表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラス転移したひきこもり、僕だけシステムがゲームと同じなんですが・・・ログアウトしたら地球に帰れるみたいです  作者: こたろう文庫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/177

事後説明

鈴原さんを殺して自室に戻ってきた僕は、どうにか鈴原さんか、冴木さんに会う方法がないか考えていた。


あの神は、殺した後にこっちの世界で弁明するのは構わないと言っていたくせに、警察か何かが匿っているせいで会うことが出来ない。

神が悪いわけではないけど……


掲示板に書き込んでいる人がどこから情報を集めてきているのかはわからないけど、少なくても冴木さんがこっちに戻ってきてから1日経っていると思われるのに、田中君以外の行方不明者が見つかったというニュースが無いことを考えると、秘匿されているというのは合っているようだ。


自宅にいるのか、別のところにいるのかはわからないけど、同じところにまとまっているなら僕の行いの暴露大会が始まっている可能性がある。


神が言わなかったので実際どうなのかわからないけど、異世界の事をこっちの世界の人に言うのは出来ないのだろう。

だけどクラスメイト同士なら問題ない気がする。

僕の特別ルールは神との会話を話してもいいと言うもので、向こうの世界での行いを説明して、弁明していいと言っていた。

なので、元々異世界のことはクラスメイトになら話してもいい可能性が高い。


僕が殺人鬼だってことで広まってなければいいと思うけど……。


なんて言われるかわからないけど、自宅を訪ねてみるのがいいかな?


その後も考えてはみたけど、良い案が浮かばなかったので、翌日冴木さんの家を訪ねることにした。


鈴原さんではなく、冴木さんにした理由は冴木さんは本当に死にたがっていたからだ。

死にたがっていたと言うよりは死んでもいいと思っていたの方が正しいけど……。

だから僕が殺すと言っても、ほとんど抵抗しなかった。

おかげでほとんど苦しませることもなく、一撃で命を奪った。

なのでそんなに恨まれていないと思っている。

逆に鈴原さんには会うのが怖い。


冴木さんの家は母さんに聞いたらわかった。

前は話せたはずなのに、神の言う通りなんで行くのか説明しようとしたら言葉が出なくなった。


神との会話は母さんにも話せないので、なんで僕が口をパクパクさせているのかわからないだろうけど、異世界のことは知っているので、何かあったのだろうと察してほしいと思う。


冴木さんの家はアパートだった。

インターホンを鳴らすと冴木さんのお母さんと思われる人が出てきた。


「……はい、どちら様でしょうか?」

平静を保とうとしているけど、かなり警戒しているように思える。


「いきなり訪ねてすみません。僕は斉藤悠人といいます。仁美さんのクラスメイトです」


「仁美のクラスメイト……。ああ、行方不明にならなかった子ね」

悪気はないのだろうけど、棘がある言い方に聞こえてしまう。


「……そうですね」


「それで、どういった用かしら?」


「もし違っていたらすみません。仁美さんが帰ってきていると噂で聞いて訪ねました」


「そんな噂が……。いいわ。とりあえず中に入ってもらえる?」


「ありがとうございます」

僕は中に入れてもらう。


「仁美さんは今、家にいらっしゃるんですか?」


「ええ、自分の部屋にいるわ。警察から指示があるまでは外に出さないように言われてるから、あなたも仁美がいることは誰にも言わないでね」

秘匿しているのは警察関係のようだ。


「わかりました。約束します」


「お願いね。仁美はこの部屋にいるわ」


「わかりました」

僕は部屋をノックする。


すると冴木さんが出てきて驚く。多分お母さんがノックしたのだと思っていたのだろう。


「久しぶりだね。行方不明の件で話をしたいんだけど、部屋に入れてもらえないかな?」


「……いいわよ。入って」

冴木さんは少し考えた後、中に入れてくれた。


冴木さんのお母さんには悪いけど、2人で話をさせてもらうことにする。


「…………」

向こうの世界の事を話そうとしたけど、言葉が出なかった。神が嘘を言っていないのであれば、少なくても僕が冴木さんに話をすることは出来るはずだ。


「ちょっとこれ借りて良い?」


「…ええ。いいわよ」

僕は冴木さんの机の上にあったノートとペンを借りる。


僕は紙に『向こうの世界の事を説明しに来た。何故か話すことが出来ないから紙に書いている』と書いて渡す。


それから『神から僕が冴木さんに話をすることは許可されているから、この部屋に盗聴器があったりしない?』と書いて渡す。


隠しカメラもあるのかもしれないけど、紙に書いて渡すことが出来るのだから、多分無いと思う。それかカメラ越しに見ている相手には、紙の文字が読めないようになっているのだろう。

