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第975話 みんなでドゥー・ボヌールに

 杏子姉ぇ【ねぇねぇみんな。夏休みにみんなでドゥー・ボヌールに行かない?】

 杏子姉ぇが突然そんな提案をしてきた。

 みんなでって……もしかしてこのグループ全員で麻里姉ぇの様子を見に行くってことか!?

 十人を超える人数で押しかけるのは……ちょっとどうなんだ? 麻里姉ぇも落ち着かないんじゃ……。

 茜【私さんせーい!】

 千佳さん【あたしも】

 美奈【私もいいと思います】

 お、美奈がトークに参加した。さっきした足音はやっぱり美奈だったのか。

 茉子【あ、みぃちゃん! お風呂に入ってたの?】

 美奈の参加にいち早く反応を見せたのは茉子だ。さすが親友だなぁ。

 美奈【ううん。リビングでテレビ見ててスマホは部屋で充電してたの。で、リビングで叔父ちゃんになるお兄ちゃんから麻里奈さんの妊娠を聞いたんだよ】

「叔父ちゃん言うな!」

 美奈のトークを見て反射的にツッコミを入れてしまった。

 あぁ……奏恵おば……お姉さん。本当にすみません。

 美奈【お兄ちゃんが叔父ちゃん言うなって言ってる】

「……」

 俺はフリック入力で素早く文字を打つ。

 俺【いやそれここで報告しなくてもよくないか!?】

 普通に声に出して言えよ! なんで隣の部屋で物音ひとつ聞こえないんだよ!

 茉子【あれ? みぃちゃん今真人お兄ちゃんのお部屋にいるの?】

 綾奈【美奈ちゃん、うらやましい……】

「……」

 どうやらお嫁さんは俺と一緒にいたい気持ちが強くなってきているみたいだ。俺も会いたいけど、この時間だと会うのは無理だから、このトークが終わったら綾奈にメッセージか電話でもしようかな?

 美奈【いないいない。自分の部屋だから。お兄ちゃんが大声でツッコミを入れただけだよ】

 綾奈の『うらやましい』はスルーしたな。

 この隙に綾奈に『このあと電話する?』って個別にメッセージを送ったら速攻で『する!』って返ってきた。既読がついてわずか五秒にも満たない時間での反応に思わず目を細めてしまう。

 グループトークに画面を戻すと、杏子姉ぇが話を戻していて、まだ賛成も反対もしていないみんなに決をとっていた。

 だから俺は、さっき思ったことを杏子姉ぇに聞いてみることにした。

 俺【杏子姉ぇ、みんなで行ったら麻里姉ぇも困るんじゃない?】

 杏子姉ぇ【マサ~。別に私は麻里奈さんの様子を見に行こうなんて言ってないよ】

「……え? どういうこと?」

 話の流れ的にそういう感じだと思ったんだけど、何が違うんだ?

 俺【どういうことだよ杏子姉ぇ?】

 杏子姉ぇ【あくまでもメインは翔太さんたちが作ってくれたケーキを食べながらみんなで楽しくワイワイすること。麻里奈さんが出てきたらお祝いの言葉と何個か質問したりするだけにするの。そうしたら麻里奈さんに負担はかからないでしょ?】

「……あぁ、なるほど」

 麻里姉ぇの様子を見ることをメインにドゥー・ボヌールに行くのではなく、あくまで客として行き、麻里姉ぇが出てきたら直接、もし出てこなくても翔太さんに言伝を頼めば、麻里姉ぇには伝わる。

 それなら店にも麻里姉ぇにも迷惑はかからない……か。

 杏子姉ぇ【わかったマサ?】

 俺【あぁ、わかったよ。さすがだよ杏子姉ぇ】

 実際、俺はそこまで考えれなかったからな。杏子姉ぇの意図に気づいたみんなもすごいと思う。

 杏子姉ぇ【もっとお姉ちゃんを褒めていいんだよ?】

 俺【すごいすごーい】

 杏子姉ぇ【気持ちがこもってなーいw】

 まぁ、文字だけだと伝わりにくいがすごいと思ったのは事実だ。

 それからみんなは笑いを表す文字を飛ばして、ドゥー・ボヌールに行く日にちの候補をいくつかに絞ってからチャットは終了した。

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