閑話「マルクスの過去」
すみません
昨日、2話更新予定でしたが、本日投稿させて頂きます。
遅れて申し訳ないです。
(見てくれる人はいない気がするが、、、。)
俺様の名は“マルクス•アイレス”
皆様ご存知の通り、死神だ。
この仕事を司る前まではなぁ、俺様も昔はれっきとした人間様だったんだぜ。
な、つかしいな。
こんな昔が何になるんだ。
は、はは。
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10年前
俺はそこそこな収入のサラリーマンで、そこそこな“人生”を送り、そこそこの趣味を嗜む、兎に角そこそこな人間であった。
まあ、流石の俺も、人間だ。
ヒトと言うものは、生物である以上いずれは死するものだ。
ああ、そうだ。
俺もそこそこに生きて、そこそこな年でまあまあな死に方をした。
別に、オ、俺は、その、、、、、、
“自分の中に眠る才能がーー”とか?
馬鹿げたことは無いんだと思えていた。
生きている間は。
生きていることに誠意一杯で、自分を自分で自分だと言う事に気がつくだけで、もう、手一杯だった。
今頃、どうこう言ったところで、過去は変えられやしないし、過ぎたことはどうにもならない。
............もう、手遅れなんだ。
俺は、ほんっとうに何もかもがそこそこで、良いことも悪いことも無い。
と言うよりかは、どちらをとっても均一に、その両者が現れた。
この世のこの理に、逆らおうとはしなかった。
これ“で”良かったんだ。
これ“が”良かったんだ。
............これで、この答えに、“偽り”はなかったのだろうか。
ーーッ
何で、今更、泣いているんだよ。
は、はは。
今頃になって気がついてしまった。
俺はーー
俺が、本当は何をしたかったのかと言うことが。
そう、本当に綺麗に見えた平々凡々な世界は、
ボロボロに崩れ落ちた瓦礫の山脈だ。
と、そんなどうだって良いことを考えるうちに、だんだんと、意識が薄れてゆく。
本が閉じられたかの様に俺の人生はパタンと小さくて、でも本の立てる音としては充分な、極々“普通”に終焉を迎えた。
かの様に思えた。
いや、実際の所はそうであろうとも。
しかしながらだな、みるみるうちに俺の身体は異常な形へと生成されてゆく。
耳はまるで半月の様に丸く、金色のふかふかの毛で覆われている。
背中には、羽。
はあ?
どうなっているんだよ。
これは、一体、、、、、、
パンパカパーン。
多分、そう聞こえた。
と、俺に思わせる隙も与えず、俺の頭上のくす玉が絶大な音を奏でて割れた。
その音は、俺の今立っている(浮いている)絶対間違いだが“大聖堂(仮)”の石造の壁を伝わって、盛大に鳴り響いた。
ぽかーん、、、、、、
脚が棒になるとはこのことを言うのだろうか。
いや、厳密には、“羽(翼)”だが。
ばさっ。
俺は硬直状態のまま真っ逆様に、くす玉の屑で出来た海に落下した。
が、痛、、、、、、く、ない?!
何故だろう。
「まぁだ、分かってないのかぁい?」
床の底から聞こえる。
床におかしな位置にある耳を近づけ、聞き入る。
「だ、か、ら、」
「君は死んだの。」
「んで、君は後悔しているんだろ、前世に。」
「僕ら死神は、人を“殺し”、人を“死神にする”ことによって人々、更には動植物、にまで幸福を与える。」
「そう言う、ある意味汚れ仕事で、“楽しい”仕事だ。」
「、、、、、、死神には、感情がないから、な。」
「っと言ってもな、“お前”はもうなる事が決定していまーす!」
「は?」
「だからね、今日から君も僕たちの“仲間”になったんだよ。」
意味がわからん。
「チャジャーン」
「うわ。」
びっくりした。
うさ、、、、、、ぎ?
何だよこれ。
「はっはははは。」
「此処の“人”たちはみーんな同じなんだ。」
「勿論、君もだけど。」
目の前に姿見が現れる。 ぽち。
は?
なんか、違和感は覚えてはいたが、、、、、、
これは、、、、、、これで“いい”かもな。?
(すまない。(すまないって何だっけ?)まあいい。僕は君にこうするしかないんだ。ボタンを押して、感情を無くし、死神にするしかないんだ。)
まあ、やろう。
吹っ切れたわ。
やる事ないしな。
今までの俺なら、絶対にこんな事引き受けなかった。
しかし、今の“俺様”は、そんな簡単なこともわからなかった。
もう、何が何だかわからず、誰かの操り人形にでもなった様だった。
この日から俺様は、“怪物”へと化し、俺様の両手は真っ赤に染まっていった。
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そう、今となっては何も覚えてはいないけど。




