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第37話 地下神殿攻略⑤

2021/2/05 少し修正しました。物語の変更は無いです。

 俺とミリアナは5階の階層主の罠?に嵌り、強制転位されてしまった。で、飛ばされた先だが、なんというかひたすら長い回廊の端のような場所だった。向こう側が見えないくらい長く続いており、道幅は50m程はあろうな。廊下の両脇には等間隔で円柱が建っており、且つその円柱にはなにか像のようなものが埋め込まれていて丁度身体の半分だけ柱に埋まっているような感じだった。・・・正直、嫌な予感しかしないのだが。あれ、柱から出てきて動き出すんじゃないだろうか?ちなみに円柱は相当な本数が建っており、全ての円柱に像が埋まっている。それらの像がどれも全高3m以上もある。


「そもそもここが何処だかさっぱり分からんな。」


「~~~!!っ、な、なんであなたまで巻き込まれてるのよ!?あなたはアリアを守らなくちゃ―――」


「何言ってる!どう考えてもお前一人飛ばされる方がヤバいだろうが!」


「でも!あたしなんかより―――」


「アリア達は大丈夫だ。リリーナさんとリラさんが付いてるし、アリア自身が前衛も熟せるんだ。回復役をマリオンちゃんが熟せば、俺達よりよっぽど安全だよ。寧ろ回復術士が居ないこっちのほうがよっぽど不味い状況だぞ。・・・・それと、自分の事を、なんか、とかいうな!」


 ミリアナの自分を蔑ろにするような発言にイラッとしてしまい、つい語気が強くなってしまう。まだアリアへの仕打ちを気にしているのだろうがアリアが許してる以上、もう自分自身で折り合いを付けるしかないのだ。すぐには無理でもせめて自分を大切にするように心がけて欲しいと思う。


「レオ・・。うん、ごめん。」


「謝る事じゃない。・・・それよりも、この回廊どう思う?円柱の像とか嫌な予感しかしない訳だが。」


「そうだね。・・・まあ、順当にいってあれらの像が動き出して襲ってくるよね。・・・ただ、距離に反応するのか、別の条件があるのか?」


 そういって二人して様子を伺っていたら、普通に円柱の像達が()()に動き出した。マジか?いったい何体いるんだよ?回廊の先は見通せない程の距離があって、円柱は10m間隔くらいに建っているから・・・。まあ、倒さないと先にいけない所かあの世に行ってしまいそうなのでやるしかないか。


「たくっ、仕方ねぇ。やりますかね。」


 『神断の大太刀』を呼び出した俺は、こちらにぞろぞろと向かってくる元『像』であった人型の守護機獣ガーディアンゴーレム達を討伐すべく一歩踏み出した。すると、


「待って、レオ。流石に数が多すぎるよ。・・・・・ここはあたしが()()()を使うから下がっていて」


 と、言ってミリアナが俺の前に躍り出た。・・・一体何をする気だ?すでに『精霊深化スピリットダイブ』を発動させていたミリアナの臀部からはふさふさの尻尾が揺れている。ふと、俺は尻尾にさわってみたくなり、ギュッっと尻尾を握ってみた。おお!?なかなかいい感触だ、なんかサラサラした触感で・・・、


「キャァ!!? ちょ、ちょっと!何してんのよ!!」


 顔を真っ赤にしたミリアナに怒られてしまった。驚きつつも、懲りずにさすってやると、「あぁん!」と、喘ぎ声を上げて来た。・・・もしかしなくても感じているのか?この尻尾さんは実はミリアナの性感帯なのか!?


「も、もう!離してよ!! 状況分かってないの!!!?」


 申し訳ない。ゆらゆら揺れる尻尾の誘惑に勝てませんでした。ごめんなさい。俺は尻尾から手を離して詫びを入れた。


「全く!・・・・・・・えっち。」


 顔を赤くしたままのミリアナが小さく「えっち」なんて可愛く言うもんだから、思わずドキッとしてしまう。やっぱりこいつは可愛い、と思ってしまった。俺にはアリアがいるのに!とは思うのだが、タイプの違う可愛さなんだよな。・・・いやいや、今はそれどころじゃなかった。申し訳ないです。



「すまん。・・・で、その奥の手ってなんなんだ? 少し俺が時間を稼いだほうがいいか?」


「ううん。大丈夫。・・・すぐに片付けるよ。」


 次の瞬間、ミリアナの全身から凄まじい魔力マナの奔流が立ち昇る。更にその奔流が頭上に掲げた魔剣『グラム』に収束されていき、同時に大剣の周りが凍り付き始めていた。・・・一体何を?


「領域支配魔法・・・『氷獄世界ニブルヘイム』」


 むしろ静かな言葉と共に、大剣を軽く一振りするミリアナ。その何気ない仕草とは真逆の現象が俺の眼前に広がっていた。・・・・・見渡す限りの全てが、床も、天井も、押しかけてきていた機獣たちも全てが凍り付いている、見渡す限りの全てがだ。・・・なんだこれは。こんな魔導術式は見た事も・・・いや、魔導術じゃない?さっきミリアナは『魔法』と言っていた。だが何故ミリアナが使える?人族には魔法は行使できない筈じゃ?だからこそ『魔導術』を編み出したって・・・


「ハァ、ハァ・・・これで終わりよ。」


 ミリアナが大剣を床に軽く突き刺した。途端に前方の氷の世界の全てが、パリィン、という音と共に砂の様に、霧の様に崩れ去り、あたり一面が真っ白になった。そして、霧?が晴れた後には、あれだけいた機獣たちが全て消失していた。床や天井を覆っていた氷も綺麗に無くなっている。マジでなんだ、これ?強力過ぎだろ!?


