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第5話 レオさんED解消計画

 その後、二人して涙を滝の様に流していたのだが、やがてお互いに落ち着いたのか、ぽつぽつと会話をし始めた。


「ありがとう、アリア。君の話を聞いたらなんだか少し気持ちが楽になった気がするよ。

 これまで、ずっと姉さんは俺を恨んでいるって勝手に思ってたからさ。だって、真相を話した時に動機が全部俺の為だった、って告白されたら、そう考えても仕方無くないか?」


「それは、本当は言うつもりが無かったのでしょうが、同時に自分の気持ちを知って欲しかったのだと思います。でも、もしかすると全て教える事も貴方の為と思ったのかも知れません。…その時には既に街を焼いてしまった後ですし。その理由が全く分からないのでは、貴方の心が危ないと考えたのかもしれません。済みません。私もはっきりとは―――。」


「謝らないでくれ。俺にとっては姉さんが本当に俺を愛してくれてたって言ってくれたあんたの言葉に救われた気持ちなんだ。あんたの言葉にカッとなっちまったのに、それでも話してくれて、本当にありがとう。…凄いもんだな、聖女様ってのは」


 俺が素直な気持ちのまま感謝を述べると、アリアは、「いえいえ」と手を振りながら照れている。そんな仕草にすら品があるとか、やっぱりこの子の美人補正は半端ねぇ。それはそれとして、思いがけず大泣きしてしまったのもあるし、俺も風呂ですっきりしたくなった。気持ちを落ち着けたいってのもあるし。


「で、どうだ?さっきの話で少なくとも俺が無害なのは理解頂けたと思うんだが、露天風呂、浸かってくるか?」


 俺の言葉にアリアは暫く何かを検討するように眼を閉じて何やらウンウン唸っていたが、やがて眼を開き、こう宣った。


「はい!有り難く頂きたいと思います。…レオさんも一緒に入りましょう!!」


 ・・・・・・はい? 何言ってるの、この子?

 あまりの言葉に俺がフリーズしていると、更に彼女が畳みかけて来た。


「ですから、私と共にお風呂に入りましょうとお誘いしているのです。私は決めたのです、貴方のEDは()()()()()()と!!

 ですから、手っ取り早く一緒に裸の付き合いをしながら、貴方の症状を調査したく思い、お誘いしている訳です。」


 な、何を言ってるんだ!?この子は!…なんでこの子が俺のED治療を?で、なんで一緒に風呂?俺の頭の中は???で一杯になった。


「すまん。・・・なんでその発言になったのかさっぱり分からないのだが?」


 俺の疑問の声に対し、あっ、と声を上げたアリアは訥々と説明を始めた。


「そ、そうですよね。済みません。説明が足りませんでした。

 まず、貴方のEDを治療しようとした動機ですが、ずばり、()()()()()()に感動した為です。先程申した通り、現状の貴方の状態を彼女が望む筈はありません。その事は、レオさん自身も分かって頂けたと思います。少なくともこれまでの様な自罰的な気持ちは薄れていると思うのですがいかがでしょうか?」


「まあ、そうだな。確かに君の話で姉さんの真意に近づけたと感じているしな。」


「はい。よかったです。で、レオさんの症状について、私見ながら見解を述べさせて頂きますが、大きく分けて二つの要素が関連していると考えています。

 一つは、自罰的な気持ち。これはお姉さんを追い詰めた自分が他の女性と交わるべきで無い、という感情です。ですが、これについては今後解消されていくと考えます。今の貴方はお姉さんの真の想いを理解できている筈ですから。

 で、二つ目ですが、こちらが実は厄介だと考えています。これは、単純に()()()()()()()ですね。レオさん自身は恋愛感情が無くとも実際にお姉さんとの交わりによる()()()()()を身体が知ってしまっています。つまり、お姉さん以上に魅力を持つ相手で無いと欲情しにくくなっているという事です。これの解決方法はシンプルに、()()()()()()()()をぶつけるしか無いと考えています。・・・ここまではよろしいですか?」


「あ、ああ。・・・改めて言われると罪悪感が凄いんだがその通りなんだろうな・・・。」


 実姉を最大の欲情の対象と見なしているとか、背徳感が半端ない。事実なんだろうけどへこむ。


「へこんでる場合ではありません!ここからが本題なのです!この、()()()()()()()()、を生み出す事がED解消への道になるのです。で、ここからが先程の『お風呂にご一緒しましょう』に繋がる訳です。もうお分かりですよね?

 ()()()()()()()()()!!・・・それが『レオさんED解消計画』の全貌になります!!!」


 アリアがやり切った顔で説明を終えた。・・・この子は自分で何を言ってるのか分かってるのだろうか?そりゃ、こんな絶世の美女がその役を買ってくれるなら可能性はでかいだろうが、昨晩、あんな酷い目に遭ったばかりで何故こんな事を?彼女だって深い傷を受けてるんだ、男が怖い筈なのにどうして?


「俺としては願ってもない提案なのだが・・・君はそれで大丈夫なのか?だって君は・・・」


「正直に言えば、今時点で大丈夫ではありません。・・・ですが、貴方のお姉さんは私よりもっと酷い目に遭いながらも貴方を支える為に耐え続けました。なればこそ!私も一度の傷にいつまでも屈する訳にはいかないのです!私はいつか魔族との戦場に舞い戻り、人族の未来を勝ち取るべく戦うつもりだからです!

 今の私は仲間と思った人達に裏切られ、穢された事で人に対して恐怖感を抱いています。もう裏切られたくない、もう傷つきたくない、と怖がっている自覚があります。・・・昨夜、私の身体を検分してもらった時も、女性の医務官だったにも関わらず、内心恐怖で一杯でした。人に近寄られるだけで怖いんです。

 でも、それじゃ嫌なんです!私は自身の恐怖を克服したい!・・・その為の足掛かりとしてレオさんに協力して欲しいと考えています。貴方に抱き締められた時、私は恐怖を感じませんでした。貴方が私を純粋に気に掛けてくれたのが伝わったからです。貴方が優しいって感じたからです。

 だから、貴方と一緒に互いのトラウマを克服したいと思っています。勝手な事を言っている自覚はあります。でも、お願いです。力を貸してもらえませんか?」


 ここまで一息に語ったアリアは、感極まって泣き出しそうな眼で俺を見つめてきた。ここまで言われたら答えなんて決まっている!


「こちらこそよろしく頼む。俺も君のトラウマ解消に協力させてくれ。」


 そう言って俺は右手を彼女に差し出した。彼女は花のような笑顔を浮かべて俺の手を取り、



「はい!ありがとうございます!・・・じゃあ、早速お風呂に行きましょう!!」



 と、先程までの感動的な話は何だったのか?という勢いで俺を露天風呂に連行していった。


 





 え?マジで一緒に入る気なの?・・・大丈夫なのか、この子!?









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― 新着の感想 ―
[気になる点] 『レオさんDE解消計画』誤字発見!EDですよね? [一言] 『レオさんDE(で)解消計画』と読んでしまい、「聖女じゃなくて、痴女やんwww」と、ウケてましたw
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