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1ヶ月後消える僕の全て  作者: 桜井 雪
第一章 始まり
8/30

閑話「マルクスの過去」

すみません

昨日、2話更新予定でしたが、本日投稿させて頂きます。

遅れて申し訳ないです。

(見てくれる人はいない気がするが、、、。)

 俺様の名は“マルクス•アイレス”


 皆様ご存知の通り、死神だ。


 この仕事を司る前まではなぁ、俺様も昔はれっきとした人間様だったんだぜ。


 な、つかしいな。

こんな昔が何になるんだ。


 は、はは。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


10年前


 俺はそこそこな収入のサラリーマンで、そこそこな“人生”を送り、そこそこの趣味を嗜む、兎に角そこそこな人間であった。


 まあ、流石の俺も、人間だ。


 ヒトと言うものは、生物である以上いずれは死するものだ。

ああ、そうだ。


 俺もそこそこに生きて、そこそこな年でまあまあな死に方をした。


 別に、オ、俺は、その、、、、、、

“自分の中に眠る才能がーー”とか?

馬鹿げたことは無いんだと思えていた。


 生きている間は。

生きていることに誠意一杯で、自分を自分で自分だと言う事に気がつくだけで、もう、手一杯だった。

 

 今頃、どうこう言ったところで、過去は変えられやしないし、過ぎたことはどうにもならない。

............もう、手遅れなんだ。


 俺は、ほんっとうに何もかもがそこそこで、良いことも悪いことも無い。

と言うよりかは、どちらをとっても均一に、その両者が現れた。


 この世のこの理に、逆らおうとはしなかった。

これ“で”良かったんだ。

これ“が”良かったんだ。


............これで、この答えに、“偽り”はなかったのだろうか。


 ーーッ

何で、今更、泣いているんだよ。

は、はは。


 今頃になって気がついてしまった。


 俺はーー


 俺が、本当は何をしたかったのかと言うことが。


 そう、本当に綺麗に見えた平々凡々な世界は、

ボロボロに崩れ落ちた瓦礫の山脈だ。

と、そんなどうだって良いことを考えるうちに、だんだんと、意識が薄れてゆく。

 

 本が閉じられたかの様に俺の人生はパタンと小さくて、でも本の立てる音としては充分な、極々“普通”に終焉を迎えた。


 かの様に思えた。


 いや、実際の所はそうであろうとも。


 しかしながらだな、みるみるうちに俺の身体は異常な形へと生成されてゆく。


 耳はまるで半月の様に丸く、金色のふかふかの毛で覆われている。


 背中には、羽。

はあ?


 どうなっているんだよ。


 これは、一体、、、、、、

パンパカパーン。


 多分、そう聞こえた。

と、俺に思わせる隙も与えず、俺の頭上のくす玉が絶大な音を奏でて割れた。


 その音は、俺の今立っている(浮いている)絶対間違いだが“大聖堂(仮)”の石造の壁を伝わって、盛大に鳴り響いた。


 ぽかーん、、、、、、


 脚が棒になるとはこのことを言うのだろうか。

いや、厳密には、“羽(翼)”だが。

ばさっ。


 俺は硬直状態のまま真っ逆様に、くす玉の屑で出来た海に落下した。


 が、痛、、、、、、く、ない?!

何故だろう。


「まぁだ、分かってないのかぁい?」

床の底から聞こえる。


 床におかしな位置にある耳を近づけ、聞き入る。

「だ、か、ら、」


「君は死んだの。」

「んで、君は後悔しているんだろ、前世に。」

「僕ら死神は、人を“殺し”、人を“死神にする”ことによって人々、更には動植物、にまで幸福を与える。」


「そう言う、ある意味汚れ仕事で、“楽しい”仕事だ。」

「、、、、、、死神には、感情がないから、な。」

「っと言ってもな、“お前”はもうなる事が決定していまーす!」


「は?」


「だからね、今日から君も僕たちの“仲間”になったんだよ。」


 意味がわからん。

「チャジャーン」


 「うわ。」

びっくりした。

うさ、、、、、、ぎ?


 何だよこれ。

「はっはははは。」

「此処の“(死神)”たちはみーんな同じなんだ。」


「勿論、君もだけど。」


 目の前に姿見が現れる。         ぽち。

は?


 なんか、違和感は覚えてはいたが、、、、、、

これは、、、、、、これで“いい”かもな。?


 (すまない。(すまないって何だっけ?)まあいい。僕は君にこうするしかないんだ。ボタンを押して、感情を無くし、死神にするしかないんだ。)


 まあ、やろう。


 吹っ切れたわ。


 やる事ないしな。

今までの俺なら、絶対にこんな事引き受けなかった。


 しかし、今の“俺様”は、そんな簡単なこともわからなかった。


 もう、何が何だかわからず、誰かの操り人形にでもなった様だった。


 この日から俺様は、“怪物(死神)”へと化し、俺様の両手は真っ赤に染まっていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 そう、今となっては何も覚えてはいないけど。


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