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レベルなんて飾りです


「え? いないの? なんで?」


「そこでなんでときくお主に、ワシはなんでと言いたいのじゃが……」


 本当にそんな仲間がいると思っていたのだろうか。


「でも、先輩は冒険者おとこの夢が叶う場所だといってたんだけどな」


 思っていたようだった。


「とにかく、そんな変な条件では合致する者がおらん。もう少し普通にならんか?」


「普通か……わかった。それなら――」


 何かを決意したように、ガンナーの若者は口を開いた。


「ツンデレ、ヤンデレ、クーデレな女冒険者なら、どんな職でも構わない」


「………………」


「最悪、全員が武闘家とか、全員が商人とかでも大丈夫だ。バランス悪くても何とかする」


 どうやら、彼の普通は常人とは違うようだった。老店主は頭痛がしてきた頭を右手で押さえた。


「すまんが、そのツンデレとかいう条件をどうにかしてもらわんと紹介しようがない」


「ええ? じいさん、さっきから文句つけすぎじゃないか?」


「お前さんの条件が特殊すぎるんじゃ」


「分かったよ、それなら全員ツンデレでもいいよ」


「一種類に絞れという意味ではないわい!」


 老店主はついに両手で頭をかかえてしまった。何十年も冒険者に仲間を紹介してきたが、こんな厄介な注文をする客は今までいなかった。


「普通はスキルの有無とかレベルの高さに重きを置いて、条件をつけるものなんじゃが」


「いや、俺はそんなことは気にしない。例えどれだけレベルが低かろうと、素質ゼロのどうしようもないクズであろうとも――」


 グッ、と強くこぶしを握るシリウス。


「かわいくて、最終的に俺にデレてくれればそれでいい!」


「お主、結構最低なことを大声で叫んどるのに気づいとるか?」


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