・・・今何時?まだ後五分は寝たい・・・・
「お姉ちゃん〜?」
「ん・・・・後五分で起きるから」
「あ、でた、お姉ちゃんの後五分病。お姉ちゃんのその病気はもう当てにならないの!」
いい匂いのする大好きな抱き枕を奪い取られ
カーテンを開けられて日光が直に僕の目を攻撃する
くっ・・・妹よ・・・・そろそろ僕がどうしたら起きるか分かってきたようだ
僕は仕方なく体を起こすと、妹からアンパンを口に放り込まれる
僕はそのままモゴモゴしてるとそのまま学校用の制服を頭に投げられる
ようやくアンパンを呑み込んでから
座ったまま制服に袖を通す
「輝美・・・・息できないし前見えないから服とパン投げるのやめてって」
「お姉ちゃん動かないからこれぐらいしないと遅刻するよ?今何時だと思ってるの?」
妹の輝美にそう言われてからようやく時計を見ると
すでに時刻は八時を指していた
僕の高校は八時半に朝礼が始まる
余裕持って歩いても三十分はかかるので・・・・・
「ちちちちちこくだ!!!!!?」
「ほら、言ったじゃん」
「なんで起こしてくれなかったの!!」
「目覚ましが起こしてくれてたでしょ」
ごもっともだ、起きなかったのは僕じゃないか
急いでベットから降りて残ったスカートを履き
支度をしてそのまま外に出る
妹が戸締りをしてから着いてくるはずなのだがそれを待つほどの時間が惜しいので先に走っていく
今思えば妹も同じ高校なので、僕が起きるまで待っててくれてる恩を仇で返してる気がするが
僕は運動音痴なので、すぐに追いつかれるだろう
予想通り、僕が息切れする頃には目の前まで追いついていた
「お姉ちゃん相変わらずおっそ。もう先行くよ?」
「ま・・・・待って・・・ゲホゲホッ・・・・・死ぬっ・・・・ゴフッ」
「はいはい、じゃあ引っ張ってあげるから」
どこまでも優しい妹に引っ張られながらなんとか時間内に学校に着くと
そのまま妹は一年の教室に行ってしまう。僕も三年の教室に行かなければ
息が乱れたまま席に着くと
後ろの席で読書をしていた友達、春菊が僕に気づいて本を閉じる
「おはよう早希ちゃん、遅刻ギリギリだね」
「おはよう春菊・・・・いや、また寝坊しちゃって・・・」
「フフフ、あんまり輝美ちゃんに迷惑かけちゃダメだよ?」
「わ、分かってるよ」
「そういえば・・・・今日転校生来るって」
「あー言ってたね、男子だっけ?」
そこまで会話してると
隣で机に突っ伏して寝ていたもう一人の友達、撫子が
ガタッ!と大きく震えてから体を起こす
ジャーキングというやつかと思ったら、すぐに僕たちの方に振り向いた
「イケメソ!?イケメソ来んの!?」
「撫子起きてたの?誰もそんなこと言ってないよ」
「えー私そんなの聞いてないよー!」
「まあ、撫子ちゃん寝てたから・・・・」
「さっき〜イケメソだったら狙えば〜?恋愛経験無しっしょ?私も狙っちゃおうかな〜」
「それは貴方たちもでしょ・・・・イケメソって言い方やめてよ」
「早希ちゃんの見た目だったら・・・全然いけると思うよ?」
「春菊まで!からかわないでよ!」
「フフフ、ごめんごめん」
「あ、そういやさ、昨日のアニメ見た?」
「「あ、見た見た」」
撫子と春菊は高校に入ってからの友達で
撫子のコミュ力で絡まれてから、お互い3人が漫画やアニメのオタクだとわかりそのまま仲良くなったのだ
今はこうしてアニメやゲームで盛り上がる親友と言ってもいいだろう
3人で談笑しているとすぐに朝礼が始まってしまい
先生の話を長々と聞いてからようやく転校生の紹介を始める
教室に入ってきた人を見て僕は目を疑った
前言ってた先生の話じゃ男だったはずだが・・・・
いや、制服が学ランなので男なのは間違い無いだろう
だが男にしては長い、肩にかかるほどの水色の髪
女子顔負けのルックス、どこをどう見ても女に見える
しかし、それよりも気になることがあった
服の中や、関節から微かに機械音が聞こえるじゃないか
男の子は僕達の驚いてる顔を見ると、微かに微笑んだ
「宮沢喑です。アンドロイドとして皆さんと暮らすことになりました」
2日おきに投稿予定です!
ではまた次回〜!