表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
194/242

第百八十八話

聖都の公園に二人で来た。

森林に囲まれて静かな場所だ。

街路樹が夕陽に照らされて美しい。


あんなに彼が嫌がってた場所。

今日は何故か彼の方から誘ってくれた。

昨日あんなのを見た後だからこの美しい世界が嘘みたいに思える。


でもどっちも現実なんだ。


彼は無言で歩き続ける。

そして小さな木のベンチの前で立ち止まった。

座らないんだろうか。


「この場所で妹が死んだんだ」

私はその木椅子を見る。風雨で磨かれて角が丸くなっている。

「俺が死なせてしまったんだ」


そう彼は苦しそうな声で言う。

私は伏し目がちに頷いた。

すると胸に振動が来た。あれ? また竜の時と同じ?


『お兄ちゃん』

『あんまり遠くまで行くなよミチカ』


白くなった視界の中に二人の兄弟の姿が見えてきた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