そもそも捜査のためとはいえ、女の子の部屋に隠しカメラを仕掛ける程、警察関係者が腐っているとは思いたくない。


冴木さんは1枚目を見て安心したように頷き、2枚目を見て驚く。


「行方不明になってたから心配してたんだよ。今までどこにいたの?」

僕は異世界のことを抜いて話をしながら、紙に文字を書いていく。

『他の部屋で話をしたりすることは出来ない?確実に2人になれる所』


「ごめんなさい。覚えてないの」


冴木さんが返事をしてから、僕にノートを渡す。

ノートには『トイレかお風呂』と書いてあった。


確かにそこなら盗聴もされていないと思うけど、違う問題が発生しそうだ。


「そっか。心配していたけど、元気そうでよかったよ」


とりあえず返事をするけど、しないといけない方の返事に迷う。


僕が悩んでいると、冴木さんが「何かお菓子持ってくるから待ってて」と言って部屋から出て行った。

言葉とは違い、ジェスチャーでついてくるように言われる。


僕は言われるがまま冴木さんについていく。

入ったのは風呂場だ。トイレか風呂場の2択なら風呂場だろう。


「向こうの世界でのことを説明するね……うん、大丈夫。今度は話せるね」

今度はちゃんと言葉が出た。やっぱりあの部屋は盗聴されていたようだ。


「先に聞いておきたいんだけど、冴木さんは戻ってきた時どこにいたの?」

今後の為に色々と情報を集めておきたい


「近くの公園の木の下よ」

それなら秘匿される前に誰かに見られててもおかしくはないよね。


「そうなんだ。それじゃあ僕の知ってる事を教えるから、冴木さんの知ってる事も後で教えてね」


「うん、お願い」


「気づいてはいると思うけど、冴木さんは向こうの世界で死んだんだよ。僕が殺したんだけどね……」


「そうね。覚えているわ。あの時は斉藤君ってヤバい人だったんだって思ったよ」


「そうだろうね。なんで殺したかは分かってると思うけど、死んだらこの世界に帰ってこれるからだよ」


「やっぱりそうなのね。ありがとう。多分あのままだったらズルズル向こうの世界で生きてたと思う。斉藤くんもここにいるってことは死んじゃったの?」


「違うよ。僕はみんなと違って、自由にこっちと向こうの世界を行き来出来るんだよ。そのおかげで向こうの世界で死ぬとこっちの世界に帰れるって知ってるんだよ」


「それなら、そう言ってくれれば良かったのに……。確かに絶望はしてたけど、死ぬのは怖かったのよ」


「僕は神にもう一度会ったんだよ。それで色々と僕にだけルールが追加されたんだ。話すことは出来なかったんだよ」


僕は冴木さんに神との会話を説明する。


「それなら仕方ない……のかな?」


「仕方ないよ」

やり方を変えることは出来ても根本は変わらない。


「立花さんもこのことは知ってるの?」


「知らないよ」


「じゃあ、なんで立花さんとは一緒に行動してるの?」


「一緒に行動することになったのが、死んだら帰れることを知る前だったからかな。ヨツバはまだ帰りたくないようだから、殺してないだけだよ。冴木さんにはすぐにでも日本に帰りたいか聞いたよね?それで帰りたいって言ったから殺したんだよ」


「それじゃあ斉藤君は帰りたがっている人だけを探して殺して回っているってこと?」


「なんか語弊がありそうだけどそういうことだね」


「それじゃあ、琴音ちゃんも殺すの?」


「もう殺したよ。昨日の夜には鈴原さんもこっちに戻ってるはずだよ」


「そうなんだ……。琴音ちゃんにも説明しに行くの?」


「行きたいんだけど、色々と問題があるんだよね」


「私みたいに警察が秘匿してるってこと?」


「それもあるんだけど、鈴原さんは冴木さんと違って、かなり死ぬ時に苦しませちゃったから恨んでるんじゃないかなって……」


「え……なんで?何したの?」


「わざとじゃないんだよ。サクッと殺るつもりが、ヨツバに邪魔されて仕方なくだよ。燃やしたのは悪かったと思ってるよ」


「……琴音ちゃんを燃やしたの?」


「あっ……うん。魔法で。ということで、鈴原さんには冴木さんから会えるようになったら説明しておいてもらえるかな?」


「自分で謝った方がいいんじゃない?結果としては助けてもらってるんだから、怒らないと思うけど……」


「でも、説明が終わるまでは怒ってるよね?警察に目をつけられたくもないし頼むよ」


「わかったわ。でもいつまでかわからないけど、私は家から出られないから、いつ琴音ちゃんと会えるかはわからないからね」


「うん、それでいいよ。お願い」

よし、鈴原さんのことは冴木さんに丸投げ出来た。

少しでも面白いと思って頂けましたらぜひ下部より★の評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