 あまりの光景に茫然としていると、カラン、と音が響いた。音の方を見遣ると、ミリアナの手から滑り落ちた魔剣グラムが床に転がっており、ミリアナ自身も倒れようとしていた。


「お、おい!ミリアナ!」


 慌てて俺はミリアナを支える為に抱きかかえると、その体温の低さにゾッとしてしまう。それこそ氷のようだった。すでに『精霊深化』も解除されており、近くに精霊獣フェンリル族のラースが心配そうにミリアナを見ている。


「ありがと・・・この技はまだ完全に制御できてないから・・・だからあたし迄凍りかけちゃうの。でも、『グラム』の回復阻害の効果も上乗せできるから・・・復活はしないはずだ?」


 ラースがミリアナの頬をペロペロと舐めている。契約者の状態をとても心配しているようだ。


「フフッ、大丈夫だよ、ラース。・・・でも、魂魄力オドがキツいから一度『送還』するね。」


 その言葉と共に、ラースが空気に溶け込む様に姿を消した。現界が解けた為だ。精霊獣はこの世に現界する為に、契約者の魂魄力を消費する。だから魂魄力の供給が無ければその姿を消して『精霊界』という場所に戻るらしい。俺は精霊を持ってないから良く知らないのだが。


「おい!大丈夫なのか!?・・・こんなに凍えちまって!」


「大丈夫。・・・それより早くこの場を離れましょ。こんなところで別の敵に会いたくないよ。」


「そうだな。速攻でこんなとこは抜けて、どこかで休もう。」


 俺はミリアナを抱き上げる。所謂お姫様抱っこという奴だ。あんな大剣を軽く振り回してる割にミリアナは結構軽かった。


「え、え!?ちょ、ちょっと!」


 いきなりお姫様抱っこされてミリアナが恥ずかしいのか手足バタバタさせてきたがその辺は無視だ。どうせ今の状態じゃろくに歩けないんだから、大人しくしていなさい。


「じゃあ、飛ばしていくぜ!」


 俺は背中から黒炎翼を出して、回廊を一気に抜けるべく高速で飛翔した。





 ミリアナの大技のお陰て回廊には敵は無くなっており、何事も無く抜ける事が出来た。回廊を出たら、また迷路のように壁に囲われた場所に出くわしてしまったが、暫く探索をしていたら、いくつかの小部屋を見つける事が出来たので、そこで一休みする事にした。先ずはミリアナを回復させないといけない。さっきからミリアナの身体がガタガタと震えている。急がないと本当に手遅れになりそうだ。


「待ってろよ。すぐに火を起こしてあっためてやるからな。」


 俺はBOXから火起こしに必要な道具を取り出して急いで火をつけた。それから、野営で使う寝袋を焚き木の近くに広げ、そこにミリアナを寝せた。さらに毛布も取り出して被せてやり、少しでも温めようと背中をさすってやる。


「ありがと、レオ。・・・少し楽になった。・・・でも、もっと温めてほしいから、いう通りにしてくれる?」


「あ、ああ、分かった。どうすればいい?」


 俺が問い掛けると、ミリアナは黙って自分の衣服を脱ぎ始めた。


「お、おい!何をやって――――」


「人肌で温め合うのが一番いいのよ。・・・だからあなたも脱いで。」


 ・・・まあ、そういう事なら、いいのかな?ここ思いっきり敵地なんだけど?


「大丈夫よ。索敵はラースがやってくれるわ。現界しなくてもそれくらいはやってくれるの。」


 そ、そうなんだ。・・・じゃあ、いいか。 俺はミリアナに言われるまま、服を脱いで裸になり、同じく裸の彼女を抱き寄せて一緒に毛布に包まった。


「・・・あったかいよ、レオ。でも、背中に()()()()()()?」 


「・・・・・・・・」


 仕方ないだろう。こんな魅力的な肢体を抱き締めているのだ。『俺』は痛いくらいに屹立していた。・・・ちょっと、もう限界なんですけど。


「フフッ。そのままじゃ苦しいよね?・・・横になってよ?」


 言いながらミリアナが俺を押し倒した。なんだかさっきより顔色が随分良くなっている。もう回復したのか?


「あぁ、これはね、今あなたの魂魄力オドを少しずつ吸い出してたの。この間、あなたに魂魄力を譲渡したでしょ?その時にパスが通ったから、あたしとアリアならあなとと魂魄力のやり取りができるんだって、アリアから聞いてたからね。でも、とりあえずもう大丈夫だから吸い出すのはやめるね。」


「成程。まあ、具合が良くなったんなら何よりだ。・・・じゃあ、今度は俺の()()も良くしてくれるか?」

  

 俺が軽口を叩くと、面白かったのか、クスリと笑う。いつもの貌と違う、なんとも()()()微笑みだ。


「もちろん。アリアには悪いけど・・・今は、二人で温め合いましょ?」



 

 

 そこから俺達は夢中でお互いの身体を貪り合う事になる。この時ばかりはアリアの事も忘れて、俺の頭の中には自分の下で激しく喘ぐ女の事しか考えられなくなっていた。


 

 

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