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第五話

「どっかーんってのが出来るの?」

そうメニョが身振り手振りで爆発を表現する。

「出来ないよ」


「じゃあぼわーって辺りに火を出したり」

「それも私には出来ない。魔学院の上の方の先生だったらできるかも」

私は淡々と答える。


「あ。御婆ちゃんが言ってたよ。人を蛙や牛に変えられるのよね!」

そう彼女は好奇心で溢れた瞳で言う。

「それも出来ない。迷信だよ」


「じゃあ何が出来るの?」

メニョはもっともなことを訊く。

私はため息まじりに卵を握るように手を合わせる。


そこから小さな火を出した。蝋燭と同じくらいの火力。

彼女は無邪気な顔で喜んだ。

「すごい! すごい!」


その揺らめく炎を眺めた後。彼女が再び口を開く。

「これだけ?」

「これだけ。みんな魔力はこんなもんだよ」


そうなんだと彼女は少し寂しそうな顔をした。

「だってそんなに凄いことができるんだったらこんな風にいじめられないよ」

そう自分の境遇を例にして説明するとなんだか切なくなった。

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