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宝箱職人

 宝箱配置職人の朝は早い。


 朝食を終えた冒険者たちがダンジョンに赴く前に、宝箱を再配置し終えなければならないからだ。


 毎回毎回、開けられる宝箱の位置や中身が違う。ゴーレムでは出来ない。


 日毎に構造が変わり、危険なモンスターが徘徊し、罠もある複雑なダンジョン。

 熟練職人は必要最低限の防具だけ装備し、アイテムボックスを背負って入る。


 ダンジョンの奥、罠やモンスターを掻い潜った冒険者がアイテムを入手し喜ぶ姿を見ると、宝箱配置職人は嬉しさに微笑みが隠せない。

 仕掛けを突破しないと取れない位置にある宝箱に挑戦し、苦心してアイテムを手にする冒険者の姿は、宝箱配置職人の冥利に尽きる。


 華々しい冒険者の活躍の裏で、宝箱配置職人の仕事が日の目をみる事は無い。


「好きでやってる事ですから」


 宝箱配置職人は、今日もアイテムボックスを背負って黙々とダンジョンの宝箱を再配置する。

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