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第8話 スキル比較

「レオさん、固有ユニークスキル持ちですよね、それもお姉さんと同タイプの。できれば詳細を教えて頂けませんか?」


 アリアも隠さずに色々話してくれたんだ。聞かれた以上、俺も話すべきだろう。俺の恐怖の対象にして、こんな山奥で一人暮らしをしている原因となった固有ユニークスキルについて。


「確かに俺にも成人の儀で授かった固有スキルがある。だが、一度もスキル解放はしてないけどな。

 この辺で察しがつくと思うけど、ロクでも無いスキルだよ。・・・隠蔽術式を解除するから直接見てくれ。」


 俺はアリアに向けて隠蔽術式を解除した。隠蔽術式とは他者に鑑定術式などでステータスを見られた際に見せたくない箇所を隠蔽できるのだが、解除すれば許可した人限定で全てのステータスが閲覧可能となる。

 で、俺のステータスだがアリアにはこんな感じで見えている筈だ。


 氏名:レオニス=アーカイン

 年齢:18歳

 種族:普人族ノーマ

 魂の位階:Lv.5 

 職業:刀剣士刀(使用時に攻撃、敏捷が1.5倍上昇)

 所属/ランク:討伐者ギルド/A

 

 【汎用スキル】

  ・刀剣術…刀、剣に関するスキルの強化。本スキルを習得する事で『刀剣士』の職業が選択可能

         

  ・魔導術(火、術式破壊)…括弧内の属性魔導術の強化。3属性の術を習得する事で『魔導士』の

               職業が選択可能

  ・身体強化法…魂魄力オドを用いた身体強化が可能となる。魔導術による強化と併用可。

 

 【固有スキル】

  ・魔人変化デモニアック・チェンジ…このスキルを解放することで『魔人』に変化する。

                  一度発動するとスキルは消滅する。不可逆効果。


 このステータス表記について補足すると、記載された術以外が使えない訳では無く、他者と比較しても明らかに優秀だと『世界』に認められたものだけが『スキル化』される仕組みだ。実際には、索敵術式やら弓術等他にも使える技能を持っているのだがスキル化まで昇華するのが大変なのだ。なので『成長の儀』で無条件に授かるスキルは職業を決めるのに値するスキル、職業スキルと呼ばれている。又、成長の儀で、固有スキルを授かると他のスキルは授からないのだが、汎用コモンスキルを複数授かる事は時折あり、そういった者は優遇される事が多い。

 

 俺のステータスを鑑定術式で確認したアリアは暫く考え込む様に眼を閉じていたが、やがて眼を開き、

確認してくる。


「この『魔人変化』というのが、例のお姉さんが変貌した『魔人』になる為のスキル・・・という事でしょうか?・・・レオさんが街に定住しないのは『魔人』になる事を恐れて?」


「まあ、そうだな。・・・使った事が無いから詳しくは不明だが、解説にあるように『魔人』になるし、しかも戻れない、となったら、最悪姉さんの時みたいに大量殺人を犯してしまうかもって思うとね。基本、スキル解放する気は無いけど、万が一を考えるとあまり人里には居たくない。」


「・・・何故、レオさんとお姉さんが揃って魔人化を促すスキルを授かったのでしょうか?ちなみにご両親はどのようなスキルをお持ちだったか覚えていらっしゃいますか?」


「う~ん、確か、親父は『狩猟』、お袋が『料理』だったと思う。まあ、ごく一般的なスキルだったよ。・・・まあ、俺みたいに隠蔽してたら分かんないけど、特に苦労したような話も聞いてないな。」


「そうですか。・・・授かる基準については不明と。まあ、それは置いておきましょうか。それよりも、何故、女神の授けるスキルに『魔人化』を促すようなものが有るのか?そもそも魔人とはどの様な存在なのか?を探る必要がありそうですね。」


 アリアが眉根をよせて悩ましそうな顔をする。そんな顔も愛らしく可愛い。正直、最近は彼女の事ばかり考えている。まあ、随分長く山奥で一人暮らしをしていた反動かもしれないが。などとついつい話と無関係な事を考えてしまう。すみません。


「しかし、探るといっても・・・姉さんの時を考えると安易に解放できるもんじゃない。正直、自分の心が変わってしまうかも知れないのが怖い。」

  

「そう、ですよね。済みません。色々と聞き過ぎてしまいました。・・・お詫びにもならないでしょうが私のステータスも開示させて頂きます。・・・ちょっと気になる点があって相談に乗って欲しいというのもあるのですが・・・」


 そう言ってアリアが自らのステータスを開示する。魔導術に長けていればステータスを他者に開示するのは簡単だ。・・・俺は長けて無いからアリアに鑑定してもらった訳だが。


 氏名:アリアレーゼ=オニキス

 年齢:18歳

 種族:普人族ノーマ

 魂の位階:Lv.8

 職業:聖女(全ての神聖術式行使可能。攻撃、魔導、防御、魔防、敏捷が大幅上昇)

