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第六十七話

魔法使いなんかに好きになられちまったよ。

笑っちゃうような。

何勘違いしてんだか。


子供の頃の私の嫌な思い出が甦る。

もう誰かを好きになるなんて絶対無いと思ってたのに。

なんでまた誰かを愛してしまったんだろう。


胸が痛くなるだけなのに。


青色の花が咲く葉から夜露が落ちた。

それが屋敷の中庭に隠れていた私の手に当たる。

それで感傷的な私から現実的な私に戻る。


辺りをきょろきょろと見回す。

よしジャンのバカはいない。

もう何回隠れながらジャンのバカって言ったかわからない。


私は鼻水を啜る。

あいつが兵隊に呼ばれた隙に走ったかいがあった。

逃げきれた。


しかし闇夜に本当に一人きりになるとそれはそれで寂しい。

この矛盾した性格をなんとかしたいな。

はあと溜め息をついて鼻水を手袋で拭いてると後ろから何かで肩を叩かれた。


それは絹のハンカチだった。豪奢な刺繍がしてあった。

振り向くと紫色の髪の男がいた。

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