No.036〜No,040
今回の纏めてある作の幾つかに、暗い雰囲気の作があります、御注意ください。
No,036
感謝しています。
空に
海に
大地に
そして
君と出合わせてくれた世界に
吹き抜けていく風に
緑薫る森に
静かに流れる小川に
心洗われる度に
蒼く冴える月光に
慈しみの雨に
穏やかに照らす春光に
自分を見つめて
微笑む君に
前を向かい進む君に
優しく強く在る君に
感謝しています
君と出会えた奇蹟に
全てのものに
「 Thank You For All 」
No,037
心は
深淵の闇に閉ざされてる
私は闇の半ばほどで
漂っている
自分を
嫌い
憐み
憎しみ
厭い
哀しみ
そのたびに
深淵に引き込む枷が増えていく
表層に
光が覗き
掴もうと足掻くけど
枷は重く
光は遠く
闇に溺れる
願う
枷から解き放たれて
光を掴む日を
願わない
光を望まず
闇に沈んでいく
裂ける想い
光と闇
相反する心
私を導くのは
何だろう
「 深暗溺望 」 (暗い深みに溺れても望む)
No,038
声が聴きたい
心震わす
光に包まれた声が
声を出したい
心縛る
戒めを千切る声を
声に包まれたい
心温める
春光に似た穏やかな声に
声は溢れる
心流れる
涙にも似た声が
声が
風に乗り
歌になり
天に舞う
留める事も
抗う事も
気付かぬ事も
出来ず
声は舞っていく
「 声舞心導 」 (声が舞い心導く)
No,039
深く深く
深い溜息が落ちる
情けなさ
諦め
弱さ
辛さ
絶望
孤独
負の気持ちが
漏れ落ちる
落ちた溜息が
暗き風になり
その身を包む
その風を吹き飛ばしたい
皓く輝く風で
明るく楽しき歌で
穏やかで優しい息吹で
「 暗風弾希 」 (暗き風を弾く希み)
No,040
迷宮に迷う
誘惑という名の
回転床に引っかかり
絶望という名の
落とし穴に嵌まり
悲しみという名の
行き止まりにぶつかりながら
迷い歩く
希望という名の
隠し扉を見つけ
喜びという名の
階段を降りて
優しさという名の
鍵を見つけながら
彷徨い歩く
迷宮の最深部に
在るのは何だろう
そこに
求める光
在ると信じて
迷宮を迷い歩く
「 光求迷歩 」 (光りを求めて迷い歩く)