 所属/ランク:討伐者ギルド/S、探索者ギルド/A、魔導士ギルド/A


 【汎用スキル】

  ・魔導術(火、風、土、水、雷、光、特殊)…括弧内の属性に関する魔導術の強化。

                       6属性の術を習得すると『大魔導士』の

                       職業が選択可能。又、光属性を修める事で

                       『神官』の職業が選択可能。


  ・杖槍術…主に長物系のスキルを強化…杖槍士の職業が選択可能。

  ・体術…徒手空拳系のスキルを強化…武闘家の祝業を選択可能。尚、職業:神官を得ている場合は

                   『武闘神官』の職業を選択可能。

  ・身体強化法…魂魄力オドを用いた身体強化が可能となる。魔導術による強化と併用可。

  ・家事全般…炊事、洗濯、掃除等が上手になる。『家政婦』、『料理人』の職業選択が可能。


 【固有スキル】

  ・魔導創造…魔導術を任意に創造できる。


 

 ・・・なんというか、反則チートじゃね?と言いたいぐらいの圧倒的なスキル群だ。なんだ、この『魔導創造』って?自分で好きに新しい魔導術作れるってことだよな?恐ろしいスキルだな。魔導術関連だけでも凄いのに、杖槍術やら体術なんかもスキル化してるとは・・・。才能にかまけず努力も惜しまない証拠だよな。更に家事全般もスキル化しているし、もはや何がなんだか分からないレベルである。


 だが、なんで職業が聖女のままなのだろうか?確か返上してきたと聞いたけど?


「気付きましたか。そうなのです。私は大聖堂で確かに『返上』を宣言しましたので、聖女の職業ジョブなのはおかしいのです。・・・『聖女』は特殊な職業で、聖王教会本部で『認定』されることで当代で一名だけが授かる事ができます。つまり私が聖女のままですと他者は聖女になれない訳でして、そうなると魔族との戦場の最前線で困った事になる筈なんです。・・・もしかすると後任者が男性、つまり『聖者』が認定されたのかも知れませんが。 それでも今、私は最前線に戻るつもりが有りませんので戦力低下が心配されます。・・・その、レオさんは聖女の職が私に残っている事について何か思い当たる事とかありませんか?」


 と、質問されたものの思い当たる事とかは当然無い訳で。そもそも俺は、俗に『聖職』と呼ばれる特殊職業クラスの事には詳しく無いのだ。縁が無いしね。とはいえ、折角尋ねてくれているのだから何か答えないとな。


「正直、思い当たる事は無いんだけど、例えば『聖女』の職業って認定に失敗する事ってあるのか?」


「失敗ですか?・・・あぁ、大分古い話ですが、一度あったと聞いています。教会が選定した候補者の職業がどうしても『聖女』に変更出来なくて、次点候補者が『聖女』になった事があると。

 で、後日、聖女に成れなかった候補者の素性を詳細に調べた所、その、あの・・・大分お盛んだった様でして、その、エッチな方で。

 本当の原因は不明なのですが、その後、聖女の候補者は処女から選別することになったそうです。・・・教会全体としては、当初から特に禁止等はしていないので、非処女で聖女位に付いた方も居たそうです、既婚者とか。」


「そうかぁ。・・・まあ、セッ〇スしたら聖女位降板とか、成り手が居なくなりそうだしな。そうすると、単純に、アリアの方が『聖女』の職業ジョブに好かれてる、とかじゃないのか?」


職業ジョブに好かれる、ですか?・・・まあ、仕方ありませんね。こちらとしても、どうしようもありませんから暫くは放置しておきましょうか。」


「それより、『聖女』職って神聖術式全開放ってなってるけど聖女じゃないと使えない術式とかあるの?」


「はい。戦時において非常に強力なものがあります。完全蘇生術式オールリザレクションといいまして、術者が味方と認定した者に対して、死亡後5分以内且つ、直径2kmの範囲内であれば完全復活させる術式になります。もちろん、魔力消費が大きいので乱発は出来ませんが、それでも破格の術式と思います。」


・・・なんだそれ?破格どころじゃないだろう!唯でさえ、人族最大級の特級戦力を持った奴らが死んでも蘇ってくるとか、敵からしたら裸足で逃げ出したいレベルじゃねえか!!!しかも効果範囲も十分広いし、敵からしたら手に負えないレベルだな。・・・ほんっっっとうに勇者達って馬鹿だな!!!!


「・・・凄すぎてもはや何も言えないよ。そんなのあったら戦場で無敵だよな?」


 俺がそう問い掛けると、アリアは表情を少し硬くして、申し訳無さそうにこう答えた。


「そうでもないんです。・・・術者が味方と認識、とあるじゃないですか。今の私は、ほとんどの人を味方認識出来ないかも知れません。あの術式を成功させる為には、相互の信頼が不可欠なのですが、正直、自身が無いんです。」


「・・・そうか。 あっ、でも俺の場合ならどうだ?もし俺がここで死んだら蘇生してくれるか?」


「!、そんなの当然です!!絶対成功させます!!」


「うん。だったらいいや。・・・焦らなくてもさ、段々信頼できる人を増やしていけばいいんじゃないか?無理して好きでも無い奴まで助けなくたっていいんじゃないか?」


「!!・・・そうですね。少しづつでもいいですよね。・・・レオさん、ありがとうございます!」


 アリアが満面の笑みを称えて答えてくれた。そうだ、焦る必要は無い。お互い前に進める様に頑張ろう。


 






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