表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/24

No.086〜No,090

No,086


時が惑い


時が狂う


そして


命の煌きが


暦とずれて


現に出でる



暦と時が重なって


出でる命の煌き


春を告げ


春を呼び


春を祝う


麗らかな煌き



暦と時がずれて


出でる命の煌き


春を告げず


春を呼ばず


春を祝わない


憐れで哀しき煌き



咲き誇る梅の花


蕾を付ける桜の木


時に惑わされて


在る煌きに


哀しみを憶える



  「 狂季惑煌 」   (きが狂い煌きが惑う)




No,087


春を告げる音


春を告げる色


春を告げる薫り


春を告げる煌き


世に少しずつ少しずつ


現れて


表れて


冬の気配を洗っていく



春を告げる山の命


春を告げる野の命


春を告げる海の命


春を告げる陽の光


世に少しずつ少しずつ


溢れて


表れて


春を実感させる



冬の終わりを告げるもの


春の始まりを告げるもの


その二つは同じもの


だけど


終わりを語るより


始まりを語るほうが


心が躍る


だから


こう言うのです



春を告げるものが


世に少しずつ少しずつ


表れ始めた……と



 「 春告表世 」 (世に表れる春を告げるもの)




No,088


うたい継ぐ


うたい継ぐ


うたい継ぐ



季節のうた


心のうた


人のうた


命のうた


移ろい変る瞬間も


移ろい変った後も


継いでいく



一つの瞬間から


二つが重なる流れに


変るときに


断たれかける時もあるけれど


継いでいく



うたうこと


うたうこと


うたうこと


それは


命の迸りなのだから



 「 絶否継詠 」  (絶たれるをむとしうたい継ぐ)




No,089


出会いをことほぐ華


別れをおしむ華


季節をいろどる華



淡く色づき


魅入らすかの様に


咲き誇る


儚げに


心揺らし


舞い散る



想いを巡らす華


想いに愁う華


想いが溢るる華



満開に咲き誇る姿は


華の海


月光に染まる姿は


幽玄の美


風に散り空に舞う姿は


華霞はながすみ



人の心を


強く強く


抱く華



 「 桜華心眩 」  (桜の華が心に眩しい)




No,090


淡く軽やかな


春の花


眩しく艶やかな


夏の花


翳み麗らかな


秋の花


儚く寂しげな


冬の花



どの花も


綺麗で


美しい


けれど


私の心に


優しさと穏やかさをくれる


春の花が


一番いとおしい



花の魅力だけではなく


春と云う季節の輝きが


よりいっそうの魅力を与えているのだろう



  「 心愛春花 」  (心から愛おしい春の花)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ネット小説ランキング>詩集部門>「風のうたう謡いの集」に投票 「この作品」が気に入ったらクリックして「ネット小説ランキングに投票する」を押し、投票してください。(月1回)
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